PRパーソンであれば、絶対に押さえるべきテレビPRのポイント。今回は現役テレビPRマンがPRマガジン読者だけに教える特別コンテンツテレビPR完全マニュアルをお教えいたします。内容は随時追加更新しておりますが、初心者からプロまで幅広く対応しておりますので、ぜひ閲覧いただけると幸いです。
この記事の目次
- はじめに ~テレビPRとは?
- そもそもテレビPRとは?
- テレビ広告とテレビPR
- テレビ広告とテレビPRのメリット、デメリット
- テレビPRが持つ可能性
- 圧倒的なリーチ数という魅力
- 絶大な影響力という魅力
- 大きな訴求力を持つテレビPRの事例
- テレビ番組に取り上げられるための4か条
- どのようにすれば番組に取り上げてもらえるのか
- テレビ番組で取り上げられるために重要な4か条
- 媒体分析を行い、最適な番組やコーナーを選定する
- 番組に取り上げてほしい情報を『企画』にする
- 視覚的にイメージしやすいプロモート資料を作成する
- 権限を持つ番組スタッフを特定し、アプローチする
- テレビPR攻略法「番組分析編」①情報・報道番組を狙え!
- テレビPRの狙い目となる番組
- どのように番組分析をすればよいのか
はじめに ~テレビPRとは?
そもそもテレビPRとは?
ここをご覧になる方は、すでに「テレビPR」活動を行っていたり、現在検討している方がほとんどだと思いますが、まずは「そもそもテレビPRとは?」ということについてお話ししたいと思います。
テレビPRとは、世の中に拡散させたい情報をテレビ番組の中で取り上げてもらうことで有益な情報として視聴者に届けるPR手法です。効果としては、商品・サービス・企業自体の認知拡大や話題の拡散、理解度の向上が期待できます。この「テレビPR」と混同されやすいのが「テレビ広告(=CM)」です。
テレビ広告とテレビPR
「テレビ広告」とは、放送時間を買い取ってCMという形で伝えたい情報を流すことで「テレビPR」とは、番組本編の中で紹介されるよう働きかけることを指します。このコラムでお伝えするのは「テレビPR」についてですが、PR活動を行う際にはこの2つの特徴を理解しておく必要があると思います。
テレビ広告とテレビPRのメリット、デメリット
「テレビ広告(=CM)」のメリットは、料金を支払いさえすれば伝えたい情報をテレビで流すことができる、ということです。デメリットとしては、情報を一方的に流すため視聴者の共感を得にくい、という傾向があります。また費用も決して安くはありません。
一方「テレビPR」のメリットは、番組本編で有益な情報として紹介されるため影響力が大きく、さらなる効果が期待できます。また放送枠を購入するわけではないので、基本的に費用はかかりません。その反面、番組に採用されるには「価値がある情報」として認められる必要があり、そのハードルはとても高いと言えます。
つまり、その高いハードルを超えることができれば「テレビPR」の方が低コストでより大きな効果を生み出すことができるのです。ここでは、この高いハードルをクリアするための戦略や番組制作の裏側など「テレビPR」に欠かせない情報を随時ご紹介していきます。
テレビPRが持つ可能性
圧倒的なリーチ数という魅力
「テレビPR」の最大の魅力は、何と言っても他のメディアにはない「圧倒的なリーチ数」と「絶大な影響力」です。まず「リーチ数」についてですが、全国ネットのテレビ番組の場合、視聴率1%で100万人、10%で1,000万人が見ている計算になります。
最も視聴者が多いゴールデンタイムは視聴率が20%近くになることもあり、国民の6人に1人、2000万人が見ていることになるのです。他のメディアは、新聞(全国紙)の発行部数が数百万部、雑誌は数十万部で、テレビほどのリーチ数はありません。より多くの人に情報を広めるためには、テレビはまさに最適な媒体だと言えます。
絶大な影響力という魅力
次に「影響力」についてですが、テレビが他と比べて優れているのは「視覚」と「聴覚」の双方に訴えかけるメディアである、ということです。人々に影響を与えるには「共感」と「感動」を生むことが重要だとされていますが、その為には五感に訴えかける必要があります。「視覚」だけに響く新聞や雑誌、「聴覚」だけに響くラジオと違い、「視覚」と「聴覚」に響くテレビは、より共感や感動を生みやすく、それが大きな影響力に繋がるのです。
大きな訴求力を持つテレビPRの事例
より多くの人々に届き、大きな影響力を持つ「テレビ」で紹介されたことで大きなブームに繋がった例は挙げればキリがありません。ここ数年で言えば、連日行列を作っている「パンケーキ」や「ポップコーン」、ご当地の魅力が詰まった「B級グルメ」、油を使わずに揚げ物が作れる「最新調理器」、これらは全てテレビ番組で取り上げられたことがきっかけで話題となり、社会現象になった物です。
このように「テレビPR」には大きな訴求力があり、ブームを巻き起こす可能性が秘められています。PR活動であまり効果を体感できていない方、より大きな効果を希望する方は、テレビPRを考えてみてはいかがでしょうか?
テレビ番組に取り上げられるための4か条
どのようにすれば番組に取り上げてもらえるのか
「テレビPR」を行う上で誰もがぶつかる大きな壁が「なかなか番組に取り上げてもらえない」ということです。これはPR活動を自社でやるにしろPR会社に依頼するにしろ、必ず悩まされる問題です。では一体どのようにすれば番組に取り上げてもらえるのか?
今回はテレビ番組で取り上げられるために重要な4か条をご紹介します。
テレビ番組で取り上げられるために重要な4か条
②「番組に取り上げてほしい情報を『企画』にする」
③「視覚的にイメージしやすいプロモート資料を作成する」
④「権限を持つ番組スタッフを特定し、アプローチする」
媒体分析を行い、最適な番組やコーナーを選定する
まず①「媒体分析を行い、最適な番組やコーナーを選定する」ですが、テレビ番組へのアプローチは闇雲に行っても効果的ではありません。番組を分析し特徴を掴んだうえで、取り上げてくれそうな番組・コーナーを選定する必要があります。
番組に取り上げてほしい情報を『企画』にする
続いて②「番組に取り上げてほしい情報を『企画』にする」ですが、番組スタッフが欲しいのは「企画」として使える情報です。例えるなら、新商品の発売情報ではなく「その商品を使ってどんな企画ができるか」ということを知りたいのです。
つまり、取り上げてほしい情報を前もってこちらで企画化すれば、番組スタッフが調べる手間が省け採用の可能性を高めることができます。
視覚的にイメージしやすいプロモート資料を作成する
次に③「視覚的にイメージしやすいプロモート資料を作成する」ですが、番組スタッフは企画を考える際に“どのような映像が撮影できるのか?”ということを常に意識しています。番組に渡すプロモート資料には写真を多用するなど、ビジュアル的にイメージしやすいものが好まれます。
権限を持つ番組スタッフを特定し、アプローチする
最後に④「権限を持つスタッフを特定し、アプローチする」ですが、番組の誰に情報を提供するのかも非常に重要です。番組の責任者であるプロデューサーなのか、企画を立案するディレクターなのか、これは番組やコーナーによって異なるため、把握するには普段から番組スタッフと関係を築いておくと便利です。
以上、「テレビで取り上げられるための4か条」を簡単にご説明しましたが、いかがでしたでしょうか?各項目の詳細はまた改めて紹介させていただきます。
テレビPR攻略法「番組分析編」①情報・報道番組を狙え!
テレビPRの狙い目となる番組
テレビで取り上げられるためには、大前提として「番組分析」が大変重要と言えます。闇雲に番組にアプローチする作戦は効果的ではありません。まずは相手(番組)を知ることが重要です。
番組はニュースやバラエティなどジャンルやコーナーによって特徴が異なります。
番組やコーナーの特徴を分析し「取り上げて欲しい商品・サービス・企業がどの番組のどのコーナーに合うのか」をしっかり把握したうえで該当する番組にアプローチするのが効果的なのです。
ズバリ、テレビPRの狙い目となる番組は・・・「情報・報道・経済番組」です!
理由は、平日の帯番組であれば週に5回も放送があるため慢性的にネタに困っている、PR案件も扱えるような企画コーナーが多い、バラエティ等に比べて視聴者の傾向や嗜好などに左右されることが少ないなどが挙げられます。
どのように番組分析をすればよいのか
では、どのように番組分析をすればよいのでしょうか。
ポイントは、放送時間帯と視聴者層です。
例えば朝の情報番組ですと、視聴者層は10~20代の若者が多いため学校や職場で共有したくなるようなトレンド情報や分かりやすくて興味が湧くような情報を、夕方の報道番組ですと、視聴者層は主婦やシニアが多いためグルメ情報や社会性のある情報を発信する傾向があります。
このように「いつ、誰に」向けた番組なのかを分析・理解することで「どんな切り口でネタを提供すれば採用の可能性が高くなるか」が見えてくるのです。
次回はさらに露出の確度を上げる為に、番組の「コーナー」を分析する重要性についてお話したいと思います。