プレスリリースの5W5Hとは?5W1Hとの違いと伝わる書き方・具体例

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プレスリリースの5W5Hとは、基本の5W1Hに加えて、価格・数量・期間・将来展望などの情報を具体的に整理するための考え方です。

プレスリリースを作成するとき、「何を伝えるか」は決まっていても、「どの情報から書き始めればよいか」「ニュースの価値をどう説明すればよいか」と悩む広報担当者は少なくありません。

そのような場合は、いきなりタイトルや本文を書き始めるのではなく、まず情報を整理することをおすすめします。

「誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように」という5W1Hに加え、価格や数量、実施期間、今後の展開まで確認すると、発表内容をより具体的に伝えやすくなります。

この記事では、PRマガジンで紹介してきた「5W5H」を使ったプレスリリースの情報整理法について、5W1Hとの違い、具体的な書き方、実際の事例、公開前の確認事項まで解説します。

プレスリリースの5W5Hとは?

5W5Hとは、情報を整理するための5つのWと5つのHを組み合わせた考え方です。

一般的に知られる5W1Hを土台に、「いくら」「いくつ」「どのくらいの期間」「今後どう展開するか」といった具体的な情報を追加します。

ここで紹介する5W5Hは、プレスリリースに必ず使用しなければならない業界共通の規格ではありません。発表内容を詳しく整理するために活用できる実務上のフレームワークです。

5W1Hと5W5Hの違い

項目 5W1H 5W5H
主な目的 出来事の基本情報を整理する 基本情報に加えて内容を具体化する
整理する情報 誰が・何を・いつ・どこで・なぜ・どのように 5Wに加え、方法・金額・数量・期間・将来展望
活用場面 ニュースの概要やリード文の作成 リード文・本文・開催概要・今後の展開の整理

例えば「新しいセミナーを開催します」という情報だけでは、読者は具体的な内容を判断できません。

誰が開催するのか、対象者は誰か、参加費はいくらか、何回開催するのか、どのような成果を目指すのかまで整理することで、セミナーの特徴が分かりやすくなります。

まずは5W1Hでニュースの基本情報を整理する

最初に確認したいのが、基本となる5W1Hです。

要素 意味 プレスリリースで確認すること
Who 誰が 発表する企業・団体・人物
What 何を 商品発売、サービス開始、イベント開催など
When いつ 発売日、開始日、開催日時
Where どこで 販売場所、開催場所、提供地域
Why なぜ 発表の背景、社会的課題、実施目的
How どのように 実施方法、商品の特徴、サービスの仕組み

この6項目を整理すると、ニュースの骨格が見えてきます。

特に忘れてはならないのが「Why(なぜ)」です。企業が何をするのかだけでなく、なぜ今それを行うのかを説明することで、発表の背景や社会的な意味を伝えられます。

5W1Hを使ったリード文の例

ここでは、PRマガジンの元記事で紹介していた、株式会社コミュニケーションデザインの「広報塾」を例に考えます。

【2020年当時の開催事例】

株式会社コミュニケーションデザイン(所在地:東京都港区、代表取締役社長:玉木 剛)は、経営者や企業広報担当者がPRの基礎と最新トレンドを学べる「広報塾」を、2020年4月23日(木)より東京都港区六本木の当社セミナールームで開催します。

※上記は2020年当時の原稿を基にした過去の事例であり、現在の開催予定を案内するものではありません。

このリード文を整理すると、次のようになります。

要素 記載内容
Who 株式会社コミュニケーションデザイン
What 広報塾の開催
When 2020年4月23日から
Where 東京都港区六本木のセミナールーム
Why このリード文だけでは十分に説明されていない
How PRの基礎と最新トレンドを学ぶ講座

この例では「なぜ講座を開催するのか」という背景が、リード文だけでは分かりません。

そこで本文に、講座を開催するに至った背景や、受講者にどのような課題解決を提供するのかを補足すると、発表内容への理解が深まります。

ただし、すべての情報をリード文に詰め込む必要はありません。最も重要なニュースを先に伝え、その後に背景や詳細を説明する構成が基本です。

5W5Hの5つのHで情報を具体化する

5W1Hでニュースの骨格を整理したら、さらに情報を具体化していきます。
※本記事で紹介する5W5Hは、プレスリリースの情報を具体化するための実務上の整理方法です。5Wの基本要素に、方法・金額・数量・期間・将来展望などの観点を組み合わせており、一般的に統一された定義を示すものではありません。

5W1Hの基本要素と、5W5Hで追加する数量・金額・期間などの情報を比較した図解

元記事で紹介している5つのHは、次のとおりです。

要素 確認する情報
How(How to) どのような方法・仕組み・特徴か
How much 価格、参加費、費用、金額など
How many 数量、人数、回数、販売実績など
How long 期間、所要時間、実施スケジュールなど
How in future 今後の計画、展開、将来展望など

「How in future」は、一般的に定められた英語の分類名ではなく、元記事で将来展望を整理するために使っている表現です。

1. How:方法や特徴を具体化する

新しいサービスを発表する場合、単に「便利なサービスです」と説明しても、何が便利なのかは伝わりません。

誰が、どのような場面で、どのように利用できるのかを具体的に説明しましょう。

例えば、研修サービスなら、オンラインか対面か、講義中心か実践形式か、どのような教材を使うかなどが判断材料になります。

2. How much:価格や金額を明確にする

商品や有料サービスでは、価格も重要な情報です。

価格を公開できる場合は、税込・税別、対象プラン、適用条件などを確認し、読者が誤解しないように記載します。

一方、価格を非公開とするサービスもあります。その場合は、無理に数字を作らず、問い合わせ方法や見積もり条件などを正確に案内します。

3. How many:数量や実績を数字で示す

「多くの人に利用されています」という表現よりも、対象期間と集計条件を示した実績の方が、内容を具体的に理解してもらいやすくなります。

例えば、利用者数、導入企業数、開催回数、募集定員などが考えられます。

ただし、実績には必ず集計時点や対象範囲を確認してください。「累計」と「年間」、「利用者数」と「申込者数」などを混同しないことが重要です。

4. How long:期間や時間を示す

期間や時間は、商品・サービスの利用判断に関わる情報です。

イベントなら開催期間や所要時間、研修なら受講期間、キャンペーンなら申込期限などを明示します。

日付・曜日・時刻・タイムゾーンを含め、記載に矛盾がないか確認しましょう。

5. How in future:今後の展望を示す

発表内容に将来の展開がある場合は、今後の予定を示すことでニュースの広がりを伝えられます。

例えば、サービスの提供地域拡大、追加機能の公開、次回イベントの開催予定などです。

ただし、将来の計画は確定事項と区別し、「予定」「計画」「検討中」などの表現を適切に使い分けてください。

5W5Hを使ったプレスリリースの具体例

先ほどの2020年の広報塾の事例を、さらに具体的に整理してみましょう。

【2020年当時の記事に掲載された情報】

要素 当時の情報
How PRの基礎とトレンドを学ぶ座学・実践形式の講座
How much 受講料30万円
How many 全5回・定員10名
How long 2020年4月23日~6月19日、11時~16時15分
How in future 講座終了後の懇親会を予定

※上記の価格・日程・内容は、2020年の記事に記載されていた当時の情報です。現在のサービス内容・料金を示すものではありません。

5W1Hだけでは分からなかった料金、講座回数、定員、開催期間などが加わることで、読者は講座の全体像を理解しやすくなります。

プレスリリースでは、こうした情報を「開催概要」などの表にまとめる方法も有効です。重要な数字や特徴は、ニュースの内容に応じてリード文や見出しにも反映します。

抽象的な表現を具体的な事実に置き換える

情報を具体化する際は、「大人気」「業界最高」「画期的」といった抽象的な表現の使い方にも注意が必要です。

印象の強い言葉を使うよりも、裏付けとなる事実を示す方が、記者や読者に情報を正確に伝えられます。

抽象的な表現 具体的に示す情報の例
大人気の商品 対象期間を明示した販売数量や販売実績
利用者が急増 前年同期間との比較や増加率
業界初のサービス 調査範囲・調査時点・比較条件を明示した根拠
短時間で利用可能 実測条件を添えた所要時間
高い満足度 調査方法・回答者数・調査時期を添えた結果

これらは記載方法の例であり、実際の数値や実績を示したものではありません。公開時には裏付けのあるデータだけを使用してください。

特に「No.1」「業界初」「日本最大級」などの比較・最上級表現は、調査範囲や根拠を確認し、事実に基づいて使用する必要があります。

5W5Hで整理した情報をリリースにどう配置するか

5W5Hは、すべての項目を本文に順番どおり並べるためのものではありません。

集めた情報を整理したうえで、ニュースとして重要な順番に並べ直すことが大切です。

タイトル:何がニュースなのかを示す

タイトルでは、発表の中心となる情報を端的に示します。

単に「新サービスを開始」とするよりも、対象者やサービスの特徴を具体的に伝えた方が、内容を判断しやすくなります。

ただし、情報を詰め込みすぎると読みにくくなるため、重要度の高い要素に絞りましょう。

リード文:5W1Hの骨格を伝える

リード文には、誰が、何を、いつ、どこで実施するのかなど、ニュースの核心を優先して記載します。

特に重要な特徴や数字がある場合は、読みやすさを損なわない範囲で盛り込みます。

本文:具体的な数字・背景・独自性を説明する

本文では、実施背景、商品の特徴、利用方法、価格、数量、期間などを整理します。

記者が記事を書く際に必要な情報や、読者が判断するための情報が不足していないかを確認してください。

概要欄:確認しやすい形にまとめる

商品・イベント・サービスの概要は、表や箇条書きにまとめると確認しやすくなります。

日時・場所・価格・申込方法・問い合わせ先などは、本文との不整合がないようにしましょう。

プレスリリース作成前のチェックリスト

実際にリリースを書く前に、次の項目を確認しておくと、情報の漏れや曖昧な表現を減らせます。

  • 発表主体と担当者が明確になっているか
  • 何が新しいのか、何を発表するのか説明できるか
  • 発売日・開始日・開催日時に誤りがないか
  • 販売場所・開催場所・対象地域を確認したか
  • なぜ今発表するのか、背景や社会的な意味を説明できるか
  • 商品やサービスの仕組みを具体的に説明できるか
  • 価格・数量・期間などの必要な情報が揃っているか
  • 数字の出典、集計時点、比較条件を確認したか
  • 将来の計画を確定事項のように書いていないか
  • 誇大な表現や根拠のない最上級表現がないか
  • 記者から質問されそうな情報に答えられるか
  • 問い合わせ先や関連資料が正しく記載されているか

5W5Hは、このような情報を集め、抜け漏れを確認するための手段です。

すべてのプレスリリースで5つのHを漏れなく書く必要はありません。発表内容に関係する情報を選び、読み手にとって重要な内容から伝えることが大切です。

プレスリリースの5W5Hに関するよくある質問

Q1. 5W1Hと5W5Hはどちらを使うべきですか?

まず5W1Hで発表内容の基本情報を整理し、必要に応じて5W5Hで価格・数量・期間・将来展望を補う方法をおすすめします。両者は対立する考え方ではありません。

Q2. プレスリリースには5W5Hをすべて書く必要がありますか?

いいえ。例えば無料サービスであれば価格を詳しく説明する必要がない場合もあります。発表内容と読者の関心に応じて、必要な情報を選んでください。

Q3. 5W5Hを使えばメディアに掲載されやすくなりますか?

5W5Hは、情報を具体的に整理し、分かりやすく伝える助けになります。ただし、情報が整理されていることとニュースとして採用されることは別です。社会性、新規性、独自性、読者との関連性なども重要です。

Q4. プレスリリースは何ページにまとめるべきですか?

一律の正解はありません。発表内容の複雑さや資料の種類に応じて、必要な情報を読みやすく整理しましょう。重要なニュースは冒頭で把握でき、詳細は本文や別添資料で確認できる構成が有効です。

まとめ|5W5Hで情報を整理し、ニュースの価値を伝える

分かりやすいプレスリリースを作るためには、文章を書き始める前の情報整理が重要です。

まず5W1Hでニュースの基本情報を明確にし、さらに5W5Hの視点で価格・数量・期間・将来展望などを具体化します。

そのうえで、読者にとって重要な情報から順に構成し、抽象的な表現ではなく、確認できる事実を使って説明しましょう。

プレスリリースは単なる発表文ではなく、企業や商品・サービスの価値を社会に伝えるためのPRツールです。

情報を整理することを目的にせず、「何がニュースで、なぜ読者にとって重要なのか」を伝えるために5W5Hを活用してください。

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【ニックネーム】Yuntuber
【これまで担当した業界】専門学校、健康アプリ
【趣味】草野球(2番セカンド)
【特技】プレスリリースの校正 (プレスリリース配信サービス出身)
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