あの人と言えば

こんにちは。今年は本当に、夏が長かったですね。9月終盤になってようやく、秋らしさが感じられるようになりました。

「●●な秋」

みなさんは、何を思い浮かべますか?私は迷わず即答!「食欲の秋」です。秋限定ビールと秋の味覚たち… 誘惑が多すぎます。オフィスで隣に座る同僚はどうでしょう?友人は、家族は、何の秋を楽しむと思いますか?“あの人は、●●だろう”と想像できる人と、“あの人は…なんだろう”と、想像のつかない人がいるはずです。

「あの人と言えば、●●」

これをメディアに認識させることは、PRマンにとって非常に大切なことです。

「あの人と言えば、●●」この「●●」が自社商品名やサービス名、企業名でも良いのですがそれではPRマンとしては“まだまだ“です。目指したいのは、「●●」が業界名や商品のカテゴリだったりすることです。

たとえば…
「あの人と言えば、掃除機」
「あの人と言えば、保険」
「あの人と言えば、チョコレート」のような具合に。

ある固有名詞でしか連想できない「あの人」になってしまうと想起してもらう機会が随分と減ってしまいますが業界や商品カテゴリから想起してもらえたら、メディアからの需要は格段に増えてきます。

「あの人と言えば●●」をメディアに認識させるための極意は、2つです。

■自己中とナルシストは嫌われる
■心は広く、知見は深く

「俺って、こんなことしてあげられるんだぜー!」と自信満々、ナルシスト気味に主張してくるPRは、結構多いものです。
「××××の成分が2倍になりました(当社比)」
これは要するに、「前より俺、優しくなりました」みたいなものです。
全然、響きません。

例えばAという商品が、自社製品だとしましょう。Aについて、深く、しつこく語れるのはあたりまえです。だって、“自分のこと”ですから。
自分の話ばかりする人は、嫌われます。聞いている側にとって大事なのはAがBより何が優れていて、Cよりどこが面白くて、Dよりどこがカッコ良くて、Eにはどこが負けてしまうのか。Eに劣っている点は、どこでリカバーできるのか。自己中にならず、謙虚にライバルを研究しましょう。

そしてぜひ、「広い心」でライバルのお話もしてみてください。自分がライバルより優れている点は、もちろん伝えましょう。でもライバルの良いところも、ほどよく伝えましょう。さらに、自分とライバルの話だけでなく、もっと広い視点で業界や歴史、秘話などの周辺情報を「ちなみに~」のような感じで付け加えましょう。

「この人、知見の深い人なんだわ」と、思わせればメディアはまた、思い出して会いたくなってくるはずです。「あの人と言えば●●」が認識されれば広報活動は格段に、そして継続的に効果をあげていきます。これは簡単なことではありませんし、必ずしも自社の成果に繋がらない場合もあります。

しかしメディアから“頻繁に想起されるPRマン”になるということは長い目でみたとき、自社に大きな利益をもたらすことになります。
「読書の秋」「勉強の秋」「スポーツの秋」・・・・

私は周りから、「あの人と言えば何の秋」と認識されているでしょう?
やっぱり「食欲」なんだろうな、と思います。

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