【新人PRパーソンのメディアリレーション実践編】「魚釣り」と「メディアリレーション」には共通点がある?!どちらにも「天候」と「エサ」が重要といえるワケ

新人PRパーソンならば苦戦しているはずの「メディアリレーション」。
第2回目は、最近筆者なりに日々実感できつつあることを同じ業界の新人PRパーソンに向けて紹介させてください。

新人PRパーソンのメディアリレーション。日々取り組んでいること

2022年8月30日

【新人PRパーソンに勧めるメディアリレーション手法 その1】
事前に相手のことを徹底的に調べておく「媒体分析」、「報道分析」

メディア関係者と良好な関係性を築くために必要なことの基本、一つ目は「媒体分析」、「報道分析」です。

お恥ずかしい失敗談です!ある大手女性雑誌の編集者とご挨拶もかねた初めての打合せで、媒体分析も、報道分析もせず、臨んでしまったことがありました。

いうまでもなく、本来、その媒体に合った企画やネタを提案しなければならないのですが、のっけから「この企画は御社媒体に合うでしょうか?」と失礼な発言をしてしまい、相手を困らせてしまったことがありました。

同席していた上司からは改めて、メディアリレーションの基本である、媒体のジャンル、読者(視聴者)層、どういったテーマを取り上げていることが多いか、PV数(視聴回数など)につながるか、などの「媒体分析」と、タイミングに合った企画提案「報道分析」の重要性を理解しているかと指摘されました。

このこともあり最近では、大手女性雑誌のパブリシティの獲得、大手ビジネス系オンラインの掲載などが、(まだ上司の手を借りながらではありますが)獲得できるようになってきました。
また、メディアの方から「今こんな企画を考えているんですよね」といったヒントやコメントがいただけることが増えるようになり少しずつ自信がついてきました!

【新人PRパーソンに勧めるメディアリレーション手法 その2】
返信メールの気遣いで差をつける

メールの返信はできるだけ早くするよう心がけています。それが相手への信頼感につながるからです。次に大事にしていることは、なるべく一回の返信で、一通りのやり取りを見える化させるメール作りも相手への気遣いになると思って実践するようにしています。

具体的にいうと、取材依頼があった場合、ふわっとした返事ではなく、「取材依頼書」を送って、その取材で撮影/謝礼/ゲラ確認があるのかないのか、リアルでの取材ではなくZOOMなどのオンライン取材でもよいのかなど、想定される取材準備事項をWORDにマニュアル化して送付しています。

そのことで取材日が近くなってから、「そういえば撮影は?撮影場所の背景は何色が想定されますか?」などの細かい確認を減らすことが可能になりえます。撮影には、撮影場所にあった服装が非常に重要です。確認事項が少なく準備できれば、クライアントとメディア双方(もちろんわれわれも)にやりとりの負担が減らせます。

すぐ確認ができないときは「確認次第、ご連絡します。」のような返事をするように気を付けています。

【新人PRパーソンに勧めるメディアリレーション手法 その3】
企画提案のイメージは魚釣り

最後に筆者が一番意識していることについてご紹介しようと思います。
それは、「企画提案は押すのではなく引きながら提案しよう」ということです。

初期の頃、電話やミーティングで企画を提案する際、情報やネタを一方的に話すことだけして聞くことが少なく、上司に「営業っぽくて嫌がられそう。」と何度も指摘されてきました。

相手にしつこいと思われてしまうとその後の提案でもコミュニケーションが取りにくくなります。まだまだ完全にできているとはいえないのですが、提案できる企画を2,3必ず用意して関心が高かったものを上手く深掘りして説明できるようになってきたかなとは思っています。

メディアへの企画提案のイメージは魚釣りです。(メディアの方に失礼がないつもりで記しているつもりですが、、、)自らが海に飛び込んで魚を捕まえに行くのではなく、魚が好きなエサ・食いつきそうなエサを竿に吊るした方が魚は釣りやすいかと思います。
そのエサとなる「企画の切り口」をどれだけ食いつきやすくて面白いものにできるかが、PRパーソンの腕の見せ所の一つだと思います。

例えば、単に「○○○」を取材してくださいと売り込むのではなく、「貴紙の△△欄でいつも取り上げられている□□における××で、●●記者の署名記事を拝見しておりまして、本日は□□における○○○の記事提案をさせていただきたいのですが、タイミング的にいかがでしょうか?」などです。

また釣りには「天候」も気にする必要があります。それは「メディア関係者の忙しさを把握しておくこと」も必要ということです。雑誌や新聞の校了や締切タイミングにメールや電話をしないということです。釣りは晴天で波が穏やかな日のほうが上手くいくと思います。

まとめ

ここまで、メディアリレーションについて新人PRパーソンとしてわかりはじめたこと、できるようになってきた実感を書き連ねてきましたが、いかがでしたでしょうか。

しかし、何よりも大切なのはメディアの方との信頼関係を築くことだと思います。リレーション=「人と人のつながり」ということを忘れてはいけません。

このPRパーソンだったら、継続して話や企画、情報提供を聞いてもよいかなと思われるようしっかりとした企画を策定した上で、気遣いや配慮といった礼儀を積み重ねていくことがメディアリレーションの一番大切な基本だと思い日々取り組んでいます。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】味噌汁マン
【これまで担当した業界】士業、和尚、出版社、自動車など
【趣味】ドライブ、野球観戦、散歩
【プチ自慢】卵を片手で割ることができます