テレビ番組がコロナウイルス関連のニュース一色になってから、早いものでもう半年が過ぎました。
情報番組や報道番組は相変わらずコロナ以外のネタを取り上げにくい状況が続いています。そのため、予定していたPR活動が思うように進まず、苦慮している方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は番組制作現場の現状と、思うようにPR活動が進まない時にやるべきことについてお話ししたいと思います。
1.テレビ番組の現状
まず初めにテレビ番組の制作現場の現在の状況についてお話しします。
これは生放送の情報・報道番組とその他の番組で大きく異なるため、分けて説明したいと思います。
①情報・報道番組
おそらく多くの企業がプレスリリースを配信しているのが、情報番組や報道番組だと思います。
生放送の情報・報道番組は放送を休止するわけにもいかないので、緊急事態宣言中も今も変わらず通常通りの番組制作を行っています(緊急事態宣言中は一部テレワークを取り入れている番組もありましたが…)。
そのため、企業が配信したプレスリリースはコロナ以前と同様に確認してもらうことができます。
しかし情報・報道番組はニュースが最優先であり、日々コロナに関するニュースが大量にある中では企業の商品・サービス・取り組みなどを取り上げるような枠の余裕が無い状況になっています。
②その他の番組(バラエティーなど)
情報番組や報道番組と比べバラエティー番組などは緊急性がないため、緊急事態宣言中はテレワーク中心で、外でのロケやスタジオ収録も最低限に留め、過去に放送したものの再放送で済ますケースも多くありました。その後、緊急事態宣言の解除とともに通常の制作状況に戻りつつありましたが、感染者数の増加によって現在はまたテレワークが中心になっています。
テレワークだとテレビ局内のスタッフルーム、または所属している制作会社に出社する機会が極端に減るため、FAXなどで配信したリリースはなかなか見てもらえなくなってしまいます。また直接訪問するアポイントも取りにくくなっています。
2.テレビ露出を獲得するためにすべきこと
①露出切り口の見直し
なかなか思うようにテレビ番組の取材を獲得できないのであれば、それは番組側が求めているネタにマッチしていないというのが一番の原因です。コロナ関連のニュースに多くの時間を割かなければならない情報番組や報道番組にそれ以外の情報を提供してもなかなか取材に繋がりにくいのは言うまでもありません。やはり何かしらコロナなどの時流に合わせた切り口で情報を発信するのが効果的だと思います。
この数か月で弊社がサポートした案件でも、多くのテレビ取材を獲得できたのは何かしらコロナに関連したものでした。とはいえ、企業が発信したい情報で直接的にコロナに関係するようなものはなかなか無いというのは当たり前だと思います。それでもリリースのタイトルをコロナに絡めたり、コロナに関する一文を追加することで、リリースを受け取る側の印象も変わると思います。
いま情報・報道番組は「Withコロナ時代のニューノーマル」、コロナ禍で様々な業界や私たちの生活に起きている変化について取り上げることがとても多くなっています。
例えばいまお盆の時期にあたりますが、感染者が増している状況では思うように帰省もできない人がたくさんいます。そんななかお墓業界ではこの状況にいち早く対応し、オンラインでのお墓参りサービスを提供して話題になっています。他にもたくさんの業界が既存のサービスをオンラインに切り替えることで話題化を図っています。
このようにコロナ禍でこれから起こるであろうことを想定し、そのタイミングに合わせて新たな取り組みを開始するのは非常に効果的だと思います。もし新たな取り組みを行うのが難しいのであれば、コロナ前と比べて業界や自社で変わったことはないでしょうか?自分たちにとっては当たり前のことであっても、意外と番組側が興味を示すこともあるかもしれません。
②アプローチ番組・コーナーの再選定
PR活動の成果が思うように出ないのであれば、アプローチする番組やコーナーを見直すのもよいかもしれません。
おそらく企業がプレスリリースを配信する場合は、過去に取材などでお世話になった方にはメールまたはFAXで個人宛てに、あまりリレーションがなければ番組宛てにFAXで配信するケースが多いかと思います。個人宛てに送る場合はいいのですが、番組宛てに送ったFAXは本当に然るべき人に届くことは少ないように思います。
例えば同じリリースを受け取った場合でも、受け取った相手がニュースコーナーを担当しているのか、特集コーナーを担当しているのかでは取材に繋がる可能性が大きく変わってしまいます。番組に取り上げてほしい内容はニュースに向いているのか?それとも別のコーナーが向いているのか?いま一度番組やコーナーの分析を行い、できるだけ宛先を細かく指定して配信するのがよいと思います。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか?テレビの制作現場も日々状況が変わっており、まだまだ先が見えない不透明な状況です。そんな時こそ露出切り口を工夫してみたり、番組研究を進めてアプローチ先を見直すなど、粘り強い活動が必要になるかと思います。今回の記事が少しでも参考になれば幸いです。
【これまで担当した業界】 食品・医療・美容・自治体関連・出版社
【趣味】・夜の散歩・温泉めぐり
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【プチ自慢】
テレビディレクター時代に、レオナルド・ディカプリオやミラ・ジョヴォヴィッチなどハリウッドスターのインタビュー取材をしたこと