広報・PR活動でカギとなる“業界紙・専門誌の重要性”とは

広報PR活動において、しばしば大手メディアやテレビ、全国新聞などのメジャーメディアに焦点を当てがちで、場合によっては業界紙や専門誌は重要な役割を果たす媒体としては見落とされがちですが、実は非常に有効なツールとなり得る存在です。

これらのメディアは、一見小規模な読者数を持つ媒体と思われがちですが、その影響力とメリットは驚くべきものがあるのです。今回、その重要性を説明いたします。

まず前提として、メジャー媒体も専門媒体も平等に情報提供を行う

広報活動においては、すべての媒体と平等に接するという原則があります。

業界紙や専門誌もこの原則の一部であり、メジャー媒体と比較して軽視することなく、きちんと取り組むべき媒体です。
例え限られた読者数であっても、その読者層がターゲットと合致していれば、高いリーチ効果が期待できる重要な媒体であること肝に銘じてください。

「長年にわたり記者と良好な関係」を築ける可能性がある

業界紙や専門誌の記者との良好な関係を築くことは、きわめて重要な要素になります。

大手新聞の記者などは企業体質上、転勤や部署異動が頻繁にありますが、業界紙や専門誌の記者は、長期間、その業界の担当記者になっていることが多い実情があります。
そのため、定期的なコミュニケーションや情報提供を通じて、記者との信頼感を築くことが可能になるのです。
良好な関係があれば記事掲載や取材の機会が増え、広報活動の成功にもつながります。

中小ベンチャー企業にとって、メリット大

業界紙や専門誌は、大手新聞やTVなどの媒体に比べると一般的に取材のハードルが低く、中小ベンチャー企業にとっては記事の露出が実現しやすいメディアになります。

大きなネタなどの競争が激しい大手メディアに比べ、専門性の高い記事が掲載される可能性が高いのです。
また、業界紙は業界に特化した読者層が明確であるため、ターゲットへの訴求にも非常に適しています。

「高いマーケティング効果」が期待できる

業界紙や専門誌に記事が掲載されることで、高いマーケティング効果も期待できます。

業界内での知名度向上や信頼性の向上は、ビジネスにおける競争力を高める要素ともなります。
また、業界内でのトピックとして取り上げられれば、その分野での知名度も向上し、他の大手メディアへの波及効果も期待できるのです。

「顧客ターゲットに近い」、密接な接触機会にもなる

業界紙や専門誌は、顧客となりうるターゲット層と密接な接触の機会を提供してくれます。

特定の業界や分野に関連した業務に携わっている読者が多いため、広報活動で打ち出したメッセージがダイレクトに届きやすい環境にあります。
そのため業界に精通した読者、すなわち顧客ターゲットに直接訴求することが可能になります。

「高い販促効果」も期待できる

前述の通り、ターゲティングの有効性を持ち合わせている媒体であるため、結果的にターゲット層に有益な情報を届ける「販促活動」としての意味合いも強くなり、営業面での支援にもつながる効果的な広報活動となります。

専門性を活かす「ニッチなアプローチ」も可能

これらの媒体は極めて専門的な情報を提供するため、自社の提供するサービスの専門性や特殊性を活かす絶好の機会になります。

技術的な説明や業界内での最新のトレンドに焦点を当てた情報・コンテンツを提供することで、競合他社よりも差別化されたポジショニングを築くことも期待できます。

「他メディアへの波及効果」も期待できる

業界紙や専門誌での露出が、他のメディア、特にテレビや全国紙の記者から着目されることがあります。
業界の専門知識やトピックとして取り上げられた記事内容は、他メディアにとって、まだあまり知られていない取材ネタとして広がる可能性があるのです。
これにより、さらなる情報の拡散が生まれ、より広範な視聴者や読者にアクセスできるチャンスが生まれます。

このように、専門性の高いメディアへの積極的な広報PR活動は、ターゲットにダイレクトにアプローチし競争力を高めるための優れた手段の一つになります。
広報活動を行う際には、ターゲティングの重要性をしっかりと理解して積極的な情報提供を行い、長期的なスパンでの記者とのリレーションを築くことを心掛けていただければと思います。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】カープマニア
【これまで担当した業界】IT、自動車、食品メーカー、飲料メーカー、自治体、
            医療、家電メーカー、レジャー施設、金融、教育、他多数
【趣味】高校野球、広島カープ、川崎フロンターレ、ハワイ
【プチ自慢】両利き。お箸も野球もサッカーも、手足を左右同レベルで扱えます