価格で表すブランド
こんにちは。PR会社コミュニケーションデザインの江里洋平です。
最近、「値上げ」の記事をよく見かけます。
旭化成ホームプロダクツはサランラップの原材料高騰を受け、
リニューアルにあわせて28年ぶりに値上げを実施するとのことです。
サッポロビール、キリンビールも4月から値上げするそうです。
パンや麺類の輸入小麦価格は30%の値上げを発表しています。
値上げの背景には、原油や食料の世界的な需要の高まりがあります。
そんな中で異彩を放っていたのが、
靴販売のヒラキが180円スニーカーの販売を再開したというニュースです。
(ヒラキ http://www.hiraki.co.jp/ )
ヒラキは2001年11月に「180円スニーカー」を発売。
低価格が受けて大ヒットしました。
ところが、昨年1月に一度生産中止になりました。
素材価格の高騰や中国の人件費高騰の影響を受けて、
採算が合わなくなったためです。
ヒラキが180円のスニーカーの販売を再開した理由。
もちろん、低価格で大量に売ろうとする販売戦略上の理由もありますが、
もう一つの理由は、ブランド戦略上の理由です。
ヒラキは販売再開にあたって、値上げという選択肢は選ばず、
「180円」という価格を維持することにこだわりました。
靴紐をなくして「スリッポン型」にすることで生産コストを抑えるという
工夫をして、180円での販売再開を実現しました。
同社経営企画室長いわく「180円スニーカーはヒラキの象徴」。
(日経MJ 2008年2月18日)
累計500万足以上の180円スニーカーを販売してきたヒラキにとって、
「180円」の価格がブランドの一部になっていたのです。
「価格」を「ブランド」の一部にすることは、
それなりに有効なコミュニケーション戦略だと思います。
ただ、そこにはリスクも伴います。
価格高騰の影響をうけて価格が維持できなくなった場合に、
ブランドまでも脅かされるリスクです。
その典型例は「100円ショップ」です。
今、原材料価格の高騰を受けて、軒並み商品調達が難しくなっています。
100円の商品が調達できないため、「ワンコインショップ」と名前を変えて、
500円の商品も販売しているお店もあります。
それでもやっていけないお店は、「100円ショップ」の看板を降ろします。
そうした途端、普通の雑貨店と変わらなくなり、
他の雑貨店と差別化できなくなると予想されます。
現在の価格高騰の危機を、各ブランドはどう乗り越えていくのか。
各社の工夫を注目したいと思います。





