日本メディアの海外支局にアプローチする方法

株式会社コミュニケーションデザインの玉木剛です。
先月1/13~今月2/9まで3日間の一時帰国を除き
、約3週間、出張でアメリカに行っていました。
これほど長期間、会社を留守にしたのは初めてでしたが、不在の間、
特に大きな問題もなく帰国したときはホッとしたのが正直なところです。
ニューヨークも2月初旬は雪が降ってたいへん寒かったのですが、
日本に帰国しても雪が積もっていて驚いた次第です。
(帰国時には雪の影響で予定の成田空港に着陸できず、急きょ、
羽田空港に変更となりました)
そんな日本の寒さにも慣れ、長く滞在したニューヨークの13時間の
時差ボケからも解放され、ようやく落ち着いて今メルマガを書いています。
さて、私のアメリカでの主な仕事は、日本の新聞およびTV局のニューヨーク
支局、ロサンゼルス支局、サンフランシスコ支局を回り、あるサービスを
プロモートするという広報活動でした。
そこで、これまで書いてきた著作の中でも触れていませんでしたが、
今回はこうした海外での広報活動から得てきた知見を少しご紹介したいと
思います。
日本企業で海外に進出している場合、もしくはグローバル企業で日本に支社が
ある場合、海外での事業内容やイベントを日本のメディアを通して、日本の
生活者や企業に紹介したいというケースがあります。
言うまでもなく、今はビジネスのグローバル化が急速に進んでいるので、
大企業・ベンチャー企業問わず、こうしたニーズは増えてきています。
日本メディアの海外支局にアプローチする場合、日本で働いているメディアの
方にアプローチするケースと、海外の支局で働いているメディアの方にアプロ
ーチするケースの2通りが想定されます。
日本にいるメディアの方の場合には、海外に誘致して取材していただくわけ
ですが、ご存じのとおり、現在は日々の取材業務やコストなどの問題で
簡単には海外取材には行けないのが一般的です。
そうした際に有効なのが後者の現地の海外支局へのアプローチです。
海外支局へのアプローチのステップは下記のとおりです。
STEP1.海外支局の連絡先および担当者を調べる
STEP2.海外支局に連絡し、アポを調整する
STEP3.現地の交通事情を把握して旅程表をつくる
STEP4.海外支局を訪問し、プレゼンする
ひとつずつSTEPを見ていきましょう。
まずSTEP1で問題になるのが海外支局の連絡先です。
PR会社で働いていても、海外の支局とのネットワークはそれほど強くない国も
あります。また、海外の支局の連絡先は一般には公開されていません。
そこで、私たち助けていただくのが日本で働いているメディアの方々からの
紹介です。ここが現地メディアにゼロからアプローチする時と違う大きな
アドバンテージになります。
今回はニューヨーク支局だけでなく、連絡を取ったことがなかったロサンゼル
ス支局とサンフランシスコ支局にもアプローチする必要があったのですが、
日本やニューヨークにいるメディアの方からご紹介いただいたり、調べて
直接連絡したりして、結果としてすべての支局の連絡先および担当者の方を
把握することができました。


次に、たいへんなのはSTEP2での電話のやりとりです。
時差が大きい国の場合、日本からアプローチするととんでもない時間に
電話をかけることになります。たとえば、ニューヨークで時差13時間、
ロサンゼルスで時差17時間です。
私も今回、現地時間に合わせるために夜中3時に起きて電話をかけるなど
しましたので、それなりの体力が必要です。
そして、STEP3の旅程表づくりでは現地の交通事情や移動時間を十分に
勘案して決めます。ニューヨークの場合には、日本のメディアは密集して
立地しているのでそれほど問題ありませんが、ロサンゼルスの場合には
点在して立地しているため、立地場所の確認や車での移動時間をきちんと
調べておくことが大切です。
そうしてSTEP4で現地の支局を訪問し、顔を合わせてコミュニケーションを
とることが非常に重要です。やはり電話やメールだけでのやりとりでは細かい
ニュアンスや信頼関係など、難しい部分があるからです。
ここは日本と同じですね。
ロサンゼルスの支局の中には、日本からのアプローチは初めてだったという
記者の方もおられましたので、まだ多くの方が実践していないアプローチ手法と
言えるかもしれません。
こうした一連の海外支局へのアプローチノウハウは簡単ではなく、
私たちの大きな財産のひとつだと考えており、ニュース性のある内容であれば、
どの国の海外支局でもアプローチすることができます。
なお、これらの一連の流れ以外でも、現地ではさまざまな想定外のことが起こ
ります。こうした想定外の出来事にいかに柔軟に対応できるかも大切なポイント
だと思います。
ということで、今回は日本メディアの海外支局へのアプローチを紹介させて
いただきました。
ぜひ海外案件で日本メディアの海外支局へのプロモートを考えている方、
そしてもちろん国内での広報・マーケティング活動をお考えの方がおられま
したら、ぜひ私もしくは弊社宛にご連絡ください!