部署異動などで、未経験の広報に配属され、何から始めたらよいか全くわからない…という方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回は、早い段階で広報として戦力になるためには、まずどのようなことから着手するとよいかをご紹介します。
この記事の目次
① 会社について深く知る
広報の役割の一つは、社内外に向けて自社の価値を正しく伝えることです。商品やサービスについては、クライアントや顧客に紹介するため細かいことまで理解していても、意外と自社のことは理解が浅いことも多々あります。
そのため、まずは会社に関する情報を見直し、重要なことはインプットするようにしましょう。
確認・インプットすべき情報
✅企業理念・ビジョン・ミッション・社歴の確認
広報は経営に則し、戦略を考えていかなくてはいけません。そのため、まずは会社が目指している方向性を理解する必要があります。
✅製品・サービスの把握
製品・サービスPRを行う際はもちろんですが、企業PRにおいても自社の主力製品やサービスに関する知識は必要です。以下については、リサーチ&インプットしておくようにしましょう。
・ 製品・サービスを取り巻く環境や市場規模
・ 競合他社の状況や自社の優位性
・ 製品・サービスの売上や今後の見通し
✅第三者からどのようにみられているかを知る
企業広報は、社内の人間でありながらも、第三者視点を欠かしてはいけません。
自分たちの言いたいことだけを伝えるのが広報の役割ではなく、その先にいるステークホルダーがどのような情報を求めているかを把握し、それに合う形でいかに自分たちの情報をのせていくかが広報の腕の見せどころでもあります。自社についての理解を深めると同時に、第三者からどのようにみられているかも、以下に挙げたような方法で把握するようにしましょう。
・ 過去のメディア露出に目を通す
② 広報戦略や広報業務について理解する
広報といっても、会社により何に注力しているかは異なります。自社の広報が何に力を入れているのか把握しましょう。
比較的多くの会社で取り組んでいるのが以下の4つです。
🔹社外向け広報(コーポレート広報/サービス広報)
広報というと社外向けの広報をイメージする方も多いと思います。
「何のために」「誰に対し」「何を伝えていくのか」を明確にしないと、情報がバラバラと出ていくだけで、結果何を成し遂げられたのかわからなくなってしまいます。
とりあえず、たくさんメディアに露出させる、SNSを運用してみるのでなく、明確なゴールを設定することが重要です。
・ プレスリリースの作成・配信
・ メディアアプローチ/メディアキャラバン
・ メディア対応(記者対応、取材対応)
・ イベントや記者会見の実施
・ SNS運用
・ 企業ブランディング
🔹社内広報(インナーブランディング/インターナルコミュニケーション)
ある程度社員数が多くなってきた際、縦(経営→従業員)、横(従業員同士)のコミュニケーションを円滑にするため、社内広報が必要になってきます。
例えば、組織が大きくなると部署間での交流が難しくなり、各部署がどのようなことをしているのか、またどのような社員がいるか把握できなくなってきます。縦割りの組織は時に業務の生産性にも影響することがあります。
こういった場合に、広報が社内報や社内イベントなどを通し、コミュニケーションを活性化させることで、組織力を高めていくことができます。
・ 社内イベントの企画・運営
・ 社員への情報共有
🔹採用広報
近年、「採用広報」というポジションを設け、エントリー数や面接数、採用数をKPIに広報活動に取り組む企業も増えています。
・ 採用サイトやオウンドメディアでのコンテンツ制作
・ 採用イベントへの登壇
・ SNS運用
🔹危機管理広報(リスクマネジメント/クライシスマネジメント)
企業の不祥事だけではなく、従業員によるトラブルや天災など、様々な問題が予期せず起こります。企業によって想定されるリスクの度合いは異なりますが、リスクがない企業はありません。ただし、考えられるリスクに対し、予め準備しているかどうかでトラブル発生後の企業への評価は大きく異なります。
自分の会社は大丈夫、ではなく、どの企業も危機意識を高めておくことが大切です。
・ 社内研修/教育の実施
・ 日々のモニタリング
・ クライシス対応と対応後のモニタリング
③ 社内の情報発信・収集のルールを確認
広報と情報発信は切っても切れません。会社ごとに情報発信におけるルールは異なるため、予め確認しておくと実務をスムーズに進めることができます。
┗プレスリリースの書式や公開のタイミング、SNSの投稿やコメントへの対応、いいねのルールなど
✅社内から情報を吸い上げる仕組みの有無
✅協力が得られる社内のキーパーソンを知る
┗ 経営陣、営業、開発、マーケティングなど、情報収集のためのネットワークを作る
✅メディアリストの確認(どのメディアとつながりがあるのか)
✅情報発信時の承認フローを確認する(誰の許可が必要か)
┗ プレスリリースやSNS投稿のチェック体制や最終承認者など
✅プレスリリース配信ツールなどを使用できる状況にあるかを確認
✅PR会社や広報支援を行う外部との関わりがあるかを確認する
④ 広報に関して積極的に学ぶ
社内に広報メンターがいる場合は、広報に必要な知識や実務を教えてもらうこともできるかもしれませんが、それだけでは早い段階で即戦力として活躍するのは難しいかもしれません。また、一人広報の場合も業務を通してだけでは、限界があります。
そのため、書籍や広報専門のWebメディア、SNS、コミュニティなどからの積極的に情報収集できると良いでしょう。
┗ 他社のケーススタディや最新のPR事例について学ぶ
✅広報関連の書籍を少なくとも5冊は読む
┗ なぜ広報が必要なのか、どのように企業や社会に貢献できるのかを知る
✅XなどSNSで広報アカウントをフォロー
┗ 生の声から広報のリアルについて学ぶ、また横のつながりを作っていく
✅コミュニティ
┗ 勉強会や情報交換をしているコミュニティもあり、他社の広報から様々なことを学ぶことができる
いかがでしたでしょうか。
広報が担う役割は年々多岐にわたり、組織の中でも重要視されるようになってきています。本記事が広報に抜擢された皆様のお役に立てれば幸いです!
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