ブランドの命、企業原点

こんにちは。

ロングライフデザインという言葉、皆さんはご存じでしょうか?
ロングライフデザインという言葉は、商品に対して実はずいぶん前から
使われてきています。丈夫で長持ち、優秀な機能性、シンプルで飽きのこない
デザイン。その一方で、誰でもひとつは長年愛用している、捨てられない
お気に入りの逸品があるはずです。
そんなロングライフデザインという言葉、最近ではよく耳にしますが、
その発信元と言えば、デザイナーのナガオカケンメイさんです。
ナガオカさんは、売るために使い捨てられるデザインの現状に疑問を感じ、
これまで永らく愛され続けてきたロングライフ商品を集め販売する、
「D&DEPARTMENT PROJECT」をデザイン活動としてスタートさせ、
ロングライフデザインを提唱しています。
ロングライフデザインの特徴は、デザインしないデザイン。
つまり、デザインといいながらも物をデザインするのではなく、
既存のロングライフ商品のデザインや価値、商品が生まれた環境自体に
スポットライトを当てて、ロングライフデザインという大枠の中に再定義する
ことで、リブランディングすることです。
そこで、今回のメルマガは、ナガオカケンメイさんのロングライフデザインから、
リブランディングの真髄に迫りたいと思います。


最近、ロングライフデザインにはポイントがあることを知りました。
ナガオカさんが自ら発行する雑誌『ディ・ロングライフデザイン』の中に、
自ら語ったロングライフデザインの四つポイントが次のように書いてあります。
①時代の最新表現、最新技術などを売りにしないつくりであること。
②つくり手が修理し続けされる体制をもち続けること。
③売り上げ目標を短期決戦にしないこと。
④作り手や売り手に強い意志があること。
この4つのポイントは、ロングライフデザインがロングライフデザインで
あり続けるための、自覚あるいは戒めであるように私には思えます。
その時々の流行や目先の売上げではなく、息の長いものづくりを
この大消費時代の中で目指す場合には、これぐらいの覚悟が必要であるのかも
しれません。
また、ブランディングにとって重要なこととは、戦略よりもその手前にある
“意志”や“覚悟”といったような、より人間臭いものであることがわかります。
ナガオカケンメイさんが提唱する、ロングライフデザインの
ブランディング戦略の中に、「60VISION(ロクマルビジョン)」というものが
あります。
戦後日本のものづくりの夢が詰まった1960年代をモチーフに、企業の原点、
すなわち創業時代の思いにまで遡ってブランドを再構築しようとする取り組みです。
キャッチコピーは、「企業の原点を売り続けるというブランディング。」です。
ここで、雑誌『ディ・ロングライフデザイン』の中から、
「60VISION(ロクマルビジョン)」についての記述を引用したいと思います。
『わたしたちの生きる現代は、かなりの荒波です。データを駆使し、
売上げにこだわるあまり、いつしか「売りたいもの」から「売れるもの」へ
ものづくりの視点が気がつかないうちに変わってしまって、
何のために会社が生まれたのか、どんな思いで製品を作っていたのか、
忘れそうになります。いや、もしかしたら、競争している会社と
自分の会社の何が違うのかさえ、すでにわからなくなってきている・・・』
確かに、消費や情報が優先される今日の社会にあっては、
ものづくりへのこだわりを、どこで妥協しなければいけないのか、
そんな環境に直面することもあるはずです。
しかし、そのような今日だからこそ、企業の原点に戻ってみることで、
本当はあったはずの企業の命みたいなものが見えてくるのかも知れません。
少し話がそれますが、CG全盛時代にあって手書きのアニメーションにこだわる
スタジオジブリの作品はその好例と言えるではないでしょうか?
「60VISION(ロクマルビジョン)」は次のように問いかけます
『あなたの会社の企業原点で、ブランドを取り戻しませんか?』
消費や情報が優先され、こだわり自体が薄れていく風潮は、
ものづくりをする会社にだけあてはまることではないはずです。
知らず知らずのうちに、一般企業でも、創業当時の理念や思いが
わからなくなってきている、そのような状況があるのかもしれせん。
皆さんも企業原点、ちょっと時代に抗う感じで、
一度問い返してみてはいかがでしょうか。

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