商品やサービスだけじゃない!“人物”をテレビ番組に取り上げてもらうためのポイント

普段テレビ番組を見ていて、「最近よくあの医師を見かけるな」とか「またあの弁護士が解説している」と一度でも思ったことがある人は多いのではないでしょうか?

同じ医師や弁護士でも、テレビによく取り上げられる人と全く取り上げられない人の違いは何なのでしょうか?

専門家やスペシャリストを集めた文化人のプロダクション(事務所)に所属しているというケースもありますが、商品やサービスを取り上げてもらうのと同じように、専門家や企業の代表といった「人物」を取り上げてもらいやすくするための戦略が存在します。

そこで今回は、元テレビディレクターの視点から、テレビ番組に人物を取り上げてもらいやすくするためのポイントについて解説します。

テレビ番組での人物の取り上げられ方

テレビ番組において、医師や士業(弁護士、税理士、司会保険労務士)の方、料理研究家やファイナンシャルプランナーなどの専門家、あるいは企業の代表など、“人物”が取り上げられるには様々なパターンがありますが、こちらからのアプローチによって狙える露出の方法としては、主に以下の3つがあります。

① インタビュー取材

最も一般的で狙いやすいのが、いま世の中で起きているニュースや話題のトピックについて、その分野の専門家としての立場から解説を行う、いわゆるインタビュー取材です。

例えば、いまの時期に注意が必要な病気や症状、新しい治療法について医師が解説したり、時事的な法律問題について弁護士が解説するようなケースで、日本テレビ「news every.」やテレビ朝日「スーパーJチャンネル」のような夕方の報道番組、TBS「news23」やフジテレビ「Live News α」のような夜の報道番組などがターゲットになります。

インタビュー取材の場合、実際に取り上げられる時間は10秒~60秒程度とそれほど長くはないものの、テレビ番組から取材されているというだけで、信頼性が高い専門家として認識されるようになります。

② ドキュメント番組の密着取材

さらに大きな効果を狙うのであれば、様々な業界のスペシャリストの仕事に密着取材するNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」のようなやドキュメント番組が効果的です。
毎回異なる分野の専門家(医療関係者、職人、技術者、アーティスト、スポーツ選手)などを取り上げ、仕事の裏側や成功するための秘訣、仕事に対する考え方や心情に迫る番組です。

また企業の代表であれば、テレビ東京の「カンブリア宮殿」のような、企業の奮闘や紆余曲折を通してその成功の秘訣や経営哲学を描くような経済ドキュメント番組があります。

これらの番組は、その人物のあまり知られていない裏側やより深い部分まで取材されるため視聴者からの人気も高く、取材されれば、影響力を高める絶好のチャンスになります。

③ コメンテーターとして出演

ある程度著名な専門家や企業の代表になると、報道番組や情報番組のレギュラーコメンテーターとして番組に定期的に出演するケースもあります。

この場合は、自分の専門分野についてだけでなく、政治や経済、社会問題、エンタメ、スポーツなど、番組が取り上げる幅広いテーマについて意見を述べたり、他のコメンテーターと議論を交わすことが求められます。

そのため本業における信頼性や話題性だけではなく、自分の専門知識や経験を基に視聴者にとって有益で興味深い話を提供できるか、また公正かつバランスの取れた意見を述べることができるかといった厳格な基準をクリアする必要があります。

取り上げられるためのポイント

専門家としてテレビ番組に取り上げられるためには必要なポイントがいくつかあります。

商品やサービスであれば、他社との差別化や時事性、意外性が重視されますが、専門家や企業の代表など人物を取り上げる場合には、「本当にこの人を取り上げて大丈夫だろうか」といった社会的な信用も求められるため、商品やサービス以上に採用のハードルが高いと言っても過言ではないかもしれません。

① 自分の専門分野を明確にする

まず、どの分野に特化しているのかをはっきりさせることが重要です。

医師であれば、特定の疾患や治療法に精通していること、弁護士であれば、債務整理や離婚問題など特にどの分野に強みがあるのかをアピールする必要があります。

専門性を明確にすることで、テレビ番組側が「その分野の専門家」として出演を依頼しやすくなります。

② テレビ番組のニーズを理解する

テレビ番組が求める内容を理解することも大切です。

専門家としてテレビに出演する場合、視聴者にとって有益な情報をわかりやすく伝えることが求められます。
難解な専門用語や堅苦しい説明は避け、視聴者が日常生活で役立てられるような情報を提供することが重要です。

医療や法律の分野であれば、最新の研究成果やトピックに関してわかりやすく解説することが期待されます。

③ プロモート資料の作成とアプローチ

テレビ番組に取り上げられるにはプロモート資料の作成とアプローチが必要になりますが、ただのプロフィール資料を送ってもなかなか取材には繋がりません。

インタビュー取材にしてもドキュメント取材にしても何かしらの“企画”としてアプローチすることが重要です。

例えば、医師が春に向けてインタビュー取材の獲得を狙うのであれば、これからの時期に注意が必要な病気・症状(花粉症、春バテ、五月病、寒暖差症候群など)についての概要と医師の立場からの対策をまとめて企画のような形にする。

弁護士や税理士、社会保険労務士などの士業であれば、4月1日の新年度のタイミングで施行される法改正によって私たちの生活がどのように変わるかなど、専門家の立場から解説できることがいろいろあると思います。
それを企画として提案することで、番組側もより検討しやすくなり、取材に繋がりやすくなります。

④ SNSやブログでの発信

SNS(X、Instagram、YouTubeなど)やブログを活用して、自分の専門分野に関する情報を発信し続けることも大切です。
テレビに限ったことではありませんが、メディア関係者はSNSを使って取材相手を探す傾向があります。

SNSに定期的に有益な情報を発信し、フォロワーの関心を引くことで、テレビ番組のスタッフに見つけてもらいやすくなります。

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株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】 ナイトウォーカー
【これまで担当した業界】 食品・飲料・医療・美容・自治体関連・出版社
【趣味】 夜の散歩、温泉めぐり
<個人的おすすめ温泉BEST3>
1、宝川温泉(群馬) 川沿いの絶景露天、紅葉や雪の時期が最高です
2、ほったらかし温泉(山梨) 眼下に甲府盆地が広がり富士山も見えます
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【プチ自慢】
テレビディレクター時代に、レオナルド・ディカプリオやミラ・ジョヴォヴィッチなどハリウッドスターのインタビュー取材をしたこと

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