夏休み!広報スキルをUPさせる文章術。「伝わる、届く、響く」の文章作成は「小学生新聞」がお手本。

スキルUPに欠かせない「4つのポイント」

夏休み真っ只中。楽しむぞ!といかない状況で残念ですが、今できる事で過ごす休日にしたいですね。
さてこの夏、更なる広報スキル向上を目指して「伝わる、届く、響く」文章作成について考えてみたいと思います。そこで、文章力UPに欠かせない4つのポイントを伝授します。

①脚色ない文こそ「伝わる、届く、響く」

夏休みといえば。そう「宿題問題」がやってきます。各ご家庭、着火点は異なると思いますが、我が家は(職業柄)読書感想文は毎年火種となります。「登場人物の気持ちをもっとこう表現できないのかぁ!」と親子バトル開始です。

しかし、この修羅場。思わぬ気づきをもたらしてくれました。それは「小学生が表現する文章は心に響く」という事。改めて読書感想文を読むと、彼らの書く文章は脚色が少なく、感じたままのストレートな表現なので、寧ろ読み手に物語の情景がすっと理解できるのです。(母として猛省)

これを機にリリースや提案書の作成時には、「小学生が理解できる表現かどうか」を意識するように心がけております。

②表現豊かな広報担当者こそ、シンプルを心がける

広報担当者は、研究所、専門家が多くの時間と労苦をかけて創造したモノ・コトの真髄に触れることが多いでしょう。情報収集時には、壮大で難しい言葉が駆け巡るかと思います。すると、元来サービス精神が旺盛な広報さんたち。その熱い話の全てを網羅したい!となりますね。

私自身も、この道何十年という職人さんばかりの職場にいましたので毎回、同じ様な魔法をかけられた経験者です。「フォン・ド・ボーはかくかくしかじか・・」と聞けば、作り手の想いを全て盛り込んだ文にしたためたくなってしまいます。間違いではないのですが、いざ着手すると、情報過多でまとまらない!というスランプに何度も陥っておりました。このような時は、改めて情報を整理し、シンプルな表現を意識することが大切です。

③小学生新聞はライティング時の参考書

「書き進められない」「まとまらない」といった状況の時、読書感想文騒動からの閃きを元に「小学生新聞」の紙面構成を参考にすることがあります。一般紙内の親子特集枠もよく読みます。

これらの紙面は、子供の「なぜ?なに?」にフォーカスされている点がポイントで、見出しで疑問点や課題点がしっかり投げかけられています。本文テーマはSDGsなど大人と同じ社会問題ですが、難解部分は図解やイラスト等で丁寧に整理されているため、理解度が深まります。一文も短めで、読み進めるうちに、話題のヒト・モノ・コトについて全体像が明確になります。

何より「面白い!もっと知りたい!」。という探求心をくすぐる爽快感。これぞ記者が取材をしたくなるリリース作成の原点ですね。

④難しい情報ほど、一度ミニマムまで淘汰する

研究者や開発者の想いを咀嚼し、記者の視点を通じて消費者まで確かな情報を届けることが広報の役割。だからこそ、正確に最後まで「伝え続ける事」が必要です。そのために大切なことはシンプルであること。

文章チェックの際、抽象的で専門的な表現を淘汰して、今一度子供目線で理解できる表現に整え直してみてはいかがでしょうか?そうすることでよりストレートに「伝わる、届く、響く」文章にグレードアップするかもしれません。

この夏、小学生新聞を楽しみながらプレスリリースや報道資料など、文章作成の参考にしてみてくださいね。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】おかん
【プロフィール】ホスピタリティ産業でのウエディングプランナー、レストランでの現場経験を積み、
その後販売促進・マーケティング部門で広報担当を経験。より広義に広報を学びたいと思い、PR会社
に転職。小学校に通う1児の母で、ワーママがぶつかる小1の壁、小4の壁を乗り越えてきた。子育てをしながら仕事を続ける極意は「まぁいいか」の精神と信じている。現在は美容関連の企業を担当。前職を活かし、旅、食、住などライフスタイルと美を繋ぎ合わせた“合わせ技広報”で露出を増やせるよう日々奮闘中。