【元新聞記者が教える】広報業務に役立つ“三種の神器”とは?

こんにちは。
みなさんは広報やPRの業務を行うときに、どのようなアイテムを使っていますか?時流やトレンドをリサーチしてニュースをつくり、情報を戦略的かつ正確にメディアに紹介するために弊社のスタッフが使っている、“三種の神器”を紹介したいと思います。

広報業務に役立つ“三種の神器”とは?

時流を先読み 「共同通信ニュース予定」

まず一つ目は、いつごろどのようなニュースがありそうかを調べる「共同通信ニュース予定」です。PR戦略を考えるとき、法改正や国内外の行事などとからめて企画や切り口が考える時があるかと思います。そのようなとき、共同通信が先々の予定を年間通してまとめているこの冊子を開くと、何月何日にどのようなニュースがありそうかすぐにわかります。

例えば2018年版の7月28日(土)のページには、「皆既月食」「世界コスプレサミット」「全国高校小倉百人一首かるた選手権大会」など予定がずらりと書かれています。祭り・神事には「隅田川花火大会」もあり、花火鑑賞のため朝から場所取りをするグループにインタビューする撮影クルーが多そうですね。

企業やサービス、商品で何かからめられそうなものがあるか検討できそうです。8月2日のページをめくると冒頭の記念日の部分に「おやつの日」とあるので、菓子メーカーなどはこの日を狙ってイベントや施策を考案するのも良いかもしれません。

正確な言葉で発信 「記者ハンドブック」

次にご紹介するのは同じく共同通信が発行する「記者ハンドブック」。リリースや企画書を始めメディア向けに資料を作成することが多いこの仕事では、企業の顔として正確な情報を発信するよう心掛けなくてはいけません。例えば「国境をこえる」の「こえる」の漢字は「越」なのか「超」なのか、迷うときがあると思います。この記者ハンドブックはそれぞれの漢字の使い方の例を紹介しているので、国境は「越える」の方が正しいと分かります。

「霞が関」と「霞ヶ関」の使い分けなど紛らわしい地名の一覧や「BMD(弾道ミサイル防衛)」など略語集もあり、最後の年齢早見表はプロフィール資料に記載する年齢を確認するときに活用できます。

わたしも地方紙で記者をしていたとき、記者職の同僚やデスクはみな一人一冊持っていました。新人の頃、原稿を書いていて言葉遣いや漢字が正しいか迷ったときは必ずこのハンドブックで調べていましたし、編集部門で記者が書いた原稿をチェックしていたときも、誤った記述がないか確認するのによく活用していました。共同通信に加盟する地方紙や一部の全国紙は、この共同通信の統一するルールをもとに執筆、編集するので全国の多くの記者が必須アイテムとして使っているのではと思います。

迷ったら漢字ではなく平仮名で記載をすべきですが、気になるものはすぐにこうしたハンドブックで確認することを習慣化すると、正しい言葉遣いで正しい情報を発信できる企業としてメディアに認識してもらうことができます。反対にこうした言葉の誤りが多い企業は、せっかくリリースが記者の目に留まっても、取材して正確な情報を教えてもらえるか不安になり問い合わせを躊躇してしまうので気を付けた方が良いですね。

用語辞典やフローのチェックリストまで網羅 「PR手帳」

最後の三つ目は、公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会が出している「広報・マスコミハンドブック PR手帳」です。現在2018年度版が発売されておりますが、業界別の専門媒体やターゲット・ジャンル別の雑誌、地方のテレビ局・ラジオ局の所在地、地方紙や全国紙の部署など、媒体のデータを幅広く網羅しています。

「データサイエンス」「ネイティブ広告」など世の中で今ホットなキーワードを解説するページや、「降版協定」「編集権」「黒板協定」などややマニアックながら業界のルールがよくわかる用語などを解説する、ミニ辞典コーナーも参考にすることができます。

また「ニュース素材は未発表の内容か」などニュースリリースを作成するときに確認すべき事項や、「質問時間は十分にとっているか」など記者会見を行うときのフローをチェックできるリストもありますので、基本的な項目はこちらで確認して業務を進めることができます。

まとめ

以上の3つのほかに、弊社では新聞や雑誌、WEBなど各ジャンルの媒体の部署や担当ごとの連絡先をリサーチし、冊子にまとめた「メディアリスト」を販売しています。こうしたものも広報の部署では役に立ちそうですね。このほかどのようなアイテムをいかしてPRを進めると良いか詳しく知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。

【ニックネーム】週末ボーカリスト
【これまで担当した業界】人材研修・教育、人材コンサルティング、金融、省庁の外郭団体、食品メーカー、地方のアンテナショップなど
【趣味】ボーカル活動(ゴスペラーズを輩出した大学アカペラサークル出身。オリジナルのポップスやジャズのバンドでライブ経験あり)、国内外の島巡り、ミニシアター系映画鑑賞、フルマラソン(2回完走)
【プチ自慢】2007年に滋賀県彦根市で行われた「世界一長いコンサート(連続184時間)」にアカペラで参加し、ギネス記録達成!