広報が絶対に失ってはいけない3つのこと~ 「客観的な目」と「信用」、そして「愛」

昨今、広報の守備範囲が広がったこともあり、幅広いスキルが求められるようになってきています。
PR戦略、ブランディング、PR企画の立案、プレスリリース作成、メディアリレーション、イベント対応、SNS運用、社内広報、採用広報…など、多岐にわたる業務に対応している方も多いのではないでしょうか。
日々の業務に対応していく中で、できることもどんどん増えていくはずです。

その一方で、広報に必要不可欠で失ってはいけないのに、失ってしまいやすいものもあります。
それが「客観的な目」と「信用」、そして「愛」です。

自社や自社商品・サービスを「客観的に見る」ことはできていますか?

会社に所属する期間が長ければ長いほど、自社や自社の商品・サービス、業界にも詳しくなっていきます。
その反面、自社びいきの見方になってしまったり、他の人からするとニュースであることが普通に感じてしまうこともあります。そうなると、企画書を書いてメディアに提案しても刺さらなくなってしまったり、プレスリリースの機会を逃してしまいます。

「自分は絶対に客観的な目線をなくすことはない」と思っていても、知らぬ間に・・・ということが往々にしてあります。

自分で気づくのは難しいため、広報仲間や新しく出会った人と意見交換をしてみるのもオススメです。忘れていた視点や第三者から自社がどう見られているか、改めて知るきっかけになるはずです。

その対応、信用を失ってしまうかもしれません…

広報は多忙な部署の一つです。マルチタスクを抱えている広報も少なくないと思います。時にはタスクを忘れてしまうことや、切り捨てる業務もあるかもしれません。
しかし、広報は会社の顔であり、広報の言動が会社のイメージにつながるということを忘れてはいけません。

例えば
メディアから「●日までに原稿を戻してください」と言われた場合、期日は守れていますか?
広報だけではなく、社内の関連部署の確認も必要な場合、なかなか返してもらえず、期日に間に合わせることができなかったという経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか?

あるいは、問い合わせフォームから取材依頼があった場合、全てに対応できていますか?
お断りしなくてはいけないメディアだった場合、そのまま放置しているといったことはありませんか?

また、「連絡しても半日以上返答がない人」になっていませんか?
広報でレスポンスが遅いというのは、致命傷になりかねません。

上記は一例ですが、こういった対応は一回でも信頼を失うきっかけになってしまいます。

これまで私が出会った事業会社の広報で、どんどん名前が有名になっていった方々に共通して言えるのは

・常に期日より前倒しでアクションを起こし、忙しいメディアから感謝される

・常にどんなメディアにも誠実に対応する

・誰に対しても、常にレスポンスが早い

ということでした。

信頼を築くのには時間がかかりますが、信頼を失うのは一瞬です。
どんなに忙しくても、常に誠実に、そして約束は守るということを心に留めておきましょう。

会社や商品・サービスへの「愛」は薄れていませんか?

恐らく多くの方が、入社した際は、その会社や商品、サービスに対し、期待や共感などポジティブな感情を持っていたと思います。
どうにかして、この会社、この商品・サービスを多くの人に知ってもらいたい、そんな熱い気持ちを持って広報活動を行っていたはずです。そして、広報活動の成果も熱量に比例し上がっていくと思います。

しかし、「慣れ」や「ちょっとした不満」が蓄積すると、会社や商品・サービスへの愛が薄れていってしまうことがあります。
熱量が少なくなると、広報の結果にも如実に現れます。
そうなったら転職してしまえばよいと考える方もいるかもしれませんが、それを繰り返すと(前向きとは言えない)ジョブホッパーになってしまうかもしれません。

その前に

・自分発信で新しい取り組みができないか

 →それ自体を新しい広報切り口にできたらなお面白い!

・ちょっとした不満を解消できる案を考えてみる

 →活躍の場を広げるチャンスになることも!

といったアクションをとってみるのも一つの手かもしれません。

実際、活躍している広報の方々は、会社頼み、商品・サービス頼みの姿勢は一切なく、かつ「あるものだけ」をPRするというわけではなく、何か不足していると思ったら、自ら創り出している方ばかりです。
そういった方は、同じ会社に長く所属し、会社に対する愛も変わらない印象を受けます。そして、「愛」があるからこそ熱量も多く、成果も出し続けているという好循環を生み出しているように感じます。

今回は、広報スキルをどう身に付けるかではなく、知らぬ間に失ってしまいやすい3つのことについてお話しました。是非一度、ご自身がこの3つのうち一つでも失いかけていないか振り返ってみていただければと思います。

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