近年、地方移住や地域の活性化、地方創生といったニュースが流れることが多くなりました。こういったニュースが流れると、各地方自治体のご担当者様からいただくご相談が頭をよぎります。中でも多い事案が首都圏で知名度やイメージを向上させたい、首都圏からの観光客を獲得したい、といったご相談内容です。
それを踏まえまして、首都圏でどのように地方の魅力をアピールすれば良いのか、その方法をいくつかお伝えできればと思います。
地方PRの最大のポイントは、地方ならではのレアな情報、他の地域にはない強みをいかにうまく、効果的に訴求できるか?これに尽きると思っています。
どの地域も、それなりの強みや特徴を持ち合わせていることが多いのですが、アピールの仕方がうまくないため情報を訴求できず、外部に魅力を伝えられていないと考えられます。
それでは、地方の魅力をPRする効果的な方法を3点、ご紹介いたします。
地方PRを首都圏で成功させる3つの方法
①その地方ならではの「知られざるネタ」をメディアに売り込め!
メディアの訴求力を活用しない手はありません。とはいえ、誰もが知っている情報やありきたりの情報では、わざわざメディアが取り上げるにはいたりません。この高いハードルを乗り越えるには、メディア側のニーズをよく知ることが大事です。メディアが欲する情報は、“まだ首都圏ではあまり知られていないが、実はその地方ではよく知られているネタ”つまり、知られざるレアでホットな情報です。
いまでは誰もが知る人気の食コンテンツとなった「富士宮やきそば」などはその代表格ではないでしょうか。この経済効果は計り知れません。近年では、“冬にしか販売されない福井の水ようかん”や“新潟のイタリアン焼きそば”などが、意外な!?食文化として頻繁にメディアで紹介されています。
実はこのような逸品は、よく探せばどの地域にも存在するコンテンツです。これだ!と思われる逸品を見出すためにも、商品の意外性やその裏にあるストーリー性をよく研究し、深みのある情報としてメディアへ売り込むことがポイントです。
②アンテナショップを売り込め!
実際に首都圏から地方へ出かけるのは、旅行や帰省、出張の機会などになると思います。しかし、東京には地方の魅力が集まった全国各地の「アンテナショップ」が存在しています。
産地直送の農畜産物や人気のご当地グルメ、幻の地酒、伝統工芸品など、いつもと違った食文化が気軽に楽しめるショップです。イートインコーナーを有している店舗や、ふるさと納税を申し込めるお店もあります。忙しい人でも東京にいながら国内旅行気分を味わえるのが「アンテナショップ」です。
このアンテナショップの情報を積極的に売り込みましょう!何を売り込んだらいいのか、、、。ということですが、アンテナショップではそれぞれ、季節に合わせた催事や特設展示などを行っていると思います。
その地方に足を運ばないと入手困難な食材や、首都圏では出回らないレアな商品が店舗に並ぶこともあるでしょう。これはニュース価値の高い情報です。ぜひ、積極的にメディアに情報提供しましょう。アンテナショップはその地域のシンボル的な存在であり貴重なコンテンツです。PRの有効活用に向いています。
③地元出身の著名人を活用しよう!
メディア露出の高い、その地域出身の著名人を活用して知名度や好感度を上げる作戦です。分かりやすいところでは、栃木県出身・栃木弁で人気の漫才コンビ「U字工事」さんでしょう。観光大使も務めるほか、さまざまな栃木県のPRに起用され、本当はとても魅力的なのに知名度はイマイチ、、といったレアな情報を、多くの人に知ってもらうPRの役割を担っています。
著名人を起用するには予算が必要になりますが、“地元出身”というキラーコンテンツを兼ね備えたインフルエンサーは、他になかなか存在しません。
メディアで目にする機会が増えれば、それに伴い認知度も向上します。効果的なPRが出来るのであれば、こういった人物を起用しない手はありません。
例えば、自治体のHPでの動画コンテンツやイベントへの出演、各種メディアでのパブリシティ効果など、有効な手立ては多くあるので検討するのも良いかと思います。
地方の魅力を発信する手段は様々ありますが、効果的かつ戦略的に魅力を訴求する積極的なPR活動の推進を、おススメします。