国境を超えて日々様々な情報が飛び交っている今日、企業の広報業務もこの例外ではありません。日頃からグローバルな取引を行う外資系企業はもちろん、日系企業でも新たに海外にお店を出したり商品を限定発売したりするケース、海外でイベントや記者会見を実施するケースなど、グローバル関連の企業ニュースを日本のメディアに発信することで、新たな切り口から露出を掴むチャンスになります。
海外の本社や支社、外国の取引先、提携先から共有された英語の資料をもとに、日本のメディア向けのプレスリリースを作成する際には、以下のことに気をつけましょう!
この記事の目次
海外の情報を日本のメディアにうまく発信するには
1・結論先行!イイタイコトを先に書く!
ご存知の通り日本語は【理由→結論】の順ですが、英語は【結論→補足情報】の順です。そのため、前から順に原稿をただ和訳するだけでは、ついついダラダラと長くて読みにくいプレスリリースになってしまいます。理由や背景説明が特に長い場合は、結論(イイタイコト)は先出しして文を切り、補足説明は次の文に回しましょう。
悪い例:前から順に直訳
A社は本日、○○が○○で○○となるため、○○を発表しました。
良い例:和訳して再構成
A社は本日、○○を発表しました。この背景には、○○が○○となっており、、、(続く)
2・強調系の単語を見落とさない!
文中に強調語がある場合は、そのニュアンスが日本語にも生きるように訳出をしましょう。
例えば、「商品サービスのAがBに変わった」という事実の描写が、”significant change”などと強調されていたら、その部分がメディアに分かりやすいよう再構成するといいでしょう。
これを「○○技術の向上により、かつて○○であったAが○○であるBへと大きく変化しました。」とそのまま訳してしまうと、“大きく変化”と強調はしていても、文が長くなりどこが強調ポイントか判断しにくくなります。
一方、“今回のサービス改良に伴う最も重要な変更点として”などと文頭に枕詞を添えてから「AはBに変わった」説明を続ければ、リリースを見た記者の方が、記事にすべきポイントを即座に見つけやすくなります。
3・日本語っぽくない表現は無理に訳さなくてOK!
英語のプレスリリースを読んでいると、自社の商品やサービス、ブランドなどを“惜しみなく褒めちぎった表現”を目にすることがありますが、日本のメディアにはなじまないのでほどほどに抑えて訳出したいところです。
特に固有名詞の前後に誇張された説明(業界を牽引してきた偉大なリーダーである○○は、、、等)がある場合は、どこまで再現する必要があるか一考しましょう。
日本語と英語で言葉を使う感覚は当然違いますので、英語の資料を忠実に訳していくよりも、日本のメディアにとって自然な表現になるよう意識しましょう。
4・外国人のコメントを和訳する際は要注意!
グローバル化が進み、CEOや事業責任者が外国人の企業も多いと思います。彼らのコメントを和訳してリリースにする際は、よく前後のニュアンスをくみ取って訳出しましょう。
多くの記者はいちいち原文を確認せずあなたが和訳した日本語のリリースをもとに記事を書くため、あなたの和訳がCEOのコメントとして、そのまま切り抜かれて日本のメディアで記事タイトルになる場合もあります。翻訳は代弁にも等しいので、緊張感を持って訳出にあたる必要があります。
いかがだったでしょうか。
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【趣味】近所の飲食店の新規開拓
【プチ自慢】今年の野球現地観戦“全勝!”