メディアキャラバンの第一歩といえば、訪問アポイントの獲得です。しかし、日ごろ忙しいメディアの方との面会の約束を取り付けるというのは、決して簡単なことではありません。私自身、なかなか訪問アポが取れなくて、くじけそうになることも・・・。
ですが、そうした焦りを感じる中で電話をかけると、「アポを取る」ということに意識が集中してしまい、「自社(クライアント)のことを知ってもらう」「メディアとの関係性を深める」といった本来の訪問の目的を忘れてしまいがちです。そうなると成果は一向に上がらないどころか、より悪い状況に陥ってしまうということもあると思います。
そこで今回は、訪問アポがなかなか取れない時にこそ基本に戻って見直したい、トークのポイントをご紹介します。
見直すべきトークのポイント
ポイント① 訪問理由を明確に!
今回メディアを訪問する意図は何なのでしょうか。単純な情報提供であれば、「資料を送っておいてください」の一言で電話を切られてしまう可能性もあります。そこで今一度、「対面で伝えたい理由」をしっかりと電話でアピールすることが重要です。
例えば、担当者が変更になり、新任の社員を紹介したいといった場合は、はっきりと「ご挨拶したい」旨を電話でお伝えしてみてください。あるいは、新商品のサンプルがある場合などは「ぜひ商品を実際にお試ししてほしい」といった形で、サンプルがあることを電話の段階からお伝えしておくと、「対面でなければいけない理由」が明確になり、訪問アポの獲得率が高まるのです。
ポイント② メディア側の気持ちになって情報提供する!
例えば、とある企業からセールスの電話がかかってきたとします。当たり前ですが、もしその情報が自社にとってあまり価値があると思えるものでなければ、訪問を前向きに受け入れる気持ちになりづらいはずです。
つまり、訪問アポを獲得するためには、当然メディアの方々に有益と思ってもらえるような情報を提供しなければなりません。しかしながら、メディアに強い興味を持ってもらえるような新しい情報というのは常々あるわけではないと思います。
そこで重要なのは、「今ある情報を、いかに有益なものに見せるか」ということです。
そのためには、やはりこちらも基本ではありますが、アプローチする媒体や担当記者の記事・番組を改めてしっかりと事前にインプットしておき、自分が伝えたい情報が、どのように役に立つのかということを、「メディア目線で」考えたうえで、ご説明するということが重要です。
それでももし、伝えたい情報単体ではメディアに振り向いてもらえない場合は、その情報に付随する統計データや周辺情報についてもあわせてリサーチしておき、「自社の情報だけでなく、業界全体の動向についてもリサーチしたので、あわせてご紹介しますね」とお伝えしてみてください。そうすると、この場合も、メールで資料を送るだけではすべての情報は伝えられないので、「対面で話す必要がある」という明確な理由になり、アポの獲得に近づくはずです。
ポイント③ 電話は簡潔に!
伝えたい情報が技術的な話題だったり、最新すぎる話題だったりすると、たとえメディアの方々はプロとはいえ、電話やリリースの情報だけでは完全に理解してもらうことが難しいということもあると思います。
そういったときは、電話の段階で事細かく説明しようとしても、「よくわからないから、資料を送っておいてください」といって、やはり電話を切られてしまうというパターンに陥りがちです。
なので、場合によっては電話の段階では「あまり詳細に伝えすぎない」ということも有効です。具体的に話を詰め込んでしまうと、訪問アポや取材を獲得したいという焦りがますます出てきてしまうので、電話で伝えたいことは簡潔にし、詳細は会ってから、という姿勢をもう一度つくることが大事です。
最後に、一番重要なのは「会ってお話しがしたい」という気持ちをしっかりと持ち、その気持ちを率直に伝えるということです。ぜひ自信をもって、熱意を伝えてみてください。