« 前の記事を読む | TOP | 次の記事を読む »

2008年06月17日

ユーザー参加型ブランディングの成功モデルとは?

こんにちは。PR会社コミュニケーションデザインの門脇です。
梅雨のうっとおしい季節ですが、元気にがんばりましょう!

さて、突然ですがみなさんは、最近話題の「まんとくん」をご存知ですか?
「せんとくん」に対抗して選ばれたキャラクターです。

「せんとくん」は、平城遷都1300年祭記念事業協会が選んだ公式キャラクターです。  
http://www.1300.jp/

ところが、「気持ち悪い」「角をつけるのは仏を冒涜している」といった批判の声が高まりました。

そこで、奈良在住のクリエーターで構成する「クリエイターズ会議大和」が、代替キャラクターを自主的に募集。Webや奈良市内でも投票を呼びかけました。
http://image.itmedia.co.jp/l/im/news/articles/0805/19/l_yuo_netlab_01.jpg

その結果、6月2日に発表されたのが「まんとくん」です。
http://creators-yamato.net/mascot.html

これは、平城遷都1300年祭記念事業協会にとっては想定外の出来事だったことでしょう。
それにしても、この報道によって「平城遷都1300年祭」の認知度が高まったことは間違いありません。

この出来事を、「キモカワイイ」VS「ゆるキャラ」の構図で取り上げた報道もいくつかありました。

従来はキャラクターのほとんどが「ゆるキャラ」だったのに対し、最近は「キモカワイイ」キャラクターも人気だからです。

「ゆるキャラ」とは「ゆるいキャラクター」の略で、全国各地で開催される地方自治体主催のイベントや村おこし、名産品などをPRするために作られたキャラクターのことです。「まんとくん」はこれに該当すると思います。

「キモカワイイ」キャラクターは、最近人気が高まっている、「気持ち悪いけどかわいい」キャラクターのことです。「せんとくん」はこれに該当すると思います。

「キモカワイイ」で最近人気となっているもう一つのキャラクターは、中日ドラゴンズのマスコットキャラクター「ドアラ」です。著書『ドアラのひみつ かくさしゃかいにまけないよ』は、12万部を超える大ヒットになっています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569698239

今、「ゆるキャラ」「キモカワイイ」とは異なる、新たな要素がキャラクターの世界で重要になっています。
それは、Web2.0時代の中で話題となるために、「ユーザー参加型」の要素を備えることです。

ユーザー参加型のキャラクターと言うと、「初音ミク」を思い浮かべた方も多いかもしれません。

「初音ミク」についてはここではあまり触れませんが、「初音ミク」を使った動画を作った人が、
動画をYoutubeやニコニコ動画などに掲載することで、ユーザー参加型のキャラクターとして一躍有名になりました。

このたび、私がご紹介したいのは、多数の企業や有名人とコラボレーションを実現してブランディングに成功しているキャラクターフィギュア、BE@BRICK(ベアブリック)です。
http://www.bearbrick.com/index3.html

BE@RBRICK(ベアブリック)は、約7cmのクマ型フィギュアです。
株式会社メディコム・トイが、2001年4月テディベア生誕100周年の年に、「デジタルなイメージのテディベアを作る」というコンセプトで生み出しました。

今までに、次のような企業や人、イベントなどによってBE@BRICKがプロデュースされました。

◎企業:ヴァージンシネマズ、HMV、伊勢丹
◎アーティスト:藤井フミヤ、嵐
◎Jリーグ:浦和レッズ、アルビレックス新潟
◎映画:「キルビル」「ゴジラVSメカゴジラ」
◎アパレル:リーバイスがデザインコンテストを開催

 他にも、様々な店舗やイベントで限定品がプレゼント提供されています。

その結果、BE@BRICKは今までに2000万個が販売され、年商30億円の売上となっているそうです。
なぜここまで人気が高まったのでしょうか。

その要因を次の3点に見出すことができます。

 1.男女問わず受け入れられる視覚的デザイン

   つるんとした丸みがかわいらしく、シンプルなので男性にも違和感がありません。

 2.キャラクター自体のブランドデザイン

   有名企業や有名アーティストとのコラボレーションをしたことにより、ブランドを構築してきました。だからといって、特定の企業の色に染まることなく、BE@BRICKとしてのブランドを保っています。
 
   BE@BRICKから感じるブランドイメージとしては、多様性を「かわいさ」をもって受け入れ、やさしくて、楽しい、そんな情緒を感じます。この情緒イメージの芯がブレていないのだと思います。

 3.ユーザーが使って自己表現できる参加のデザイン

   BE@BRICKのデザインコンセプトには、「本体を構成する基本となる9つのパーツ以外には何も付け加えず、プリントという技法だけで展開する」というものがあります。このコンセプトが、コラボレーションを生み出す上で大変有効でした。

ユーザー参加型のデザインコンテストも行われています。

◎「BE@RBRICK 若手クリエーターデザインコンペ」
 http://www.dclabo.net/dcl_creator/competition_detail.php?com_id=204   こちらは18歳~29歳の方を対象にしたコンペです。
   (締め切りは2008年6月30日10時。今ならまだ間に合います!)

   コラボレーションやユーザー参加によって、無数のデザインを生み出していく。
   それがまたBE@BRICKのブランド価値を高めることに繋がる。
   このサイクルを生み出したことが、成功の秘訣だったと思います。


私は、今までに見てきたたようなBE@BRICKの成功事例が、Web2.0時代に話題となるブランドを構築する上で、一つの成功モデルを示しているように思います。

BE@BRICKのように、『“他人が参加したくなるフレーム”をデザインする』ことは、Web2.0時代のブランディングにも有効な手段だと思います。


このコンサルタントにPRを依頼する。


門脇純の記事一覧

  • 2010年春の番組改編に見るテレビ局の厳しい状況
  • PRの役割とは?
  • PR会社選定における大事なポイント
  • 広報活動の評価方法とは?
  • オバマ候補のキャンペーン戦略
  • 人気急上昇の女性タレントに学ぶパーソナルブランディング
  • ユーザー参加型ブランディングの成功モデルとは?
  • 広報予算を効果的に使うための二つ課題
  • 2008年マスコミ注目のテーマとは?
  • ゲーム広告が注目されている理由とは?


  • トラックバック

    このエントリーのトラックバックURL:
    http://blog.cd-j.net/mt/mt-tb.cgi/38

    コメントを投稿

    (いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

    カレンダー

    2010年06月
    Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
        1 2 3 4 5
    6 7 8 9 10 11 12
    13 14 15 16 17 18 19
    20 21 22 23 24 25 26
    27 28 29 30      

    最近の記事

    最近のコメント

    最近のトラックナンバー