【初級編 メディアプロモート】女性・美容メディアに取り上げられるためのコツをご紹介 ~PR事例のご紹介~

新型コロナウイルス感染症の法律上の分類が、季節性インフルエンザと同様の「5類」へ移行し、4年ぶりに脱マスクの夏がやってきます。
最近では、新製品発表イベント、セミナーなどのリアル開催やリアルでのメディアプロモートが増えており、PR業界も徐々に以前のような活気を取り戻しつつあります。

長らく自粛が続いたこともあり、いざメディアプロモートを始めるとその進め方やアイデア出しで躓いてしまう方も多いのではないでしょうか。情報化社会と呼ばれる昨今、自社の製品・サービスが埋もれないように、私たちPRパーソンは企画やそのアプローチ方法を日々研究しています。

今回の記事では、女性・美容メディアに特化したプアプローチ方法やタイミングのコツ、また女性メディアへのアプローチ事例をご紹介します。

メディアプロモートとは?

メディアプロモートとは、自社サービスや製品を紙面や番組に取り上げてもらうためにメディアにアプローチすることを指します。
メディアに対して自社のネタを売り込む活動がメディアプロモートであり、パブリシティを通じた自社・商品・サービスの認知向上が目的です。

女性メディアにはファッション、美容、ライフスタイルなど、それぞれ担当が分かれており、自社・商品・サービスのジャンルに合わせて、その担当者にコンタクトを取り、アプローチを行います。

女性メディアへのアプローチ方法と注意点

では実際に女性メディアにプロモートするにはどのような方法が効果的でしょうか。
またどのような点に気をつけるべきでしょうか。

女性誌・美容誌の場合

女性誌や美容誌へプロモートをする場合、切り口の独自性が大事です。
年間を通して、美容ページにおいては、春「ゆらぎ・紫外線・睡眠」、夏「毛穴・汗・皮脂」、秋「ダイエット・温活」、冬「乾燥・保湿」など、毎年同じタイミングで特集されているテーマもあるので、1年間のバックナンバーを読んでおくと媒体の傾向が掴め、特集に沿った提案をすることができます。

女性誌・美容誌は季節のネタに合わせてその時の流行りやトレンドでの切り口提案も効果的です。昨今女性メディアでは女性の悩みにしたファーカスした「フェムテック」の企画を見かけることが多いですが、「フェムテック」も最近のトレンドワードのひとつに挙げられます。
少なくとも媒体のターゲット・最新号を見て特集の傾向を掴んでからメディアプロモートを行いましょう。

女性・美容系ウェブの場合

最近ではデジタル(web)版に移行する女性誌も増えています。
雑誌からの転載記事や、雑誌と連動した企画がありますが、web限定の企画があるため、web担当へのアプローチも必須になります。
Webメディアの場合、自社SNS等と連動している場合もあるので、商品・サービスなどの売上にもコミットできる訴求力があり、製品PRにはお薦めです。

アプローチの方法は女性誌・美容誌と同じですが、担当ライターによって担当分野や興味関心が違うので、過去の記事を見てライター・エディターの理解を深めておくと良いと思います。署名記事を探して、自分の担当している業界の記事を書いているライターを探してアプローチすることをお薦めします。

また、雑誌の場合は限られた文字数での掲載になりますが、web記事の場合、多くの情報量を掲載することができます。より具体的な掲載イメージや商品・サービスの情報を提供することが重要なポイントになります。そのため、商品やサービスの詳しい資料など、事前準備を忘れないように心がけましょう。

女性メディアへのプロモートのタイミングは?

それではメディアに効果的なアプローチをするには、どんなタイミングでメディアプロモートをすればいいのでしょうか。

女性誌・美容誌の場合

月刊誌や季刊誌の場合は、媒体やコーナーにもよりますが、企画や取材先候補が固まってしまう前、すなわち発売2ヵ月以上前のアプローチをお薦めします。

週刊誌も同様の理由で、少なくとも1ヵ月前のアプローチを心がけると良いと思います。媒体によっては3ヵ月以上前に提案しなくてはならない場合もありますので、雑誌での紹介が目標の場合は早めにメディアプロモートすることをお薦めします。

毎月のように企画会議がありますが、通年を通して行うテーマもあります。それ以外で、世の中で話題に上がっているテーマを企画に盛り込むこともあります。
毎月校了後に企画会議が行われると聞きます。会議の1週間前ぐらいの時期が狙い目なので、できるだけ定期的にメディアとコンタクトをとり、メディアからの情報収集が需要になります。

女性・美容系ウェブの場合

紙面の転載ではなくWebメディアに情報を取り上げてもらう場合、制作期間が紙媒体よりも短いケースが多く、雑誌に比べると数日前、もしくは最短で当日中といった比較的直前の案内でも掲載される可能性はあります。ただし、ライターの人数が少なく多忙を極めている可能性が高いので、露出するタイミングが重要なネタであれば、情報が出せるようになったら早めに連絡しておくと良いと思います。

また、誌面と違って自社商品・サービスのプレスリリースをそのまま記事化いただけることもあるので、できるだけ多くの情報をアプローチしておくと、露出に繋がると思います。ぜひチャレンジしてみてください。

それでは女性・美容メディアにアプローチした時の成功事例をご紹介いたします。

女性・美容メディアにアプローチした時の成功事例

医療脱毛院の事例 ①

クリニックの広告は規制が厳しく、病院名や住所、専門科目程度の情報しか出せないと良く聞きます。しかし営利ではないとはいえ、クリニック側も患者さんに来てもらわなければ経営が成り立ちません。

そこで私たちPRパーソンの出番です。

取材を獲得することによりメディアへの掲載を確保いたします。
メディアプロモートのポイントはどのケースでも同じですが、特長やウリとなる点を際立たせていくことが重要になります。

弊社でも医療脱毛院を担当したことがありますが、身だしなみの一環として美容系にアプローチし、「フェムケア」や「介護脱毛」など女性の悩みにスポットを当ててPRしました。
各女性誌の美容特集で話題になったのはもちろん、美容スポットの体験レポート的な特集は各メディアで多いので、大きな誌面を割いての掲載を獲得することができました。

話題になると、新聞にも広がり、テレビ取材も入り、効果的なPRが出来たと思います。 そして、長い目で見てPRを成功させた秘訣は、毎月テーマを決めてアンケート調査を実施し、定期的にクリニック医師から「VIOメリット・デメリット」「セルフアンダーケアの注意点」など、何かテーマを設けてリリース毎に医師からのネタを盛り込んだことです。
それは確実に情報を読んでいただけるきっかけにもなり、その後医師へのインタビュー取材へもつながりました。

スキンケアブランドの事例 ②

ある女性誌では 「弊社はデパートの化粧品売り場に入っている有名ブランドや、店舗を持たれているブランドしか掲載出来ません。」 と言われることも少なくありません。
しかし、最近はSNSを活用したwebメディアも増えており、無名なブランドもアプローチ方法によって、メジャーなブランドになる可能性を秘めています。

そこで私たちPRパーソンの出番です。

「良い成分を使っていて使い心地も良い、良い製品だ。」というのは当たり前のことです。
本当に良い化粧品というのは世の中に溢れています。
メーカー側には「なぜその化粧品を作ったのか?製造の過程でのエピソードなどの話を聞く」ことで、メディアの欲しがる情報を収集することが重要です。先ずは製品の知識を深めるためのヒアリングから始めましょう。

然しながら、どうしてもポイントが見つけられなければ、『製品は一般的でも、新しい使い方や他サービス(美顔器・クリニック治療)との併用を提案する』『医師や専門家など監修者を立てて、その先生にお肌の手入れの仕方について定期的に情報発信してもらう』ことで、多くのメディア掲載を獲得した経験があります。

化粧品については、特に女性誌や美容誌については 季節によって必ず出てくる企画があります。 「UV対策」「乾燥対策」 など、その時の企画を狙った成分をその時に応じてピックアップして情報発信する方法もあります。その他、最近では「フェムテック」など女性の肌悩みをフォーカスした企画も増えております。

とにかく美容担当編集者や美容ライターさんとのリレーションをたくさん作ることが大切です。地道に、個別でご連絡をしてアプローチすることにつきます。 信頼関係が出来れば、ネタも聞いてもらいやすくなります。

まとめ

本記事では、女性・美容メディアへの提案タイミングや提案のコツをご紹介しました。

媒体研究をして、媒体特性や記者の担当・興味関心にあったネタを適切なタイミングでプロモートすることが大切です。提案タイミングはあくまでも目安になります。コーナーや媒体の企画会議や発売のタイミングによっても変わります。接点が持てた媒体には、提案する最適なタイミングをヒアリングしてメモを残していくと良いと思います。

メディアに掲載されるためには、早めにアプローチすることも重要です。
媒体ごとにタイミングを逆算して、余裕を持ったプロモートを心がけましょう。

最後に、女性メディアは女性編集者が多いので、季節の変わり目や異動の時期、年末年始の節目にはちょっとした“おもたせ”などを用意し、ご挨拶に伺うと大変喜ばれます。
誰でもプレゼントをもらって嬉しくない人はいません。ちょっとした気遣いで、メディアの方と一気に関係性を深めることができるのでお薦めします。

今回ご紹介した事例なども参考にして、ぜひ企画提案にチャレンジし、今後のPRにもご活用ください。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】リーママ
【担当した業界や経歴など】お転婆娘1歳児のママ。子育て奮闘中。育児ストレス解消法はNETFLIXを視聴すること。最近のお薦め作品は「ワーキングママ」「赤ちゃんを科学する」など。アパレル・ファッション関連、店舗・テナントリーシングの職種を経て広報業界へ。CD社ではこれまでの経験と人脈を活かし、主にサロン・クリニック・化粧品などの女性系案件を担当。最近ではママ目線の発想や知見から育児・教育関連のPRも担当することに。