2025年もいよいよ後半戦。夏の施策が一段落する8月後半。9月から年末までは毎年あっという間に過ぎていきます。とくにPR・広報の現場では、秋から年末にかけてのこの4カ月間が“勝負の季節”とも言えます。イベントや季節性、メディア露出のタイミングが重なり、対応が後手になると機会損失にもつながりかねません。
では、広報・PRパーソンが年末までに成果を出すためには、今からどのような準備をしておくべきなのでしょうか? 本記事では、企画・パブリシティ・情報発信の観点から、今押さえておきたいポイントを3つに絞って整理します。
この記事の目次
① 季節性を味方に!年末PRに向けたテーマ選定と先行仕込み
秋から冬にかけては、社会的な関心が集まるイベントや記念日が多く、PRネタが豊富な時期です。
たとえば
10月:健康増進、スポーツ関連
11月:文化活動、働き方改革
12月:年末商戦、「1年の振り返り」
この時期に成果を上げるには、「自社の事業テーマ」と「世の中の話題」をどう掛け合わせるかが鍵です。
・業務支援ツール × 年末の生産性向上・働き方改革
・防災サービス × SDGs週間・防災の日
まずは年間カレンダーをもとに、自社と親和性の高いイベント・記念日をリストアップ。
そのうえで、「いつ・何を・誰に向けて」発信するかを逆算し、素材やコメントの準備、社内確認を早めに進めましょう。
② メディア露出は“仕込み”が8割。今動いておきたいメディアアプローチについて
11月から年末にかけては、メディア側も繁忙期に入ります。特にテレビ、雑誌、ラジオ、一部Webメディアでは、11月上旬〜中旬にかけて年末年始分の企画締切を迎えるケースが多く、通常より1カ月前倒しのスケジュールで動く必要があります。
今の時期に意識したいポイントは以下の通りです。
・プレスリリースや取材素材の先行準備
・記者との関係性構築:定期的な情報提供・雑談・Xでのやり取りも◎
とくに、忙しい記者にとっては「今このタイミングで知りたい」ネタをもらえるかが重要です。自社の視点だけでなく、社会全体の流れや読者の関心をふまえた情報提供を心がけましょう。
筆者自身の経験ですと以前、地方の観光地に関するPRを行った際に、初年度は年末に向けたイルミネーションなどの情報提供を12月初旬に行っていましたが、翌年は早めの段階で素材や資料等を準備し、11月中旬に行ったことでメディア担当者の目に触れる機会を事前に作ることができ、掲載数が2倍に増えたこともありました。
媒体によって、早くから年末年始休暇に入られる場合もあるため、早め早めの情報提供や媒体の進行スケジュールを知ることは、年末を制す”大きな武器”になります。
③ 年末企画は“振り返り”と“予測”がキーワード
毎年11月〜12月にかけては、各種メディアで「今年の振り返り」「来年の展望」などの特集が組まれます。これは企業にとって、自社の取り組みや実績をまとめてアピールできる絶好の機会でもあります。
・「○○分野の専門家が語る、2026年のキートレンド予測」
・「自社調査データをもとにした振り返りインフォグラフィック」
など、自社にしか出せない“情報価値”をコンテンツ化することで、発信力と信頼性を同時に高めることができます。
また、自社のサービスや製品のみならず、他社サービス・製品も含めてまとめたり、比較するような企画書を作成することは、営業のような表現もなくなり、記者の方も参考にできる情報提供を行うことに繋がります。
まとめ
この4カ月は、広報・PRにとって短期決戦のような濃密な時間です。
話題が移り変わるスピードが速い分、先手を打てるかどうかが成果を分けます。
・年末進行を見据えたメディア対応
・振り返り&予測コンテンツの先行準備
これらを今このタイミングで準備することで、年末のPR成果を大きく高めることが可能になります。日々の業務に追われつつも、「少し先の未来」に視点を向けて、ぜひ今から仕込みを始めましょう。
【ニックネーム】青いライオン
【これまで担当した業界】出版、士業
【趣味】サッカー観戦(代表戦、プレミアリーグ)、サウナ、お笑い
【プチ自慢】わんこそば102杯食べたことあります
多くご相談いただく内容とその解決方法をホワイトペーパーにまとめました。
PR切り口の考え方|メディアリレーション方法|広報KPIの考え方【無料ホワイトペーパー】
当社では新たなメンバーを募集しています!
PRコンサルタントとして活躍したい方はぜひご応募ください。
採用情報|PRの力で「社会問題」を解決する