2016年大ヒットのモノ・コトからPRを考える

12月も半ばに入り、今年もいよいよ残りわずかとなりました。連日寒い日が続いていますが、皆様は体調を崩されてはいないでしょうか?
さて、12月というと「流行語大賞」や「今年を表す漢字」など、この一年を振り返った発表がいろいろありますが、今回は2016年ブームになったモノ・コトについてPR目線で考えてみたいと思います。

まずは、7月にサービスがスタートしたスマホゲーム『ポケモンGO』です。
こちらは現実世界を移動してポケモンのキャラクターを捕まえるゲームで、今年のヒット商品やサービスなどを表彰する「DIMEトレンド大賞」で大賞に選ばれました。
レアなキャラを捕まえようと深夜の公園に人が溢れかえっていたり、我先にと猛ダッシュで一斉に信号無視をしていたりと、ユーザーの加熱ぶりも話題になりました。

一体なぜゲームである『ポケモンGO』が、社会現象になるほどヒットしたのでしょうか?
これには3つの理由があると思います。

『ポケモンGO』がヒットした3つの理由

1、「仮想世界と現実世界の連動」 (=斬新な新しいアイディア)
2、「“スマホ”ゲームである」 (=入口の入りやすさ)
3、「SNSでの情報交換」 (=情報の拡散)

斬新な新しいアイディア

まず1、「仮想世界と現実世界の連動」ですが、通常ゲームというと仮想世界を舞台にしているのが当たり前で、「現実の世界の中でポケモンを探す」という今までにありそうでなかった斬新なシステムが、多くの人が興味・関心を持つきっかけになったのではないでしょうか。

入口の入りやすさ、情報の拡散

また、ほとんどの人が持ち歩いている2、「“スマホ”ゲームである」ため、わざわざハードやソフトを購入する必要が無く、気軽に始めやすかったのが良かったのだと思います。
そして、「〇〇にレアなキャラがいたよ!」「〇時頃、〇〇にレアキャラが出るらしい!」など、3、「SNSでの情報交換」が頻繁に行われたことによって『ポケモンGO』熱が加速度的に上がっていったと思います。
職場や友人との間でも話のネタになったことがあるのではないでしょうか?

まとめると、ゲームでありながら現実世界と連動しているという斬新なアイディアに多くの人が興味・関心を持ち、スマートフォン向けのゲームという入口の入りやすさがあり、SNSで情報が拡散されやすかったことが『ポケモンGO』のヒットの要因だと思います。

『パクチー』がヒットした理由

さて、他に今年ブームになったものといえば『パクチー』が挙げられると思います。
こちらは、ぐるなびが日本の食文化の中から今年の世相を反映した一皿を表彰する、「今年の一皿」で大賞に選ばれました。

『パクチー』はエスニック料理ブームをきっかけにここ数年でジワジワ人気を伸ばし、パクチー料理専門店ができたり、食品メーカーが次々に関連商品を発売するなど、大きな話題になっています。
ですが、パクチーはもともと「シャンツァイ」や「香菜」の名前で知られ、食卓に出る機会がほとんどない食材でした。

他の食材には無い『強烈な個性』

これまで注目されることのなかった食材がなぜブームになったのか?
それは言うまでもなく、他の食材には無い『強烈な個性』によるものです。

パクチーを食べる機会がないまま育ってきた人たちが、エスニックブームによって初めてパクチーに出会う…。
その独特な匂いと味にほとんどの人が衝撃を受けたのではないでしょうか?
私も学生時代に行った代々木公園の「タイフェス」で初めてパクチーに出会い、大きな衝撃を受けました。

“議論になりやすい”はとても重要

「衝撃を受ける」ということは、言い換えると「印象に残る」ということでもあります。
そしてパクチーが登場すると、必ずと言っていいほど「パクチー食べられる?」「絶対に無理!」「私は好きだな」と大きな議論が巻き起こります。
この“議論になりやすい”というのはブームを生み出す上でとても重要なことだと思います。

好き嫌いがはっきり別れるからこそ話題になる、というのはレアなケースではありますが、他と比べて差別化できる個性・独自性があるとPRもしやすくなると思います。

以上、今年のヒット商品をPR目線で分析してみましたがいかがでしょうか?
少しでも参考になる部分がありましたら幸いです。

【ニックネーム】 ナイトウォーカー
【これまで担当した業界】 食品・医療・自治体関連・出版
【趣味】・夜の散歩・温泉めぐり
<個人的おすすめ温泉BEST3>
1、宝川温泉(群馬) 川沿いの絶景露天、紅葉や雪の時期が最高です
2、ほったらかし温泉(山梨) 眼下に甲府盆地が広がり富士山も見えます
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【プチ自慢】
レオナルド・ディカプリオやミラ・ジョヴォヴィッチなどハリウッドスターのインタビュー取材をしたこと