【現役TVディレクターに聞く!】報道番組のネタ決め方法は?(ニュース編)

テレビPRにおいてアプローチする機会が多い報道番組はどのようにネタ決めを行っているのか?業界歴15年の現役報道ディレクターにネタ決めのシステムや情報を提供する際のポイントを伺ってみました。

報道番組のネタ決め方法は?(ニュース編)

担当番組と業務

スタッフ
Q.今の担当番組と業務について教えてください

A.夕方の報道番組でニュース班のディレクターを務めています。
業界歴15年の36歳なので中堅ディレクターというところでしょうか。業務的には、取材に出て編集を行う「OA(オンエア)担当の日」と翌日のネタをリサーチして取材先を決める「仕込みの日」を一日ごとにこなしています。

番組はどれくらいの人数で制作しているのか

スタッフ
Q.そもそも番組はどれくらいの人数でどのように制作しているのでしょうか?

A.私の担当番組には80人くらいのスタッフがいます。
コーナーごとに班が分かれていて、ニュース班35人、特集班25人、エンタメ班10人、天気班5人、あと生放送のスタジオを仕切るフロア班が5人くらいですかね。ニュース班には一番上に責任者のデスクが3人いて、その下にチーフディレクターが8人、普通のディレクターが15人くらい、さらにその下にADが8人います。

私は普通のディレクターの一人ですね。デスクはニュースコーナーで取り上げるネタを決めたり、ディレクターが書いた原稿に誤りが無いかチェックをするのが主な仕事で、メイン・サブ・翌日の仕込みを3人で順番に回しています。取り上げることになったネタは1ネタごとにチーフディレクター1人、普通のディレクター2人、ADが1人付いてチーム体制で制作します。チーフディレクターがまとめ役となって取材先を決めてVTRの原稿を書き、普通のディレクターが取材に行ってVTRを編集し、ADは全ての補助役です。

ネタはどのような流れで決めていくのか?

スタッフ
Q.ネタはどのような流れで決めていくのでしょうか?

A.基本的には仕込み担当のデスクが放送前日からネタの選定を進めていきます。
報道局には事件・政治・海外情勢・スポーツなどあらゆる情報が集まっており、それを集約した「ニュース予定表」というのを端末でチェックできるようになっています。企業の記者発表情報などもこれでチェックできます。あと日に2回、各番組プロデューサーと報道局の社会部・政治部・経済部・国際部のデスクが集まって会議を行い、情報共有が行われています。

あとは新聞も全紙チェックしますし、ネットから暇ネタを拾ってくることもあります。例えば「いまSNSでこんな動画が話題になっている」なんて情報は社会部や政治部から出てこないですからね。ネタはデスクだけでなく、ディレクターから「こんな面白いネタありましたよ」と提案して採用されることもあります。こうやって放送前日から情報収集をはじめてネタのラインナップを決めるのですが、どんどん新しいニュースが入ってくるので、放送の頃にはラインナップ表が第6稿くらいになってますね。前日から一生懸命仕込んだネタがパーになってしまうことも日常茶飯事です。

プレスリリースはどれくらいネタ決めに活用されているか

スタッフ
Q.企業からのプレスリリースはどれくらいネタ決めに活用されていますか?

A.やはり報道番組なので、政治や事件、国際情勢などが優先的にネタのラインナップに入ります。
残りの空いた時間でちょっとした面白いネタをいくつか入れるのですが、基本的には新聞やネットからネタを探すことが多いですね。「プレスリリースの情報は取り上げない」というルールは全く無いのですが、他社にもあるような新商品や新サービスの情報だったり、ネタになりそうなものが少ないイメージはありますね。そういった経験上、プレスリリースのチェックは後回しになってしまっていると思います。

あとプレスリリースは届く量も多いので捌き切れていない、というのもあると思います。中にはネタになるような面白いものもあると思うのですが、どうしても他のリリースに埋もれてしまいがちです。「あ、面白そうなイベントの情報がある!」と思ったらもう終わってた、なんて経験も何度かあります。

プレスリリースを確実に見てもらうにはどうすればいいか

スタッフ
Q.他のプレスリリースに埋もれず、確実に見てもらうにはどうすればいいでしょうか?

A.一番いいのは直接持ってきてもらうことですかね。
スタッフも忙しいのでアポイントを取るのは難しいかもしれませんが、直接渡してもらえれば間違いなくチェックはできると思います。訪問が難しい場合は、FAXやメールで送ってもらった後に確認の電話を入れるのも有効ではないでしょうか?放送中や直前には対応できないこともありますが、空いている時間であれば届いているかの確認は可能だと思います。
またデスク宛てに郵送するのも一つの手かもしれません。届くまでに時間はかかりますが、少なくともFAXのように埋もれる心配はないと思います。面白い情報はいつでも歓迎ですのでよろしくお願いします。

以上、報道番組のニュースコーナーのネタ決めと情報提供方法について話を伺いましたが、参考になりましたでしょうか?また次の機会に別のテーマで話を伺ってみたいと思います。