「スーパーマリオ」「ゼルダの伝説」「どうぶつの森」など、誰しも一度は聞いたことのあるゲームを世の中に発信し続けるゲームメーカー「任天堂」。
これまで「Nintendo Switch」や「Wii」「Nintendo DS」などのハードウェアの開発はもちろん、ゲームソフト一つ一つに世界中のファンがいて、最新情報の発信ををファンは今か今かと待っています。
今回はそんな任天堂が、どんな広報術で世界中のファンを魅了しつづけているか、前回同様、分析を行いました。
1. SNS
任天堂は、X、Facebook、Instagramを通じて、世界中のゲームファンとの繋がりを大切にしています。特にXでは、最も活用しているプラットフォームの一つであり、新作ゲームの情報やアップデート、イベント告知を主に行っています。
また、「ゼルダの伝説」「スーパーマリオ」などの人気シリーズごとに専用のアカウントを運営し、各シリーズのファン層に合ったコンテンツを発信することで、ファンの期待を常に上回る情報提供を行っています。
Instagramでは、ビジュアル中心の投稿を通じて、ゲームの世界観やキャラクターの魅力を強調し、ファンの心をつかむ戦略を展開しています。
2. YouTube
任天堂のYouTubeコンテンツは、ファンには欠かせない情報発信ツールになっています。
特に「Nintendo Direct」という定期的なオンラインプレゼンテーションがあり、ファンに告知されるとXなどでは、「今回はどんな発表があるのだろうか」という予想などで、この配信に関するワードがトレンド入りしている現象をよく見かけます。
この「Nintendo Direct」は、新作ゲームやアップデート情報を直接ファンに届ける場であり、これまでE3や東京ゲームショウといった物理的な展示会で行っていた情報発信を、自社で独自に管理する手法にシフトさせました。
また、同YouTubeチャンネルではゲームのプロモーション動画やトレーラー、ゲームプレイのデモンストレーション、開発者インタビューなども公開しており、製品への興味を高めることに成功しています。これらの動画は、SNSや他のメディアでもシェアされることで、広範囲に情報が拡散されます。
3. ニュースリリース
任天堂も、公式ウェブサイトやプレスリリースを通じて、メディア向けに詳細な情報を提供しています。
特に新作ゲームやハードウェアの発表時には、非常に詳細で戦略的なリリースを行い、その内容は日本国内だけでなく、世界中のメディアによって取り上げられます。
大規模な製品発表や株主向けの経営報告も定期的に行っており、リリースにおいてはビジュアル素材や動画なども提供され、メディアが視覚的に魅力的な報道を行えるよう工夫されています。
特に、2020年の「Nintendo Switch」の販売成功や、「あつまれ どうぶつの森」の爆発的なヒットに関するリリースは、代表例と言えるでしょう。
4. その他
その他の広報手段として、任天堂は実店舗である「Nintendo Store」を東京などに展開し、ブランド体験を提供しています。
ここでは、限定グッズの販売やファン向けのイベントが開催され、ファンが直接ブランドに触れ、体験できる場を提供しています。
さらに、教育や家族向けのコンテンツにも力を入れており、「Nintendo Labo」や「Ring Fit Adventure」のような新しい形のゲーム体験を提案することで、既存のゲーマー層だけでなく、幅広い年齢層や新規ユーザー層にもアプローチしています。
まとめ
今回分析したなかで、任天堂の強みだと感じたのは、YouTubeコンテンツの「Nintendo Direct」の存在です。
一つ一つのゲームシリーズに対して、熱狂的なファンがいるからこそ、情報を発信する場を、YouTubeを通して行うことで、ファンの中では行事化し、そのイベントについてXでファンが共有する。というYouTubeからXまでの導線がしっかり整備されている印象を持ちました。
プラットフォーム一つ一つを活用することは、難しいことですが、それぞれの特性を活かすための導線を作ることも大事と言えるでしょう。
【ニックネーム】青いライオン
【これまで担当した業界】出版、士業
【趣味】サッカー観戦(代表戦、プレミアリーグ)、サウナ、お笑い
【プチ自慢】わんこそば102杯食べたことあります
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