こんにちは。ゼブラです。
突然ですが、今回より新コンテンツが始まります!!
これまでPRの手法や切り口を中心に広報担当者向けにお役立ち情報を発信してまいりましたPRマガジンですが、これと同時並行で、さらなる充実を図るべく「業界コラム」と題しまして、PRコンサルタントが日頃密接に関わっている業界のトレンド変遷や話題のニュース、注目のPR事例などをご紹介していきます。
是非是非、皆さまの業界のコラムをチェックしてみてください。
■業界コラム第一弾:「飲料業界」
それでは記念すべき初回ですが、私が以前担当しておりました飲料業界について書かせていただこうと思います。今回は、特にRTD市場とビール市場を取り上げます。
まず、初めて「RTD」という文字を目にしたという方に向けて、
アール‐ティー‐ディー【RTD】[ready to drink]
蓋を開けてすぐにそのまま飲める飲料。 特に、缶酎ハイや瓶入りカクテルなど、割る手間のかからないアルコール飲料を指す。(コトバンク)
日本ではコンビニやスーパーの飲料コーナーに並んでいるチューハイを指す場合が多いですね。メディア的にも「RTD=チューハイ等」の認識で間違いないと思います。
■ビール市場の縮小とRTD市場の伸長
近年ではビール市場の全体的な冷え込みが続く一方で、2015年時点でRTD市場は8年連続の伸長し、毎年過去最高を更新しています。2016年の今年も、春先に大手各社から新商品が発表され盛り上がりを見せたため、おそらく記録更新がなされると思っています。
ビール業界では最近大きなニュースがありました。2017年度税制改正によってビール系飲料の酒税が統一され、ビールの酒税が現状の77円から55円にまで引き下げられる一方で、これまで税率の低かった発泡酒や第3のビールなどは相対的に酒税が上がることになりました。このニュースは日経新聞をはじめ、全国紙・地方紙各紙でも取り上げられました。家計に直結する話題は、メディアも追いかけるので注目ですね。
■2016年のRTD新商品の紙面露出を徹底調査
チューハイといえば、キリン「氷結」やサントリー「ストロングゼロ」シリーズが業界の代名詞的存在ですが、2016年の今年は大手4社が春先に新商品をリリースしたことで業界としてもさらに盛り上がりました。
①【サントリー】-196℃ 極キレ…2/2リリース 3/29発売
②【宝酒造】ゼロ仕立て …2/9リリース 3/5発売
③【アサヒ】もぎたて …2/18リリース4/5発売
④【キリン】皮ごと搾りレモン …4/6リリース 5/17発売
サントリーは人気の-196℃シリーズで爽快感あふれる「極キレ」を新発売。宝酒造はTaKaRa果汁入り糖質ゼロチューハイ「ゼロ仕立て」をデザイン一新してリニューアル新発売。ビール王者のアサヒはRTD市場に新ブランド「アサヒもぎたて」を展開。キリンは奥深い味わいが特徴のキリンチューハイ ビターズに「皮ごと搾りレモン」を新発売しました。今回これら4つの新商品の新聞への掲載状況を月単位で調査してみました。
上図は、新聞(日経各紙・全国紙・地方紙・専門紙)への露出状況の調査結果をまとめたものです。
(※日経テレコン調べ:期間2016年1月1日~2016年12月14日、商品名が記事中に明記されている場合に限り1件とカウントしています。)
これを見ると、各社ともリリース時や発売日に掲載が集中していますが、その中でも「宝酒造ゼロ仕立て」と「アサヒもぎたて」はその後も継続的に紙面露出を獲得しています。特に、競合他社のような人気シリーズの新商品ではなく、新たなブランド展開に挑戦したアサヒの取り組みを報じる記事が多く書かれました。
■新商品の社会的なヒットブームを作る
新商品の継続的な掲載を得るには、発売後のフォローが大切です。
記者発表会、開発者インタビュー秘話、売上見込み修正・売れ行きの状況の公開、新フレイバーの追加など、様々な切り口からニュースを作っていくような第2・第3の矢を用意し、適切なタイミングで発信していくことが、ターゲット層へのリーチの近道です。
新商品ヒットのムード感を作っていくのはPRの重要な仕事の1つで、広報担当者として心がけていきたいものです。
今回は紙面掲載を取り上げましたが、実際はTVや雑誌、WEBなどより様々なメディアをターゲットに、より複合的に戦略立てを行います。ご関心のある方は、是非お気軽にご相談ください。
【これまで担当した業界】 官公庁、大学、飲食、建設、IT
【趣味】 立ち飲み巡り
【プチ自慢】 今年ついにASEAN10か国全て上陸達成!