【テレビPR】そのプレスリリース本当に届いていますか?知らないと損する意外な落とし穴

メール配信

「一件でもいいからテレビ取材を獲得したい…」そんな思いを込めて頑張って作成したプレスリリース。実はそのプレスリリースがメディアにちゃんと届いていなかったとしたら、どうでしょうか? 「いやいや、そんなはずはない」と思った方も多いと思いますが、こういうケースは決して少なくありません。

実はいま、コロナ禍での番組制作体制の変化によって、プレスリリースがこれまで以上に届きにくくなっているのです。
そこで今回は「プレスリリースをメディアに届ける」ということについて、様々な角度から考えてみたいと思います。

1.はじめに

まず皆さんは普段どういった手法でプレスリリースをメディアに発信しているでしょうか?最も確実に届ける方法は、番組の担当者にアポイントを取り、訪問して直接手渡しするということになりますが、コロナ禍で思うように訪問ができなかったり、そもそも訪問する人員も時間もないということで、FAXやメールを使ってのリリース配信がメインになっているケースが多いのではないでしょうか?

実はこのFAXやメールという一方的な配信方法に様々な落とし穴があるのです。

2.番組宛てにFAXで配信する場合

FAX配信

①他のプレスリリースに埋もれてしまい、スタッフの目に留まりにくい

情報番組や報道番組には一日に何十通ものリリースがFAXで届くため、なかなか目を通してもらえない、という話を皆さん一度は聞いたことがあるかと思います。確かにこれは事実で、私が報道番組でディレクターを務めていた時も気が付いたらFAX機が大量のリリースで埋もれているという状況がよくありました。

そもそもほとんどの番組にはFAXで届いたリリースを捌く役割を持ったスタッフというのはおらず、比較的手が空いているスタッフが気が向いた時に捌いているというのが現状です。一日に数回、決まった時間に決まったスタッフが責任を持って確認しているわけではありません。印刷用紙が切れた状態で丸一日誰も気付かないということもありえます。
これではせっかくリリースを送ってもちゃんとスタッフが目を通して確認してもらえているかは分かりません。

②FAXは置いているが使っていない

最近コロナ禍で増えているのが「FAXはあるが使っていない」というケースです。
昨年からテレビ業界でもテレワークを導入しており、スタッフルームに入れる人数を制限したり、放送が終わったらすぐに帰宅するよう促しており、FAXの確認までなかなか手が回っていないようです。

またテレビ局への訪問が厳しくなった影響で、これまで主にアポイントを取って直接会って手渡ししていた人たちがFAXやメールでのリリース配信に切り替えざるを得なくなり、番組に届くリリースが増加。結果的に番組側もFAXを捌き切れなくなり、FAXをやめてリリース受付用のメールアドレスに切り替えるケースがとても増えています。

FAX自体を廃止していれば、これまで届いていたリリースが急に届かなくなるため気付くことができますが、FAXを廃止せずに印刷だけをストップしていることも多く、誰も見ることのないリリースを無駄に送り続けてしまっているかもしれません。

3.個人宛てにメールで配信する場合

メール配信

①担当番組が変わっている

メールでのリリース配信はFAXに比べるとまだ効果的な配信方法ですが、こちらもやはり落とし穴はあります。
番組スタッフ個人宛てにメールを送るということは、以前に取材をしてもらった際に名刺を交換していたり、何かしらのやりとりがあって個人のメールアドレスを手にしているのだと思いますが、その名刺はいつ交換したものでしょうか?
これまでに取材してくれた番組スタッフの名刺を元に一覧リストを作って、メールでリリースを配信する。でも本当にそのメールはこちらが思っている番組のスタッフに届いているでしょうか?

通常、テレビ番組のスタッフは入れ変わりが多く、数年単位で担当する番組が変わる傾向があります。日本テレビの番組からフジテレビの番組など他局の番組へ異動する時にはこれまで使っていたメールアドレスが無効になるので異動したことがわかりますが、同じ局の中で違う番組に移動した場合にはメールアドレスが変わらないので、全く違う番組に異動していても気付くことができません。

名刺を交換してから3年以上経っていて、メールを送っても毎回返信のないスタッフは、異動や退職している可能性を含めて一度見直しした方が良いかもしれません。

4.まとめ

まとめ

ここまで「リリースを配信する際の落とし穴」について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?自社のケースを振り返ってみて、思い当たる部分もあったのではないでしょうか?

リリースは相手がその内容に目を通さなければ、送っていないのと変わらないと言っても過言ではないと思います。
「送ったからきっと確認してくれているだろう」という考えでは、なかなか取材獲得には繋がりません。手間と時間はかかりますが、リリース送ったあとに電話でフォローすることがとても重要になります。
またせっかく名刺を交換できたのであれば、定期的に連絡を入れ、関係性を継続していくことが必要です。しばらく連絡をしないでいると、あっという間に関係が薄れてしまいます。

メディアリレーションが難しくなっているこの時期に、自社のリリース配信方法について一度見直してみてはいかがでしょうか?

プロが教えるテレビPR完全マニュアル

2016年12月22日
株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】 ナイトウォーカー
【これまで担当した業界】 食品・医療・美容・自治体関連・出版社
【趣味】 夜の散歩、温泉めぐり
<個人的おすすめ温泉BEST3>
1、宝川温泉(群馬) 川沿いの絶景露天、紅葉や雪の時期が最高です
2、ほったらかし温泉(山梨) 眼下に甲府盆地が広がり富士山も見えます
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【プチ自慢】
テレビディレクター時代に、レオナルド・ディカプリオやミラ・ジョヴォヴィッチなどハリウッドスターのインタビュー取材をしたこと

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