TV番組の密着取材に関するポイント

3月も下旬になり、すっかり春めいてきましたね。
今年は桜の開花が早く、都心ではすでに満開となった名所も多いようです。
皆様の中にも、お花見を楽しまれた方は大勢いるのではないでしょうか。
春は新しいニュースの多い季節です。
さて、今回は「新規オープン」などのタイミングで
実現の可能性のある「TVの密着取材」について
ポイントを整理しようと思います。
先日、東急東横線と東京メトロ副都心線の相互直通運転に伴い、
地上2階に設置されていた東急東横線渋谷駅のホームが
地下5階に移動した、というニュースが大々的に報道されました。
もちろん、社会的に話題性の高い事柄なので各メディアに取り上げられたのですが、
ある情報番組では、この渋谷駅の引っ越し模様を
「30時間密着」する企画が組まれました。
番組で放送された尺は、計17分にもわたる長尺の企画でした。
密着企画の場合、「何に着目するのか」「どんな動きが撮れるのか」が、
大事な構成要素になります。参考までに、
この企画で紹介された内容の一部を下記に列挙します。


・「渋谷駅」の最後の姿を見届けようと、大勢の人が集まっている様子
・渋谷駅近所のビルの隙間から写真を狙う人の様子
・商業施設「渋谷ヒカリエ」からカメラを向ける人の様子
・限定のスタンプを切符に押してもらおうと、人の行列が出来ている様子
・「代官山駅周辺」で、地上を走る線路を地下へ向かう線路に切り替える
工事が行われるため道路規制が行われ、約1200人の作業員が集結した様子
・東急東横線から出る最後の電車を見ようと、人で溢れたホームの様子
・終電後もホームから出ようとしない人や、駅長が最後の挨拶を行う様子
・深夜に代官山駅で行われた工事の様子。限られた時間で行う卓越した工事の内容
・新しい「渋谷駅」の入口で、始発前から人の行列が出来ている様子
・新しい線路を走る車両の運転席から撮影された映像の紹介  etc
すばり、ポイントになっているのは「人」の動きです。
それぞれの場所で、それぞれの想いを持った「人」の様子を
カメラが追うことで、様々な現場の臨場感が伝わり、
ストーリー性も増し、密着企画として成立するのです。
新しい施設や店舗のオープンでは、
必ず「人」の動きが見られると思います。
広報のご担当者以外に、売り場の担当者、店長、
プロジェクトの責任者、お客様など、あらゆる想いを持った人が登場します。
TV番組では、この「人」の動きを通してオープンまでの
動きをドラマチックに見せる「密着取材」を好みます。
もし、施設や店舗などを新規にオープンする機会が有りましたら、
事前に情報を整理して、「密着取材」の企画を番組側に提供するのも、
大変有効なPRになると思います。
その際には、どんな「人」に密着できるのか、
その動きやストーリーを想像して情報提供することをおススメします。