マイケル・サンデル氏の授業に学ぶコミュニケーションのデザイン方法

こんにちは。
8月も半分が過ぎましたが、まだまだ暑い日々が続きます。
アツイと言えば、最近話題になっている「ハーバード白熱教室」。
今まで一切非公開だった米国ハーバード大学の人気授業の様子が
テレビ(NHK)で見れるということで、私も期待して視聴してみました。
講義の内容は想像以上に興味深く、多くの人を魅了させる講師マイケル・
サンデル氏の「コミュニケーション手法」は、PRの観点からも学ぶべき
ポイントが沢山あると感じました。
今回は、マイケル・サンデル氏の講義から学ぶ、『多くの人を惹きつける
コミュニケーション手法』について紹介させていただこうと思います。


このマイケル・サンデル氏の講義テーマはご存知の通り「Justice -正義-」。
数学や物理学といった、決まった解や一定の公式があるわけではなく、
いわば答えのない世界について議論していく講義。
それゆえ、講義の進め方も対話形式と呼ばれるもので、サンデル教授が自説を
押しつけるのではなく、ある課題を聴講者に対して投げかけ、意見を吸い上げ、
その意見を基に議論を展開、深めていくようです。
この議論の空間で何が起きているかというと、一人の聴講者のある意見を出発点
として、教授と聴講者、もしくは聴講者同士が同じ世界観の中で、双方向に
コミュニケーションをとりながら、「答えを探しあてる」のではなく、
「理想の答えを共に追求していく」ことをしているのです。
もちろん、その「追求して得られた結果」は完全なる答えではなく、選択肢の一つに
過ぎないかもしれません。しかし、共に追求した結果として導きだされた答えなの
で、
その答えに対する納得度や理解度も高く、講義終了時に違和感が残ることはそうない
そうです。
事実、聴講者の授業満足度は高く、今や人気の授業として毎回1000人近い聴講者を
集めているそうです。
こうしたコミュニケーション手法は、実はビジネスマーケティングの世界でも
有効であると感じています。
つまり、企業側(教授)からの一方的な主張(自説の押し付け)では、顧客はもはや
反応してくれません。なぜなら、顧客自身が明確な答えを求めていない場合が多い
からです。
答え、すなわちこの商品はこんなことをしてくれますといったメリットを
滔々と語るよりは、世界観を共有して、一緒に理想の状態を追求していく
共同作業型のコミュニケーション方法をとる方が、多くのヒトを巻き込み、
結果的に成果に結びついているようです。
ソーシャルメディアを活用して成功している企業は、まさにこの世界観の
共有というポイントを押さえているわけです。
貴社のコミュニケーション方法はいかがでしょうか?
未だに自社商品のメリットだけを滔々と語るようなコミュニケーション方法を
とっていませんでしょうか?
もし未だ着手できていないとお考えでしたら、マイケル・サンデル氏の講義を
参考に、対話型、共同作業型のコミュニケーション方法に変えてみてください。
発想を切り替えることで、戦略PRへの理解も深まり、新たなPR戦術も浮かんで
くるかもしれません。

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