企業の広報担当者、PR会社のプランナー、個人事業主などPR活動をしたいと思っている人は多種多様ですが、共通する悩みとしては「何をネタにしたらいいのか?」つまりアイデアの部分ではないでしょうか。
今年に入ってからたくさんのメディアで取り上げられている「ChatGPT」。
今ではビジネス誌、YouTube、テレビなど、たくさんのメディアでその活用方法が語られていますが、これを活用してアイデアを生み出せないものでしょうか。
私もまだまだ「ChatGPT分からない側」の1人ではありますが、今回は実際にChatGPTを活用して気づいた「PRアイデア」を得るためのヒントについて書いていきます。
ヒント① ChatGPTに「なりきってもらう」
ChatGPTに質問したり命令したりする文章のことを「プロンプト」と呼びます。
プロンプトを工夫することで様々なことができ、SNSやコミュニティではその活用方法が日々研究されています。ですが、今回はその中でも「○○になりきる」という部分にフォーカスしてみます。
例えば、このPRマガジンの原稿のテーマに悩んでいるとしましょう。
試しに下記のようなプロンプトを書いてみました。
・PublicRelationsを総合的にコンサルティングする会社です。
・PublicRelationsに課題を抱えている企業のパートナーとしてアドバイスを普段しています。
・自社のプロモート活動としてオウンドメディアを運営しており、毎週記事を書いています。
記事のテーマとして考えられるものを5つ教えてください。
それに対する回答として、下記のような返答が返ってきました。
Public Relationsの専門家として、以下の3つの記事テーマを提案いたします。
①「効果的なメディアリレーションの構築方法」
この記事では、企業が効果的なメディアリレーションを構築するための手法やポイントを解説します。メディアとの関係構築の重要性や成功のための戦略、メディア対応のポイントなどについて具体的に取り上げ、企業がメディアとの協力関係を築きながら、ブランドの知名度や信頼性を向上させる方法を提案します。
②「クライシスマネジメントの重要性と対策」
この記事では、企業がクライシス(危機)に遭遇した際に適切に対応するためのクライシスマネジメントの重要性と具体的な対策を紹介します。クライシスの発生リスクやクライシス対応プランの策定、メディアとのコミュニケーション戦略、トーンやメッセージの調整など、危機管理におけるPublic Relationsの役割と活動に焦点を当てます。
③「オウンドメディア活用術:企業が情報発信力を高めるための方法」
この記事では、企業がオウンドメディアを活用して情報発信力を高めるための方法やベストプラクティスを紹介します。オウンドメディアの重要性やメリット、効果的なコンテンツ戦略や編集方針の立て方、読者とのエンゲージメントを促す手法などについて解説します。また、自社のオウンドメディア事例を交えながら、実践的なアドバイスや成功事例を提供します。
これらの記事テーマは、Public Relationsの専門家として企業に価値ある情報とアドバイスを提供することに役立つでしょう。
素晴らしい!
テーマと大まかな概要まで書いてくれました。
ちなみに、続けて「ほかには?」と聞いてみたり、「3つ目のテーマについて400字で文章を書いてください」などと続けて書いたりすると、それに合わせて返答してくれます。
もちろん、著作権の問題など解決できていない問題はたくさんあるので、個人的には文章を書いてもらうよりもこうしてテーマの案を出してもらうことに留めるのをおすすめします。
ヒント② ChatGPTに「質問してもらう」
人間は「問い」があるから答えを考えることが出来る生き物といわれています。
ヒント①ではこちらから質問して回答をもらうというやり方をやっていましたが、逆にChatGPTに質問してもらうことはできるのでしょうか。
あるPR施策を考えているときに、ユーザー目線で何を考えているかのヒントが欲しいので、下記のようなプロンプトを入れてみます。
あなたが普段生活していて社会に対して感じている憤りやもやもやについて社会に問いかけて下さい。
問いかけは3つ教えてください。
これに対して、下記のような回答が得られました。
社会は平等と言われていますが、なぜこのような不公平な状況が続いているのでしょうか?
②子育てをしながら働く主婦たちが抱える負担について、なぜ社会的なサポートが不十分なのですか?
育児と仕事の両立は非常に困難であり、主婦たちがストレスや疲労に苦しむのはなぜでしょうか?
③なぜ女性がリーダーシップポジションに就く機会が男性よりも少ないのですか?
女性は同様の能力や意欲を持っており、リーダーシップの役割を果たす能力を持っているのに、なぜその才能が活かされないのでしょうか?性別に基づく差別がなお存在するのか、それとも他の要因が影響しているのか知りたいです。
「確かに30代の主婦はこういうことを考えているかも!」という「問いかけ」が得られました。
普段から馴染みのない話題や問題についてはこの方法を使うことで「世の中で今どんなことが問題になっているのか?」を掴むヒントになるのではないでしょうか。
ちなみに、「続けて教えてください」というような質問をすると、他にも教えてくれます。
なお、プロンプトでAIに情報を与える場合には「機密情報でないか?」「情報漏洩にならないか?」などの問題があるのでご注意ください。
PRコンサルタントの仕事はAIに奪われるのか?
今回は簡単なプロンプトを作成しましたがいかがでしたでしょうか。
広報を始めたばかりの人や、これからどんな広報をするか悩んでいる人にとってこうしたAIの活用は非常に便利なものだと思います。
一方、私たちのような「コンサルティング」を行う側の人間としては、AIに仕事を奪われるなどといったことが言われています。最後にChatGPTにPRコンサルタントの仕事がAIに奪われるのか質問してみました。
なるほど、今後は更にPR会社の一員として、メディアとの関係作りやコミュニケーションスキルなどのアナログで地道な活動が求められるのでしょうか。精進します!
今後は少しずつAIが私たちの生活に入り込んでくるでしょう。
「AIに負けない!」ではなく「AIと一緒に何をするか?」というように、うまく共生していくことが必要なのかもしれません。
ぜひまだ触れたことがない人は、チャレンジしてみてくださいね。
【ニックネーム】しいたけ君
【これまで担当した業界】食品、健康アプリ、美容など
【趣味】庭いじり、料理、旅行、占い
【プチ自慢】立ったまま寝れること