広報PR→その先のキャリアは?

こんにちは。おみみにアニマルです。
私が広報PRの世界に足を踏み入れたのが15年くらい前。
営業提案の際には、『「広報PR」と「広告」の違い』を必ず話すような時代でした。

今は、企業からお声がけいただき、広報PRの提案をする際に、そういった話をする必要は、ほぼなくなってきました。
それくらい、広報PRに対する理解が進んだということだと思います。
ただ、広報PRと広告の違いは浸透しても、広報PRが何か、広報PRに求めることというのは、企業や個人により大きな差があるようです。

そのせいか、広報PRへの考えが進んでいる会社とそうでない会社では、広報PRパーソンのキャリアアップでもだいぶ違うようです。もちろん、会社の理解だけではなく、広報PRパーソンがどこまで戦略的に、そしてどういった業務を担うかでも大きく異なってきます。

生涯、広報PRをしていきたいという方は、企業広報から独立されフリーランスになったり、あるいはPR会社を起業するという道もあるでしょう。特に最近は、フリーランスで活躍される方も増えてきているように思います。

では、企業に所属しつつ、広報PRからキャリアアップしていくことは可能なのか?また、どんなことをすれば、どういったキャリアアップが期待できるのか。

今回は、企業における広報PRのキャリアアップについて、お話させていただきます。

メディア露出を獲得するだけの広報PRでは、キャリアアップは望めない

結論からお伝えすると、当然、一広報PRからキャリアアップすることは可能です。

例)
広報PR → 広報部部長 → CMO・CCO※ →(他社の)社外取締役

※CMO:Chief Marketing Officer
 CCO:Chief Communication Officer

実際、こういったキャリアを歩んでいる方もいます。
しかし、企業のブレーンになれない限り、こういったキャリアを歩むのは難しいでしょう。
なぜなら、CMOはマーケティングのCCOはコミュニケーション戦略の最高責任者で、メディア露出を獲得するプロではないからです。

広報PRはメディア露出屋さんじゃない

皆さんは、会社からどのような期待をされ、抜擢あるいは採用されましたか?

冒頭の話に戻りますが、「もっとうちの会社を有名にしたいから、メディアでたくさん取り上げてもらえるようになりたい」というのが、広報PR登用の強い動機の場合、広報PRにも「メディア露出」という結果が一番求められるでしょう。

PRの切り口を頑張って考案し、プレスリリースを配信し、メディアリレーションを頑張り、前年度比●倍の露出を達成!という素晴らしい結果を出せば、会社からとても評価されるはずです。広報PRパーソンとしては、他社からも引き抜きがあるような存在になれると思います。

まず、こういった実績を出せること自体も決して簡単なことではありません。
しかし、メディア露出の実績だけでは、CMOやCCOへの道のりは遠いかもしれません。

繰り返しですが、CMOはマーケティングのCCOはコミュニケーション戦略の最高責任者です。メディア露出は、マーケティングやコミュニケーション戦略と無関係ではありませんが、枝葉の部分です。

広報PRパーソンとして、忘れてはいけないのは、広報PRはメディア露出屋さんではなく、経営戦略に基づき、あるいは経営課題の解決のために、あらゆるコミュニケーションをデザインするプロフェッショナルであるということです。

メディア露出はそのほんの一部にすぎません。

会社に広報PRの存在意義を実感してもらう方法

広報はメディア露出屋さんではないと話しましたが、では会社にどういう存在だと認識してもらえばよいのでしょうか。
私は、全ステークホルダーとのコミュニケーションをデザインし、企業が目指すべき姿に近づけていくキーパーソン的存在だと思っています。

例えば、最近「採用広報」という言葉をよく聞くようになってきていますが、採用も広報が貢献できる領域です。なぜなら、学生や応募者に企業を知ってもらい、志望度を高めなくては、よい人材は入ってきてくれないからです。会社を成長させる一番の要因は「人」です。企業が目指すべき姿に近づくためには、人が不可欠です。

そこで広報PRの出番です。

・多くの人に知ってもらうこと
・ターゲットとなる方に情報を訴求させること
・会社の魅力を伝えること

これは、どれも広報PRの得意分野だと思いませんか?
また、企業によっては、技術力の向上が企業の成長には欠かせないところもあると思います。
技術力に対し、広報PRができることは何もないと思いますか?大ありです。

技術力を向上させるためには、資金が必要です。例えば、スタートアップ企業であれば、会社のことを知ってもらい、期待値を高め、出資してもらわなくては高度な研究開発を繰り返すことはできないでしょう。

そこで、広報PRの出番です。

・多くの人に知ってもらうこと
・ターゲットに情報を訴求させること
・会社の魅力を伝え、将来性を感じてもらうこと

これは、どれも広報PRが担うべき役割だと思いませんか?
このように、誰に対し、どんなことを期待し、どんな情報を伝え、どんなコミュニケーションを取っていくか。これを戦略的に考え実行できる広報PRは、いつCMOやCCOになってもおかしくないと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
広報PRからその先のキャリは一つではありません。ジョブローテーションがある企業では、広報PRはいち通過点と考えている方もいるかもしれません。
しかし、広報PRは

・経営者の考えを直接聞くことができ
・社内のあらゆる部署と関わりを持ち
・メディアなど第3者から会社へのフィードバックも入ってきて
・ブランディング、マーケティング、営業スキルも必要とされる

そんな職種です。

広報PRパーソンの考え方次第で、いかようにでもキャリアを広げていけると思います。
広報PRに携わるすべてのビジネスパーソンが、やりがいを持って、自分の理想とするキャリアを歩めますように!

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】 おみみにアニマル
【これまで担当した業界】 スポーツ、習い事、金融、化粧品、教育、食品、人材など
【趣味】 ものづくり! 何かを作っているときは集中力がMAXに★ 
【プチ自慢】 眠りたい!と思った瞬間にどこでも寝られること