これまでにも複数回にわたってご紹介してきた「動画を活用したPR」。
試してみたいと思いつつも「動画にするネタがない」、あるいは、実際に取り組んではみたけれど「再生回数が伸びない」、といったお悩みを抱えている広報ご担当者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
せっかく動画を制作するのですから、その動画をヒットさせ、サービス・企業認知にもつなげたいというのは当然の思いですよね。それでは、動画をヒットさせるためにはどうしたらいいのでしょうか?
もちろん動画の内容によって、PR手法はさまざまですが、最近話題になった動画をいくつか調べてみると、ヒットする動画にはある法則がありました。そこで今回は、例を挙げながら、その法則をご紹介し、動画PRの最新のトレンドについて解説します。
【例1.】日産自動車「#猫バンバンプロジェクト」動画
日産自動車が、昨年11月にTwitterに投稿し、今年2月に動画を公開したことで話題になった「#猫バンバンプロジェクト」。冬場にボンネットに入ってしまう猫に気づくために、発車前にボンネットを叩いて事故を防ごう、という啓もう活動を拡散するための動画でした。
この動画は、ネットを中心に大きな話題を呼び、約270万回再生され、さらには10のテレビ番組、30の新聞媒体の露出につながりました。
【例2.】マックスファクターSK-Ⅱ「#changedestiny」動画
『運命を、変えよう。〜SK-Ⅱ #changedestiny〜』というブランドメッセージのもと、世界各国で展開しているキャンペーン。困難を乗り越えて運命を変えてきた女性・変えようとしている女性たちを動画などで紹介し、世界中の女性たちにインスピレーションを与えよう、というものです。
このキャンペーンのうち、「25歳までに結婚できなければ売れ残り」と言われてしまう中国の女性たちの婚活事情にフォーカスした動画がネットで話題になっており、4月6日の公開以降、わずか20日間ですでに190万回ほど再生されています。
この2つのヒットしている動画を見てみると、発信するテーマはそれぞれ全く違いますが、2つのある「法則」が見受けられます。
■法則その1「時流に沿ったテーマ」である
ご存知の通り最近メディアでは「ネコノミクス」や「タレント猫」など、「猫ブーム」に関する情報が頻繁に取り上げられています。「#猫バンバンプロジェクト」に関しては、この、「猫」をテーマにしたことで、テレビなど波及力の高い媒体でも露出につながっています。
また、「#changedestiny」も同じく、「婚活」という、世間で話題になっているトピックをテーマにすることで、より多くの人びとの関心を引きつけることができています。
■法則その2「社会的意義がある活動の拡散動画」である
動画を制作するとなると、どうしても商品やサービスの良さを前面に出して伝えたい、と思いがちです。しかしながら、例に挙げた2つの動画に関しては、サービスそのものの説明はせず、「車に隠れている小さな命を救いたい」「輝く女性を応援したい」という「自社サービスに紐づいた社会的意義のある活動」を打ち出しています。
そうすることで、サービスに直結した宣伝色が薄まり、より大勢の人びとの支持を得ることに成功しているのです。
以上の内容から、動画をヒットさせるには、発信したい情報に、「世の中の関心ごと・話題」を絡め、さらには、「世の中の多くの人にとって共感できる目的や意義」を見出していくことが非常に重要になることが分かります。
昨今はSNSの台頭により、一般の人びとが自ら情報発信するということが当たり前になりました。そのため、大衆の心情を、よりしっかりとつかむことができる動画が、より多く拡散される、という図式が出来上がっているのです。
ぜひこのトレンドをふまえ、動画PRにトライしてみてはいかがでしょうか。
もし発信する情報の切り口などでお悩みの場合は、弊社までお問い合わせくださいませ。