優秀なPR担当者は、波乗りも上手い?

こんにちは。
東日本大震災で被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
震災後1ヶ月半が経ち、メディアの体制や報道内容が大分通常通りに
戻ってまいりました。
もちろん依然、震災関連の情報が多いのは言うまでもありませんが、
先行きが全く見えないといった混乱状態から抜け出し、現実を直視
しながら、『今後どうすべきか』という、復旧・復興視点での報道が
多くなってきたように思います。
今まで自粛モードであった企業の広告・PR活動も少しずつ活発化
し始め、マスメディアから、インターネット上から、電車の中から、
街中から、その他あらゆる場面から、復旧・復興に向けて日本全体の
エネルギーが前へ前へと進んでいるのを感じとることができます。
こんな時だからこそ、PR担当者の力量が問われます。
この前向きなエネルギーの波に、タイミングよく乗ることが出来るか
否かで、PR活動の成果が大きく変わってきます。
さて、ここで一つ質問です。
震災後に、あなたの会社がとった行動はどちらでしたか?


震災後に、あなたの会社がとった行動はどちらでしたか?
A.PR活動を自粛し、周りの動向を見守っていた。
B.状況確認のために、メディアにコンタクトした。
多くの方が、A.PR活動を自粛し、周りの動向を見守っていた。
をお選びになったのではないでしょうか。
そうですね、もちろん最初の半月程度は自粛をされる方が、
一般的かもしれません。
では、1ヶ月経ってからの状況はいかがでしょうか?
この時点でもまだAの方、要注意です。
自粛は必要ですが、1ヶ月経って、未だに周りの様子を伺っている
ようでは、大きな波には乗れません。
ご存知の通り、PRは情報発信のタイミングがとても大切です。
周りの動きが目に見える形で現れた頃には、既に相当なタイムロス
が生じています。
以下の2社は、私が実際に目の当たりにした、ある企業のPR担当者
の対応です。
【A社】
◆震災後、半月ほど経ったあたりから、メディアへのコンタクトを
開始し、状況を確認。
⇒メディア側で特殊体制が敷かれているなどの情報を得る事が出来たと
同時に、どのタイミングで情報提供をすればメディア側も都合がいいか、
把握することができた
⇒おおよそのタイミングをつかめたので、『そのタイミングでの社会的な
関心事は何か?』を想定することができ、それに合わせたPRストー
リーを設計する準備が進められた。
⇒きちんとしたストーリー設計、効果的なタイミングでの情報提供により、
メディアの関心を引くことが出来、多くのアポイントを取ることに成功。
【B社】
◆とりあえず、派手に広告やPR活動をすることは不謹慎と取られる
リスクが高いために、当面は事態が収束するまで様子をみることに。
⇒一旦自粛したコミュニケーション活動を再開するにあたっては、
他の企業の様子を伺ってからで、自らは一番手として動き出さない。
⇒予定していたPR活動を大幅に変更。スケジュールを後ろ倒しにし、
他社が動き出すのを確認した上で、メディアへのコンタクトを開始。
⇒多くの企業が動き出すタイミングでようやく情報発信を開始したため
に、他の情報に埋もれてしまい、メディアの関心を上手く引くことが
できない。
自ら能動的に動き、積極的にコミュニケーション活動をされるA社と
リスクを回避しながら石橋をきちんとをたたいてから渡るB社とでは
はっきりと違いが出てしまいました。
もちろんリスクヘッジは必要ですし、石橋をたたいて慎重に活動される
ことは決して悪い事ではありません。
ただ、時流に乗せることで、波及効果を最大化していくことがPRの
醍醐味なので、BIGWAVEを逃さないスピーディーな対応力と注意
力が必要です。
本格的な波乗りを体感したい方は、このスピーディーな対応力と注意力
を是非養うよう心掛けてみて下さい。

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