芸能人を巻きこんだインフルエンサーマーケティング

「うちの新商品、芸能人の○○さんが使ってくれたらなあ……。」

と、商品開発やマーケティング、PRに関わっている人間なら一度は(と言わず常に?)思うのではないでしょうか。

とはいえ、「カネなしコネなしで芸能人にアプローチするなんて無理に決まっている!」と、多くの方がアクションを起さずに諦めてしまっていると思います。それは、非常にもったいないことです。

実際に弊社が手掛けた案件で、芸能人の方に商品をご提供し、PRにつながった成功事例はいくつもあります。

今回はその事例のひとつをご紹介します。

健康に関心が強い芸能人への商品提供

あるメーカーの広報をお手伝いしていたときのことです。商品の素晴らしさを知って頂くために、「芸能人への商品提供」を企画しました。

そのクライアント様は寝具メーカーで、高品質・高機能の寝具の企画開発から製造、販売まですべて自社で行い、健康や美容に関心が高い層を中心に支持されています。

この寝具をさらに多くの方に知って頂くために、芸能人のみなさまにも使っていただき「芸能人のお墨付き」をいただこうと思い、商品提供を企画した次第です。

これを、広告的に取り組んでしまうと、恐らく何百万~何千万という契約金が発生してしまいます。

そこで弊社では、スポンサー契約ではなく、まずは芸能人の方に寝具を使っていただき、気に入ってくださった方に対して、「芸能人の○○さんも使っています!」といってもよいかの許可を取る方法でアプローチを開始しました。

具体的なステップは下記になります。

Step.1 どなたに商品提供をするか考える

闇雲に送っても意味がありませんし、失礼にあたります。

今回のケースでは「健康や美容に関心が高い方」「睡眠に悩みを抱えている方」「メインユーザー層である中高年に影響力がある方」という3つの軸でご案内する芸能人を35名選ばせていただきました。

Step.2 直筆のお手紙で事務所にご連絡を差し上げる

ここが、今回の肝になったかと思います。それぞれの芸能人の方に対して直筆のお手紙をしたためました。1枚書いてコピーして流用、ではありません。宛名も手紙もすべて直筆です。

文面も、以前テレビで睡眠に関する悩みをお話していた方には、「○○様は不眠症に悩んでいらっしゃると伺いましたのでご連絡させていただきました。」、御病気をされた方には、「復帰されて○ヶ月経ちますが、その後お加減はいかがでしょうか?」など、出来る限りパーソナルな内容でしたためました。

これは、“私たちがプロモーションのために闇雲に芸能人を利用しようとしているのではなく、健康でありたいと願う方に自社商品の良さを知ってほしいのでご連絡を差し上げている”という、企業としてのスタンスをお伝えするためです。

お手紙の他に、ご提供したい商品の御紹介資料や、ご利用を希望される際のFAX返信用シートも同封しました。

Step.3 お電話で、お手紙をお送りした意図を説明する

最後に、お手紙が到着したころを見計らって事務所にお電話します。

大体マネージャーさんが出てくれますので、お手紙の到着確認、たくさんいらっしゃる芸能人の中から○○様を選んだ理由、商品の紹介などをご説明し、寝具を使っていただけるかご検討いただきました。

POINT:あなたが家族や友人に何かを勧めるときのことを思い出して

仕事関係で何かを案内したり紹介したりするとき、時間がなかったり、アプローチ先が多かったりで、つい事務的に通り一遍の作業でこなしがちだと思います。

しかし、私たちが一個人として日常の暮らしを送る中で家族や友人に何かを勧めるとき、どうしていますか? 相手にとって役に立たないものを勧めることは、まずないですよね。また、勧める理由も伝えると思います。そこには様々な気遣い、心遣いがあるかと思います。

実は、弊社には芸能事務所の元マネージャーが在籍しています。

「Step.2」については、「芸能事務所には一方的で無機質な案内が多いので、心が伝わるようなコミュニケーションを取るとよいのでは?」という、彼のアドバイスを参考にしました。

結果、35名の著名な芸能人のうち5名の方からお問い合わせを頂き、2名の方に寝具のファンになって頂くことが出来ました。スポンサー契約をしていないので広告等ではお名前を出せませんが、営業先や店頭でご愛用者としてお名前を出させていただいています。

いかがでしたか? 

これでもう「芸能人にアプローチするなんて、予算が潤沢にある大企業しかできない!」なんて思わずに、アクションを起すことが出来ますね。
あとはあなたの頑張り次第です。ご不明な点がある方は、弊社までお問い合わせくださいませ!