今年こそメディアとの関係性を強くする!「メディアラウンドテーブル」の始め方

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新年度に入り、広報担当者の中には「今年はよりメディアとの関係性を強くしたい」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はそんなメディアとのコミュニケーション手法の1つ「メディアラウンドテーブル」について解説していきたいと思います。

メディアラウンドテーブルとは?

「ラウンドテーブル=円卓」というように、メディアの人と1つのテーブルを囲むイメージでコミュニケーションをとる場がメディアラウンドテーブルです。

メディアの方に対して、自社の業界やトレンドについてレクチャーしつつ、企業側からもメディアに対して質問を行うなど、より双方向に情報交換を行います。
そのため、すぐには記事化に繋がらなくとも「メディアとの関係性をより深くすること」を目的に実施します。

メディアラウンドテーブルの実施までのプロセスを簡単にまとめてみました。

① 企画を立てる

まずはじめに、どのようなメディアラウンドテーブルを実施するのか、企画を立てていきますが、その際に考えるべきポイントご紹介いたします。

1.実施目的

メディアラウンドテーブルの実施を通じて、メディアの方との関係性をどうしたいのかを決めます。

例えば「○○といえばこの企業」というイメージを持ってもらいたいなどです。
○○にはその時のトレンドになっている事柄や、新しい市場・業界などありますが、自社の課題に合わせて検討しましょう。

2.当日の内容

目的から逆算してテーマを考えます。

テーマを考える上でポイントとなるのは「メディアの方はどんな情報だったら知りたいか」という視点です。
メディアと良い関係を作っていくためには、忙しい中時間を作って参加いただくメディアの方が「参加してよかった」と思えることが不可欠です。
そのため「自分たちが伝えたいこと」をついつい考えてしまうのをぐっとこらえて、ご参加いただくメディアの方にとってのお土産となるような「情報」は何かを考え、当日の流れを決めていきます。

3.当日の開催場所

実際に会って話すか、インターネットを通じてオンラインで実施するかどちらかを考えます。

リアル開催の場合は、参加のハードルが高いものの、その会に集中していただけるので質の高いコミュニケーションが実施できるでしょう。
一方、オンライン開催の場合は参加のハードルがリアルと比べると低く、また遠方の記者の方にもアプローチが可能です。しかし、マイクとカメラをオフにしたいわゆる「聞くだけ参加」の人が出るなど、参加者のモチベーションの温度差の課題があります。

それぞれのメリット・デメリットを考えて、開催方法を検討しましょう。

② メディア向けの案内状を作成

企画を立てたあとは、メディア向けの案内状を作成していきます。

その際、実施する旨だけでなく、メディアの方に興味を持ってもらえるように「何故、今その話題が重要なのか」などの参加の動機付けとなる情報を盛り込むことをお勧めします。

また、メディアが参加申し込みするためのFAX返送用紙や申し込みフォームのリンクなども忘れずに記載しましょう。

③ メディアアプローチ

作成した案内状を記者や編集者へ送付します。

事前にアプローチする媒体や記者をリストアップしておくとよいでしょう。
また、オンラインで開催する場合は地方で関係がありそうなメディアに対してアプローチしても良いかもしれません。可能な範囲でトライしてみてください。

④ 当日の運営

メディアラウンドテーブルでは当日の進行が重要になります。

「双方向でのコミュニケーション」を目指す以上、参加者が発言してもらわなければいけません。
特にオンラインで実施する場合は下記のポイントに注意することで、充実したメディアラウンドテーブルになるでしょう。(ZOOMでの実施を想定)

・今回のメディアラウンドテーブルの目的のリマインドをする

・質疑応答の時間には、主催者側からメディアに対して質問する可能性がある旨のアナウンスをする

・可能な限りカメラをオンにし、表示名に「所属と名前」を記載して参加してもらうようアナウンスする

これはメディアラウンドテーブルに限りませんが、不特定多数の参加者がいるオンラインミーティングで重要なのは「当事者意識」を持ってもらうことです。

後で自分たちに質問が来るかもしれないということをあらかじめ伝えておくことで、「そういう目的の会なのだ」ということを再認識しておくことが重要でしょう。

実施後のアフターフォロー

実施後は参加の御礼をメールで入れましょう。

その際、可能であれば自社以外の事例を追加で情報提供するのも1つです。
記者が記事を考える時、1社単独という機会は多くないので、メディアラウンドテーブルで扱ったテーマに関連する事例を併せて提供することで、記事化のイメージを持ってもらいやすくしましょう。

またメディアの方に「この人に聞けば色々と情報を提供してくれるかもしれない」という良い関係を築くことにも繋がります。

いかがでしたでしょうか。ぜひメディアの方との関係構築の1つの選択肢としてトライしてみてください。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】しいたけ君
【これまで担当した業界】食品、健康アプリ、美容など
【趣味】庭いじり、料理、旅行、占い
【プチ自慢】立ったまま寝れること

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