迎えた「メディア変革」の時代! 広報/PRで抑えておくべき事とは? ~PESOモデルの重要性~

こんにちは。今年も残り僅かとなりましたが、2020年は正に「変革の年」だったかと思います。生活スタイルや働き方の変化など、私たちを取り巻く環境は大きく変わりました。

こうした背景により、PR/広報領域においても大きな変革とその対応の必要性を実感しています。そこで、今回はVUCA時代の突入により、広報/PRの領域に与えている影響と変化に対応するたに抑えておくべき点について述べさせて頂きたいと思います。

コロナで加速したマーケティングを取り巻くメディアの変化


以前より、オンラインメディアの台頭による、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌の4大マスメディアの影響力が相対的に影響力を低下していることは周知のことだと思います。こうした動きの中で、今回の新型コロナウィルスにより在宅時間が増えたことで、ますますオンラインメディアの勢いが増しており、今後のマスメディアそのものの定義も見直されつつあります。メディアと密に関わる広報/PRがゆえに、当然のことながらこの波が強く影響しており、オンラインメディアへの注力も必要不可欠になってきています。

こうした背景に、広報/PR業界では近年あるモデルが注目されています。

広報主導の新モデル「PESO」とは

「PESO」の考え方が重要視
ここでの概要説明は割愛させていただきますが、デジタル化が加速した背景により「トリプルメディア」の考え方が長年主流とされていましたが、最近はさらに進んだ「PESO」の考え方が重要視されています。
ペイド・メディア(Paid Media)、アーンド・メディア(Earned Media)、シェアードメディア(Shared Media)、オウンド・メディア(Owned Media)の頭文字を並べたものですが、それぞれ下記のように定義されています。

Paid Media
広告および有料掲載のメディア。広告枠を買うことで、広告主側の伝えたいメッセージをコントロールできることが特徴。

Earned Media
PRやパブリシティ活動を通して、会社や商品・サービス、人物などのブランディングを構築。第三者からの紹介により、消費者からの信頼や共感を獲得する。

Shared Media
FacebookやTwitterなどSNSを中心に介し、消費者が口コミやレビューなどを投稿し、文字通りのシェア(共有)を通して拡散していくことが特徴。

Owned Media
企業や団体のHP、社長・社員のブログやメールマガジンなど。自らが所有・管理をするため、コンテンツやブランディングなど制限なくコントロールできることが特徴。

この中でも特に注目されているのが、ここ数年間で急拡大しPESOモデルを誕生させた第四のメディア「Shared Media」です。
日々アップデートを繰り返し、多くのビジネスに変化をもたしているほか、外出自粛による在宅時間が増えたことで、おうち時間をSNSで活用し過ごすなどの利用が急増したことで、いまや欠かせないメディアとなっています。

メディア変革期で抑えておくべき広報/PRの考え方


こうした環境変化を背景に、急成長しているShared Mediaメディアがある一方、競争激化により栄枯盛衰を繰り返すオウンドメディアがあるなど、メディア市場は正に大きな変革期を迎えています。

≪参考記事≫
朝日新聞「Media Times」(20/10/31):『オウンドメディア、変革期 企業自ら消費者に発信、競争激化』
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14678298.html

とりわけ、メディアと密に関わる広報/PRにおいては、こうした変化の流れをいち早く読み適応することが求められます。加えて、今後は下記の点を意識し、広報/PR活動に取組むこともポイントになります。

「メディア露出屋さん」で終わらせない


不測で不安定な時代だからこそ、企業や団体側もお金をかける分野かけない分野を一層整理する傾向が強まっています。お金をかける分野は、当然十分な費用対効果を実感できることが条件です。

広報/PRの領域に対しては、いくつか効果測定の方法はあるものの直接的な効果が見えづらいため、あまり重要性を感じられないという見方も依然多いです。しかし、PESOモデル活用の重要性が高まっている今、

・「メディア露出=ゴールではない」ことを強く意識する
・売上など最終結果の部分のみならず、コーポレートサイトのアクセス数やPV数の上昇、問合せや受注数の増加など、売上につながる過程の成果指標も伝える
・ステークホルダー(取引先や消費者など)からの評判や口コミの状況を共有する

など、PESOモデルの視点を取り入れた取組みの重要性が増していると思います。

まとめ

サマリー
今回は、VUCA時代を象徴する時代の幕開けに伴い、私たちの業界と密接に関係するメディアの動きの変化、その対策について大まかにご紹介させていただきました。

どんな時代に変わろうと、どんな環境に変化しようと、クライアントがあってのビジネスとなるため、一番重要なことは良好な関係づくり、つまり信頼関係を崩さないことです。クライアントファーストの精神を持ち、信頼・安心につながる姿勢で取組むことが成果への一番の近道になると思います。ぜひ参考にしていただき、PR業務の成果に繋げてください。

【ニックネーム】ふじっ虎(ふじっこ)
【これまで担当した業界】人材採用、心理カウンセラー、出版、自動車など
【趣味】ドライブ、スノーボード、フットサル、釣り、芸術鑑賞(ライブ、美術展)、猫と遊ぶ
【プチ自慢】プロOBチームとのフットサル大会の試合で、チームで唯一得点をあげたこと