オトナ広報。いざ!学び直し、もう一度インプット促進で脳と心を再活性。

ベテラン広報こそ今の状況を振り返る。インプット力を上げて自分をアップデート

人生100年時代、定年延長。多様性に技術革新。このような背景から注目されている、「大人の学び直し」や「リカレント教育」。成熟した世代への学びを促進するキーワードが増えてきました。広報業界に携わるオトナたちも学びを通じて新たなインプットを求められています。

今回は、最近新しい学びの必要性を痛切に感じている私が今思うこと、実践していることをご紹介しながら、広報パーソンのこれからについて考えてみたいと思います。

広報歴数年。アウトプットばかりの毎日になっていないか。

広報の仕事は、比較的一度配属をされると一定期間この職種に携わることが多いようです。この仕事が専門職と考えている企業が多いからだと推察します。メディアやステークホルダーとの関係構築は一朝一夕に完了するものでなく、かつ社内外の幅広い知見が求められるという点が大きいのでしょう。私も今では業務の流れは心身に染み着いていて、頭より身体が動くといった毎日です。

しかし、最近様々な面で難しさを感じています。発信方法の変化、技術革新、コロナ禍による社会変容が一因かもしれません。しかし、それだけではなく、変化に対応しできる体質づくり。つまりインプット不足による自分自身のアップデートが追い付いていないからではないか、と。

広報の仕事を通じて得た宝は一生もの

広報の仕事は一朝一夕に成立しない仕事であるとお伝えしました。逆から見ればこれが広報の面白いところです。難しい数学の計算が見方を変えたら難なく解けた時、なんとも言えない爽快感を得るでしょう。

それと同じで、難しい案件を考え抜いて、時流にあった解答方法を見出し、その切り口がメディアの心を動かしたときの喜びは、難問をクリアした時のそれと似ています。また、広報は互いが求める価値で人と人を繋げる仕事です。故に価値のすり合わせ、関係構築には時間はかかりますが、一度得た信頼関係は深く、長く続くことが魅力です。記者も人間。同じ件ならば「あの広報さんに話を聞こう」ということになります。

私が新人の頃、そういった関係を築くために、他業種の広報担当者や記者の方と交流を設け情報インプットの機会を自ら作っていました。そのことが今に活きているのですが、この価値の結びつきこそ、広報の仕事を通じて得た宝であると考えています。

知る喜びを思い出そう。今こそ学び直しで自分をアップデート

しかし、勤務歴がある程度長くなるとステージが代わり、交流や学びの時間確保も困難という声も聞こえてきます。
冒頭でも申し上げましたが、現在私のインプット不足は切実で、咄嗟の時のネタ出しに一苦労です。

そこで、危機感を感じまして、身近で簡単に、仕事直結の情報インプット法はないかとはじめたのが「新聞書写」です。毎日のクリッピング時、気になる記事を書写しています。「読む」だけではなく「打つ」でもなく、「書く」という作業を追加です。これが想像以上によく、頭の体操になります。(個人の感想)記者懇親会開催も、直接会うことも難しい今、メディからの生の声が不足しがちですが、記事を「読み」そして「書く」。これを毎日15分。気のせいか書き手の想いが手指から伝わってくる気がします。

セミナーや資格取得など勉強を始めることもいいですが、日々の作業にプラスαの試み。これで少しは情報探知機をアップデートできるのでは?と企んでおります。果たして結果やいかに。
みなさんはどんな学びの工夫をされていますでしょうか?

まとめ

今は学校を卒業したら勉強は終わりではありません。今学び直しの体制も充実してきました。制度も活用して、オトナ広報こそ いざ!学びの時代です。多忙な中、学ぶ時間をとることは大変な面もありますが、毎日10分でも20分でもよいかと思います。

学びを通じて得た客観的な視点や、専門的な考えを知ることで、これまで経験値だけで流れていた自分自身の業務や言動に裏付けができるのは大きな魅力です。

人生100年時代の広報パーソン。多様なインプットでたくさんの引き出しを得て、無限の切り口で発信が叶うことでしょう。その学びは様々な場面で宝物になっていくことと思います。
大人の学び直し。気負わず、臆さずもう一度。はじめてみる価値ありですね。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】おかん
【プロフィール】ホスピタリティ産業でのウエディングプランナー、レストランでの現場経験を積み、
その後販売促進・マーケティング部門で広報担当を経験。より広義に広報を学びたいと思い、PR会社
に転職。小学校に通う1児の母で、ワーママがぶつかる小1の壁、小4の壁を乗り越えてきた。子育てをしながら仕事を続ける極意は「まぁいいか」の精神と信じている。現在は美容関連の企業を担当。前職を活かし、旅、食、住などライフスタイルと美を繋ぎ合わせた“合わせ技広報”で露出を増やせるよう日々奮闘中。