新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、企業の置かれる状況は一変しました。
一部の業種を除き、
・売上の見通しが立たない
・リモートワークなど働き方の改革が求められている
・企業の在り方自体、見直す必要があると感じている
等、様々な課題に直面していると思います。
そこで今回は、広報として、この局面にどう対峙し、どういった行動を起こすべきかをまとめました。
こんな状況下だからこそ、広報PRの力で大変な時期を乗り越え、新型コロナウイルス収束後、これまで以上に効果的な営業活動や広報活動ができるよう準備をしていきましょう。
この記事の目次
1.広報としての心構え
①情報収集を怠らない
都道府県により新型コロナウイルスの蔓延状況は異なります(4月8日現在)。
国の動きはもちろんですが、複数の県で事業を展開している企業は対象となる県の状況もタイムリーに入手しましょう。
現在、報道・情報番組や新聞など多くのメディアの関心事は新型コロナウイルスです。
それに関連する有益な情報には耳を傾けてくれます。
しかし、ニュース性もなく今である必要がない情報で電話をかけてこられたら?
…メディアに空気が読めない広報だと思われると、その後の広報活動にも支障をきたします。
また、新型コロナウイルスに関連する情報であっても、日に日に状況が変わる今
「常にこのままアプローチを進めていいのか」「現在の取り組みを継続してよいのか」
を判断する必要があります。
そのためにも、情報収集は欠かせません。
さらに、情報収集は広報の得意業務。
企業への支援制度や政府からの要請など、いち早くキャッチし、経営陣に情報を渡し、会社として迅速に対応ができるようサポートしましょう。
②メディアからの取材依頼~OKする前にヒアリング
メディアから取材依頼が入れば、できるだけ対応したい・要望に応えたい、と思うのが広報の性ですが、こういった状況下ではいつも以上に、正確に「取材意図」を把握しなくてはいけません。
メディアに悪意がなくても、企画のテーマやメディアがイメージする落としどころが、御社にとってマイナスのブランディングになってしまう可能性があります。
新型コロナウイルスに絡めた業績やテレワーク、新サービスなどの取材は、どんなアウトプットになるのか、できる限りヒアリングし、リスクがないかを判断しましょう。
③イベント等の開催中止や延期
やむを得ず、企業として予定していたイベントやセミナーを中止あるいは延期にする、という判断を今後もする必要がでてくるかもしれません。
特に中止は苦渋の決断だと思います。
しかし、中止だからと言って何もできないわけではありません。
オンラインで開催予定だったセミナー動画を流すことであったり、開催を楽しみにしてくれていた人たちに違う何かを届けることはできないか…など、いろいろ検討できます。
芸能界でもイベント自粛が続いていますが、様々な手法でファンに対してメッセージを届けています。
「すごく新鮮な感じで楽しかった!」嵐が志願の無料配信ライブ『手洗いダンス』動画参加も
https://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/entertainment/news/CK2020040102100142.html
2.広報としてどのような行動が求められるか
①社会に貢献できる活動を
「いや売上を伸ばしたいんだよ」と経営者は言うかもしれません。
しかし、急がば回れ…です。
メディアは一企業の売上を伸ばすような報道を積極的にはしてくれません。
報道してくれなければターゲットにも届きません。
では、どういった内容であれば関心を持ってくれるのでしょうか?
これは平常時でも同じことが言えますが、「誰かのためになる話題(情報)」です。
「誰か」は、メディアのターゲットにより異なりますが、新型コロナウイルスが蔓延している今の状況においては、自社の持つリソースを社会に還元し、世の中の課題や悩みを解決できる、そういった取り組みができるのであれば、関心を持ってもらいやすいといえます。
もちろんこういった取り組みは、メディアに出るということが一次目的ではなく、社会貢献が最大の目的であるべきです。ただ、こういった取り組みを通し、ターゲットとの接点作りやサービスや商品の利用機会の創出につなげることができます。社会に貢献出来ることを考え実行する企業の姿勢は、消費者やユーザーからも評価されやすい傾向にあります。
もし、ご自身の会社が売上・利益を追求し良い結果が出ていない場合、広報は少し違う目線を持ち「社会に貢献できる活動」を提案してみても良いかもしれません。
②WebメディアやSNSへのテコ入れ
東京都など感染者数が増加傾向にある地域では、在宅勤務に切り替えた会社も少なくはありません。
実際、広報担当者の皆様も在宅勤務に切り替えている方も多いようです。
メディアを訪問したり、イベントの準備をしたりといった活動がなかなかできない今、SNSに注力するよいタイミングとも言えます。
さらに言えば、自社のSNSはメディアと違い、投稿したい内容が投稿できます。使わない手はありません。
まだSNSに着手していない企業は
・どういった目的をもって運用するか
・どのSNSを運用すべきか
・どういった内容を発信していくか
をじっくり検討してみてはいかがでしょうか。
すでにSNSに着手している企業は
・(Twitterなどの)投稿回数を増やす
=コミュニケーションの頻度を上げる
・自社/他社のSNSを分析/研究する
・新たな取り組みを企画検討する
といったチャレンジもしてみてはいかがでしょうか。
PRマガジン内には、SNSを上手く活用している企業広報へのインタビューも掲載しています。
合わせてご一読ください。
参考:SNSを上手く活用している企業広報
多くの社員がTwitterで情報発信~(株)UZUZ・土田沙来さん
独特なYouTubeと話題性のあるTwitterで取材を獲得~三和交通・和田さん
③コミュニケーションをデザインする
SNSの重要度がマスメディアと同等になってきている今、各社SNSを含めたコミュニケーション戦略を考え直す時期になっていると言えます。
このタイミングを機に、一度コミュニケーションをデザインしなおしましょう。
【これまで担当した業界】 スポーツ、習い事、金融、化粧品、教育、食品、人材など
【趣味】 ものづくり! 何かを作っているときは集中力がMAXに★
【プチ自慢】 眠りたい!と思った瞬間にどこでも寝られること