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広報担当者が気を付けるべき「TOKYO 2020」オリンピック関連ワードの使用は慎重に…

東京オリンピック開催まで残り300日を切りました。

開催準備が急ピッチで進む中、五輪ムードに“便乗”した企画を考えている広報担当者もいるのではないでしょうか。ただ、知っていますか?

オリンピック関連ワードやロゴの使用には厳しいルールがあることを。今回は広報担当者が気を付けるべき「アンブッシュ・マーケティング」についてご説明します。

「アンブッシュ・マーケティング」とは?

「アンブッシュ・マーケティング」とは、オリンピックやワールドカップをはじめとする大規模なイベントに便乗して、公式スポンサーではない企業が関連商品の宣伝や販売を行う便乗商法を意味します。

東京オリンピックにおいても、各スポンサーに「知的財産」の使用が独占的に与えられており、その使用には厳しいレギュレーションが定められています。故意であるか否かは問わず、オリンピック関連用語などを無断で使用すると、法律で罰せられてしまいます。

それでは、「アンブッシュ・マーケティング」の具体例を見ていきましょう。
主に下記3つのパターンが当てはまります。

①名称や関連マークなどの無断使用・流用

グッズなどにオリンピックの正式名称やマークなどを使用すると、関連グッズなのかと勘違いされ、購入される可能性が高まります。

「オリンピックを応援します!」「W杯記念セール!」など、関連性があるように見せたり、広告やキャンペーンで銘打ったりすることも「アンブッシュ・マーケティング」に該当します。企業の広報・PRツールであるプレスリリースでの流用もいけません。

②虚偽のスポンサー表示

スポンサー以外の企業がスポンサーであるように虚偽の表示することも禁止されています。
スポンサーは高額なスポンサー料を払って、大会の公式なパートナーになっています。言い換えるならば、それくらい払ってでも知的財産の商業的利用件が欲しいし、オリンピックを応援したいと思っています。

しかし実際には、許可なくスポンサーのふりをする企業が存在するのも事実です。まず、虚偽の表示をしている時点で法律違反なので、絶対にやめましょう。

③イベント付近での広告出稿・サンプル配布

会場の近くで広告活動を行ったり、イベントに向かうお客様にサンプルを配ったりする手法もあります。大勢の人が集まっているので、かなりのプロモーション効果があるように思えますが、不正競争防止法違反になる可能性もありますので注意しましょう。

このような「アンブッシュ・マーケティング」は、IOC、IPCなどの知的財産権を侵害するばかりでなく、スポンサーなどからの協賛金等の減収を招き、ひいては大会の運営や選手強化にも重大な支障をきたす可能性があります。

オリンピック・パラリンピックに関する主な知的財産

では、どのようなものが法律で保護されているのでしょうか?

東京オリンピックを例に挙げてみます。まず、「東京オリンピック」や「Tokyo 2020」といった名称は、もちろん自由に使用することができません。また、「がんばれ!ニッポン!」のスローガンも保護対象となります。用語以外には、五輪マークや大会の画像・映像、マスコットキャラクター、ピクトグラムなどが大会組織委員会の知的財産となります。

主な知的財産

※一部抜粋

<用語>

・オリンピック
・TOKYO 2020
・第32回オリンピック競技大会
・オリンピック日本代表団選手
・聖火
・がんばれ!ニッポン!

<その他>

・オリンピックの五輪マーク
・東京2020オリンピック、パラリンピックのエンブレム
・大会マスコット
・ピクトグラム
・大会画像
・過去のイメージ
・スローガン

最後に

ここまで東京オリンピックにおける「アンブッシュ・マーケティング」についてご説明しました。
要するに協賛のふりは許されず、巨額なスポンサー料なしには基本的に「オリンピック」という言葉を使えないということがお分かりいただけたと思います。

ただ、お金を払わなくても「オリンピック」を自由に使える団体があります。

知的財産の使用が認められる組織/団体/事業

1. 東京 2020 大会スポンサー、RHB(大会放送権者)
2. 開催都市・各府省、および開催会場となる自治体
3. 新聞、テレビ、雑誌等の報道機関(報道目的に限る)
4. 日本オリンピック委員会、日本パラリンピック委員会
5. 地方自治体(使用できる権利、品目は組織委員会が許諾したものに限る)
6. その他組織委員会が使用を適当と認める組織/団体/事業

お気づきでしょうか?
報道目的においては全くの制約を受けないのです。「報道の自由」はここでも適用されます。

つまり、広報担当のみなさま。今がチャンスです!
メディアも2020年に向けたトピックスは喉から手が出るほど欲しいと考えています。記者がオリンピックに関連付くニュースになると判断すれば、取り上げる確率がぐっと高まります。

発信時に「オリンピック」という言葉は直接使えませんが、関連付けることは可能です。
例えば、このような切り口でしょうか?

・選手を支える“スポーツ医学”
・観光客を見据えた“インバウンド”の取り組み
・“猛暑”対策アイテム
・“和文化”体験イベント
・“混雑”緩和策
・スポーツ観戦に便利な“サブスクリプション”サービス

キーワードから想像できるストーリーを無作為に並べてみましたが、オリンピックに紐づくモノ・サービスを、しっかりとストーリー設計して発信すれば、あとは記者が上手に組み立ててくれます。
オリンピックに関連しそうな情報がある場合は、言葉のチョイスに慎重になりながらも積極的に発信してはいかがでしょうか?むしろそのような切り口を自ら作り出すことをおすすめします!

東京オリンピック開催まで残り9か月!

※参考文献
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会 大会ブランド保護基準
https://tokyo2020.org/jp/copyright/data/brand-protection-JP.pdf

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