デジタルメディアが主流となった今、「書店はどんどんなくなっている」、「紙の書籍は過去の遺物」といった声も聞かれるようになりました。
しかし実際には、書籍出版はAIでは代替しづらい、「編集者の審査を経た信頼性」や「長期的に残る発信手段」としての価値が、むしろ見直されているのです。この点について本記事では解説していきたいと思います。
この記事の目次
Step 1. ビジネス書が生む“指名検索”専門家ブランディング効果
専門職や経営者にとって、「信頼される存在」としての出版は、一流出版社からの刊行であれば、AI時代だからこそ強い意味を持つといえるでしょう。ともするとその時々のニュースにあおられたり、個人的感情に流されやすいSNS投稿とは異なり、書籍はしっかり取り組めば一貫性ある思想や専門性を体系的に伝えることができるものです。
その意味で、出版は“デジタル疲れ”を感じる読者層への差別化ツールとして、再評価されているとも言えるのです。
出版の効果は、単に「本を売る」ことにとどまりません。著者の氏名での“指名検索”が増え、WebサイトやSNSへのアクセスにも波及します。
これにより、自社の資料請求や相談件数の増加が見込まれるなど、広報・マーケティング活動に直結する成果も期待できます。
加えて、noteやInstagram、X(旧Twitter)などで書籍の一部を切り出して発信することで、情報の立体化も可能になります。読者との接点が複数チャネルに広がり、「書いた人=語れる人=信頼できる人」という構造が醸造されていきます。
Step 2. 書籍PR・出版広告の最新トレンド
近年は出版後の広告・PR施策も多様化しています。
実は、ビジネス書と相性の良い電車広告や、大手WEBメディアで書籍抜粋という形でパブリシティ掲載されれば、多くの読者に目に触れるきっかけとなったり、Amazon内広告を活用した書籍ページへの誘導などは、注目されています。
また、書店展開と連動したイベント(出版記念セミナー、読者参加型トークライブ)も、“本を売る”以上に、リード獲得やコミュニティ形成が可能になりえます。
Step 3. 出版は“終わった”どころか、むしろ“始まっている”
「出版はもう古い」「誰でも書ける時代だから希少性がない」──そんな声もありますが、実態は逆です。むしろ“誰でも書ける時代”だからこそ、「なぜ出版するのか」「どう読まれるべきか」という戦略、差別化設計がより一層重要になっています。
むやみにライトなビジネス書を出す必要はなく、「専門性×社会性」といった軸を持ち、読者の思考を確実に触発し、類書とはっきり差別化した構成、内容を勇気をもって書ききることが、誰もが普通にYouTubeなどで一定の情報をインプットできてしまう時代には、新しい潮流となっていくのではないでしょうか。
Step 4. AI時代の書籍活用で広がる販促・集客戦略
出版後の販促や集客は、もはや「書店に並べるだけ」では成立しません。
書籍最終ページにQRコードを記載>リストを増やしつつ>(もはや世界一の検索窓といわれる)YouTubeを制作&概要欄を戦略的に記載>各SNSへの誘導>資料請求>メルマガ登録>ホワイトペーパーのDL>公式LINEとの連携>セミナーなどバックエンドの設計といった、集客導線と一体化したマーケティング設計が極めて重要です。
執筆支援や要約生成にはChatGPT、GeminiなどのAIツールを活用することで、制作コストを抑えられる事例も増えています。
【事例紹介】出版で問い合わせが急増した3つのケース
●士業×出版:社会保険労務士が出版した労務トラブル対応本が、企業人事からの指名を集め、契約を増加
●中小企業経営者×書籍:
某地域でNO.1シェアを持つ製造業の社長が書いた書籍が、業界誌やメディアにも転載され、ナショナルクライアントからの問い合わせにつながる。●スタートアップ代表×出版:技術者採用や取材依頼が増加など顕著に
いずれも10万部を超えるようなベストセラーでなく増刷がされるくらいの1万部前後の部数が達成できれば、「出版=信用装置」として機能することができる好例が頻出しています。
まとめ:出版という「信用装置」をどう使いこなすか
出版は単なる情報発信ではなく、自らのビジョン、考え、専門性、事業への信頼を可視化することのできうる装置です。AI時代の今だからこそ、じっくりと社長や専門家としての「思想」を練り上げ、戦略的に発信していくことが、差別化(=ブランディング)と真の信頼獲得につながっていくのです。
✅SNSやAIと掛け合わせることで効果が倍増というケースも
✅書籍は“完成物”ではなく“「信用装置」という始まりのツール”
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