格闘技を通じて学ぶ、パーソナルブランディングの重要性

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2020年大晦日に行われた格闘技のイベント「RIZIN.26」。
同日16試合が行われたわけですが、その中でも特に目を引いたのが格闘系YouTuberとして有名なシバターとキックボクサーのHIROYAの試合です。RIZIN公式YouTubeチャンネルでは、メインカードの朝倉海と堀口恭司によるバンタム級タイトルマッチよりも圧倒的に再生数が多く、ダントツで1位の500万再生(1月15日現在)という結果になりました。いったいなぜこういう結果になったのか?

本記事では、格闘技を通して“パーソナルブランディング”の重要性について解説していきます。

自分をブランド化するパーソナルブランディングの重要性

自分をブランド化するパーソナルブランディングの重要性について、芸能人に限らず、医者や弁護士、スポーツ選手、コンサルタント、コーチ、料理研究家など、実に幅広い分野で専門家がビジネスを成功に導くうえで不可欠と知られています。

自分をブランド化することで多くの方に興味を持っていただくことができ、結果として集客力を高めることができるからです。個人がマスメディアだけでなくSNSなどを通して自由に情報発信して影響力をもてるような時代になった今、あらゆる専門家にとって、戦略的なパーソナルブランディングが必須だと言えるでしょう。

格闘技の世界においてもパーソナルブランディングの重要性が分かる

格闘技の世界においてもパーソナルブランディングは重要
今回の「RIZIN.26」の試合でも、格闘技の世界においてもパーソナルブランディングが重要であることがよくわかります。格闘技ではさまざまな格闘家がお互いの強さを競い合う競技なので、一番の関心事はどの格闘家が強いかだと思いがちですが、格闘家として成功するためには強さだけでは不十分と言えます。

ある格闘家がどれだけ強かったとしても、大勢の人たちからその格闘家の試合に興味を持たれなければなりません。やはり格闘技もスポーツとしてだけでなく、興行というビジネスの側面もあるので、試合のチケットが売れる集客力も重要な要素なのです。

特に、毎年行われるRIZINの大晦日の格闘技イベントはフジテレビのゴールデンタイムで放送されることもあり、試合のチケットだけでなく番組として高い視聴率が求められます。今回の結果は生放送枠(20:00~23:00)の平均視聴率は7.3%で、19:00~20:00(シバター×HIROYA、浜崎朱加×山本美憂)も6.0%と、昨年度よりも高視聴率をマークする結果となりました。

大晦日の格闘技イベント高視聴率の背景

格闘技イベントは高視聴率
この高視聴率の背景には、コアな格闘技ファンに加え、YouTubeでも活躍する朝倉兄弟やテレビ番組などでの出演も多い那須川天心らが、若者を中心にそれほど格闘技に関心のなかった一般の視聴者を多く取り込むことに成功したからとスポーツ紙などで報道されています。

そうした中でも、今回特に興味深いのが高い関心を集めた格闘系YouTuberシバターの試合前後でのYouTubeチャンネルでの活動です。RIZINの試合に出るという宣言の動画から始まり、RIZINの事務所への突撃、フジテレビの生放送枠に出られない問題、有名YouTuberヒカルやてんちむなどが応援に駆けつける一方、ラファエルの参加がなくなったという報告、相手の対戦予想動画など。

試合が行われるまでに合計10本近い動画を出し、100万再生を超える動画もあって試合前にさまざまな話題を喚起することに成功しています。これらの活動は今回の高視聴率やRIZINのYouTubeチャンネルでの再生数にも大きくつながっていると言えるでしょう。

結果としてはHIROYA選手との試合にも勝ち、試合終了後も何本も動画を公開し、本人の動画によると今回のRIZIN関連の動画によりYouTubeの広告収入だけで月収2000万円を超える結果になったそうです。
シバターは格闘家としてプロ選手としての経験はあるものの、それほど強い選手ではありません。それにもかかわらず、16試合の中で最も注目を集める試合となり、一般層に格闘技を広めるという意味でも大きな貢献をしています。

海外でも「YouTuberの格闘技界進出」が話題を呼ぶケースが増えており、今後も集客力の高さが証明されたシバターの格闘家としての活躍の場はますます広がることが予想されます。

自分をブランド化すること

パーソナルブランディングの重要性
このシバターのケースから言えることは冒頭にも記載した通り、格闘家として成功するためにはただ強いだけではなく、格闘家として関心を持ってもらうために自分をブランド化するパーソナルブランディングが重要ということです。実際、シバターに限らず、朝倉未来選手がYouTubeでチャンネル登録者を数十万人集めたことをきっかけに、多くの格闘家が昨年から次々に自分の魅力を伝えようとYouTubeチャンネルを始めています。

それでは、格闘家に限らず、専門家としてパーソナルブランディングを強化するためにすべきことは何でしょうか?まずはTwitterやFacebook、Instagram、YouTubeなどのSNSを通して、自分の専門知識を積極的に発信していくことです。

そうすれば少しずつその分野の専門家として認知が広がっていきます。新聞・雑誌・TV番組、Web媒体などで寄稿やインタビューなどによってメディア露出を増やしていくことも重要です。さらに、専門知識だけでなく、自身のキャラクター(人間性)や今回のケースのような多くの人に興味を持ってもらえるようなストーリー性のある情報発信ができると、結果的に大きな影響力を生み出して活躍の場を広げることになります。

具体的には、

  • 自分の生い立ちや考え方を発信する
  • 無謀と思われることに挑戦する
  • 試練や壁にぶつかっている苦悩を正直に伝える
  • 仲間を巻き込んでいく
  • 困難を乗り越える

などの要素があると多くの人に共感してもらいやすくなります。
これらは多くの人に感情移入してもらうため、ハリウッド映画の脚本でも広く活用されているものです。

まとめ

まとめ
最終的には、「この分野の第一人者といえばこの人」という認知やポジションをとることができれば、ビジネスとして大きな成功につながるでしょう。専門家として成功したい方は専門知識のスキルを磨くだけでなく、パーソナルブランディングについても同時に取り組んでいくことが重要なのです。

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PR会社コミュニケーションデザイン代表

玉木剛(たまき・つよし)
PR会社コミュニケーションデザイン代表。これまで300社以上の中堅・大手・外資企業、100名以上の専門家のPR業務を手掛ける。
書籍プロデュース300冊以上。同志社大学文学部卒業。TOEIC915点。