H&M日本上陸!!連日の行列にブランドを再認識
こんにちは。
PR会社コミュニケーションデザインの江里です。
9月13日にスウェーデンのアパレルメーカーH&M
(ヘネツ・アンド・マウリッツ)が、ついに日本でも銀座にオープンしました。
開店当初から連日行列ができ、注目を集めています。
ご存知の方も多いと思いますが、H&Mはこれまでニューヨーク、パリ、ロンドンなど世界30ヶ国で販売展開しており、日本進出に向けても各マスコミの露出をみる限り、かなり以前から話題喚起のための広報活動がなされていたことがうかがえます。
同じような価格帯のお店でいえば、GAPやZARA、ユニクロ等が競合店と言われていますが、これらのショップで連日行列が続いたという話は、ほとんど聞いたことがありません。
H&M銀座店のオープンに際しては、当日のニュースはもちろん、オープン数日前にも各情報番組などで取り上げられていたほか、さらにオープン後2週間経っても、朝の情報番組『スッキリ!』で取り上げられるなど、いまだに「銀座店オープン」の報道が続いているといった状況です。
この原因は連日の行列によるものだと推測できますが、
ではなぜ、行列が絶えないのか。世界で1600店舗を展開する人気店だからという理由だけなのでしょうか。
その点をPRの視点から探ってみたいと思います。
H&Mは、1947年にスウェーデンに誕生し、その後世界に進出。
現在は30ヶ国で1600店を展開するなど、衣料販売業の中では時価総額約3兆9000億円という断トツ世界1位の座に君臨しています。
そのH&Mが人気の理由は、ざっと以下に集約されます。
・リーズナブルな価格でハイセンスなファッションが楽しめる
・1週間後には店頭の主力商品のラインアップが様変わりするほど多品種を扱っている
・商品のほとんどが売り切れ御免のため、気に入った商品は「今でないと買えないかも」という枯渇感をあおられる
・有名デザイナーや著名人とコラボレーションした商品を定期的に販売
・品揃えは、各店舗のコンセプトによって異なるため、店舗ごとの個性がある
H&Mではターゲットに対して、約100人のデザイナーが日々新商品を生み出し、年間50万点の商品をお店に投入しています。
このように消費者を飽きさせない施策がとられていることから、世界中でニーズがあるのでしょう。
日本に上陸した場合にも人気が高まり、マスコミで大きく取り上げられるのは当然なのかもしれません。
ただ、高級ブランド店の限定品発売やセール等で行列ができることは理解できますが、今回のような衣料大型店でなぜ連日行列ができるのでしょうか?
H&M銀座店では、店内への入場制限を設けていることが挙げられます。
「店内をじっくり見てもらいたい」という理由から、店内へ入場するお客様の人数を調整しており、それが行列を生んでいる最大の要因であることもまた間違いないでしょう。
ただ、行列の理由はこれだけではないように感じます。
PRという観点から、今回のスタートダッシュが成功している理由は、以下2点が起因しているのではないでしょうか。
①シンプルかつ伝わりやすいキーコンセプト
H&Mは、GAPやユニクロと同じような低価格の商品を販売しているものの、
“ファッション性”という部分では、他社よりも明確なスタンスを取っています。
パリ・コレクションやニューヨーク・コレクションで発表されたばかりの新スタイルをすぐに商品化したり、毎年トップデザイナーとのコラボ商品を打ち出すなど、「ファッションとクオリティを最良の価格で」という明確なキーコンセプトを発信しています。
これがマスコミやブログを介して、ターゲットへ正確に伝達されていると考えられます。
②日本上陸前の地道な広報活動
H&Mが日本へ上陸する以前から、女性雑誌の編集者や著名人が、誌面上でH&Mのファッションコーディネートを披露するなどの特集が増えていました。
これはH&Mサイドが編集者に商品コンセプトの理解を促すため、地道な広報活動を行った結果だと推測でき、それが連日の行列につながっているのではないでしょうか。
アル・ライズ、ローラ・ライズは、共著『ブランディング22の法則』の中で、「信用力の法則」を挙げています。
「信用力はブランドの性能を保証するためにあなたが差し出す担保物件であり、あなたが正しい信用力を備えている時、顧客はブランドについてあなたが語る内容をほぼそのとおりに信じてくれる」と言っています。
ブランドが人気であり続けるためには、消費者に好きになってもらい、信用してもらうことが重要です。H&Mというブランドにはその要素が十分に備わっているのではないかと感じます。
先述した「リーズナブルな価格帯」や「品揃えの豊富さ」、「ハイファッション」などのベネフィットは、「ファッションとクオリティを最良の価格で」というブランドコンセプトを中心に成り立っていると考えられ、これがブランドの信用につながっていくのではないかと想像できます。
今回の行列ぶりを見ていて、H&Mの圧倒的な“ブランド”を再認識したと同時に、今後原宿や渋谷へも店舗展開を拡げていくにあたり、日本の消費者にH&Mのブランドが定着していくのか、注意深く動向を追っていきたいと思います。





