江戸川区花火大会に学ぶ集客方法

こんにちは。
8月もあと数日です。まだまだ残暑は続くと思いますが、
みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
今回のメルマガは、「夏といえば…」の上位ランキングには必ず入る夏の風物詩、
花火について触れたいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、江戸時代から続いている花火屋があります。
1659年に鍵屋弥平衛が店を開いて345年、おそらく全国の花火大会で掛け声がかかる
「かぎや~たまや~」の「かぎや」はこの鍵屋です。
鍵屋は世界に誇る日本文化・花火の最先端を走り続けている
トップブランドでもあります。しかし、本当に鍵屋が打ち上げる花火は、
1年の間にたったの5回しかないといいます。
それは、鍵屋が日本の花火を総合芸術としてとらえ一回一回のイベントを
すべて取り仕切っているからに他ならないのです。
江戸時代から続いている花火大会、今年も都内の花火大会は大盛況でした。
参考までに、2007年度 都内の主な花火大会の観客動員数は以下の通りです。
(総務省調べ)
隅田川花火大会   2万2000発  95万8000人
江戸川花火大会   1万4000発  139万人
東京湾大華火祭   1万2000発  71万人
神宮外苑花火大会  1万発     100 万人
調布市花火大会   1万発     35万人
葛飾納涼花火大会  1万発     33万人
いたばし花火大会  5172発    52万人
足立の花火大会   1万2000発  58万人
これだけの人数が、たった数時間打ち上がる花火のために押し寄せるとは
本当に驚くばかりです。観客動員数だけみると、江戸川区花火大会が
隅田川花火大会を抑えて堂々の1位です。
なぜ江戸川区花火大会がこんなにも人気を集めているのでしょうか。


江戸川区花火大会の目的は、江戸川ならではの花火の打上げとして、
区内外の人々に楽しんでもらい、我が街”江戸川”意識の高揚を
図ることにあります。
そもそも、昭和48年のオイルショック後の不景気を吹き飛ばそうと、
地元の熱意で始めた花火大会であるため、地域活性化意識が高く、
今に続いているのです。
人気の理由の一つは特徴です。
今年の江戸川区花火大会の特徴は大きく4つありました。
1、趣の違う8つのテーマで構成されている。
2、各テーマのイメージに沿ったBGMに乗せて、華麗な花火を打ち上げる。
3、遠隔操作による電気着火で打ち上げ、きめの細かい演出を行う。
4、区内各施設に設置された「協働ワンコインボックス」(募金箱)など、
区民をはじめとする多くの方からの心意気に支えられている。
花火大会の目的や特徴、打ち上げられる花火のテーマまで、
しっかりとした内容で構成されているため、花火大会の軸がぶれることなく、
観客の目を釘付けにできるのです。
しかも、オープニングで5秒間に10カ所から1000発の花火が打ち上げられる
という仕掛けは、なんとも圧巻です。
もう一つ、人気の理由として挙げられるのは、花火大会の開催場所です。
花火大会の開催場所が、江戸川河川敷であるため、
花火が大きく綺麗に観られることと、観客がどんなに多くても、
土手に座ってゆったりと夜風にあたりながら楽しむことができるのです。
そして、花火大会には必ずと言っていいほど、協賛企業があります。
江戸川区花火大会については、協賛企業の方には審査員として参加をお願いするな
ど、花火大会の重要なポジションをお願いしています。
このように、江戸川区は、区全体の活性化のために、
また、多くの観客の方に喜んでもらえるように、努力をしているのです。
それは、決して壮大な仕掛けが重要なのではなく、根本的な目的を達成することに
情熱を注いでいるからではないでしょうか。
そして、その目的が達成できた際には、経済効果もあがり、
地域活性化につながるという、いい連鎖が生まれます。
つまり、
1、目的の明確化、テーマの具体化によって花火大会の差別化が生まれる
2、毎年開催される経験の蓄積から、観客が興味を抱き、主催者側も愛着が生まれる
3、主催者側が愛着を持つことによって、観客に気持ちが伝わり、
花火大会を楽しめる。集客につながる
ということが言えるのです。
何気なく見ているつもりの花火大会ですが
開催する目的、その目的を伝える為のしっかりとした
内容があることで自然と見ている人に対しての訴求効果がある。
これは普段仕事を進めていく上でも大いにして学べる点であり、
PRパーソンとして、関わる全ての人々に
Win-Winの関係が築けるような企業PRを、
行っていきたいと思っています。

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