SDGsでも注目の企業が生んだ「健康」と「環境」に配慮した『金芽ロウカット玄米』

マスコミリスト大阪版発売

お米を購入するときの決め手は?と質問したら、産地やブランド、価格と答える方が多いのではないだろうか。
私も数年前まで日本のお米はどれも美味しいし安全だから、なんとなく目についたもので手ごろな価格の無洗米(←ここは譲れない)を購入していた。

だって…「お米(白米)の栄養価」なんてどれも一緒だと思っていたから。

でも、東洋ライスの金芽米に出会ってから、精米方法でお米の栄養価が全然違うということを知った。ほぼ毎日食べるお米。であれば、美味しさはもちろん、栄養価もあるお米を選びたくなる。

それと同時期に、もち麦や雑穀、玄米がその栄養価から注目を集め、様々なメディアでも取り上げられていた。私もその流行りに乗って色々購入してみた。その中でも長くリピートしているのが「金芽ロウカット玄米」だ。
それは(ちょっと宣伝文句みたいになってしまうが)

・美味しくて、栄養価は玄米とほぼ同等
・無洗米
・浸水時間が1時間でよい(→玄米は約20時間の浸漬時間が必要と言われている)
・消化に優れている(→消化機能が未発達な子どもにも一緒のものを食べさせられる)

からだ。

我が家の「ホールフード丼」

我が家の「ホールフード丼」

ちなみに、白米に混ぜて食べるとより食べやすいとのことだが、我が家は100%「金芽ロウカット玄米」で炊いている。そこに、しらすやごまを混ぜておにぎりにして、子供たちの朝食に出すことも。名付けて「ホールフードおにぎり」!プラス野菜スープでも出しておけば、栄養満点で、すごいできるお母さんな気になれる。(笑)

そんな「金芽ロウカット玄米」がコロナ禍で再び注目を集め、過去最高の売上を記録したという。

新型コロナウイルスで「免疫」に注目が集まり、玄米に多く含まれるLPS(リポポリサッカライド)という成分が体の「自然免疫力」を強化し、病気やウィルスに負けない体作りに役立つということが改めて世の中に認知されたからだろう。

そこで、今回は、「金芽ロウカット玄米」の製造・販売を行う東洋ライス株式会社の企画広報部・川上さんにお話を伺った。

(編集部・若林)

“日本の社会問題”に向き合う中で「金芽ロウカット玄米」が誕生

昭和38年頃の東洋精米機・本社

昭和38年頃の東洋精米機・本社

―1991年に、世界で初めて一切とぎ洗いを必要としない「BG無洗米」を発表されてから、24年経った2015年に「金芽ロウカット玄米」を発売した経緯を教えてください。

東洋ライスは、もともと社長・雜賀の家業であった精米機店から始まります。当時、精米機の販売と修理を担っていく中で、“ご飯に混ざる石つぶ“をどうにかできないか、と開発したのが「石抜き機」です。この石抜き機の評判が広がり、昭和36年に「東洋精米機製作所」として創業しました。その後も様々な発明により、精米機メーカーとして順調に成長していきました。

そんな折、社長が旅行で訪れた紀淡海峡が黄土色に汚れてしまったのを目の当たりにし、水質汚染のひどさに衝撃を受けたそうです。調べていくと、その一つの要因がお米のとぎ汁が影響していることが判明し、どうにかしなくてはいけないと考え始めたそうです。というのも、我々は、お米のとぎ汁の研究も進めており、とぎ汁には窒素やリンが多いことがわかってきていました。

お米は日本人の主食で、ほぼ毎日、場合によっては1日3回食べますよね。それぞれの家庭から排出されるとぎ汁はわずかかもしれませんが、全国で見ればすごい量になります。そこで、社長が“自分にできることは何か”を考えたときに「とがずに炊ける『無洗米』」の開発でした。周囲からは、「無洗米を作ることは、氷の天ぷらを作ることと同じくらい難しい」と言われていた中、試行錯誤を重ね、1991年に世界で初めて「BG無洗米」を発表し、販売を開始しました。

この頃から、独自に開発した精米技術を活かし、環境や健康への貢献を目指していくことになります。

しばらく、お米屋さんや外食産業に無洗米機を提供していたのですが、今度は「日本人の健康問題」という新たな課題に直面することになります。

白米という漢字を左右入れ替えると粕(かす)という字になり、糠(ぬか)という漢字は、米に健康の”康”と書きます。社長は、この言葉が表すように、当時の精米方法は糠の良いところを全部取ってしまい、粕にしてしまっているのではないか、なんとか糠の良いところを残したお米を作れないかと研究を始めました。

そして、2005年に栄養成分と旨み成分が多い「亜糊粉層(あこふんそう)」と胚芽の基底部である「金芽」を残す精米方法によって栄養と美味しさの両立を実現した「金芽米」を発表しました。

「金芽米」を発表し、お米の“生薬”機能を復活させたいという想いがさらに強くなっているときに、昭和30年頃から右肩上がりの日本の医療費と反比例するようにお米の消費が減っていることがわかりました。食の欧米化や運動不足など様々な理由があると思いますが、このグラフを目にしたときに、日本の医療費問題に対し、「お米」で解決を図れないかと考えるようになり、さらにお米の栄養価を残して美味しく食べられるお米の研究を進め、2015年に「金芽ロウカット玄米」が誕生しました。

つまり、「金芽ロウカット玄米」の開発までには段階がありまして、

1.環境問題解決のため「BG無洗米」を開発
2.健康問題と環境問題解決のため、「金芽米」を開発
3.それをさらに進めたのが「金芽ロウカット玄米」

ということになります。

革新的な商品を生み出すのは、高度な加工技術ではなく「発想力」

どんなお米を作りたいか“発想し具現化できる”というのが東洋ライスの強み。

どんなお米を作りたいか“発想し具現化できる”というのが東洋ライスの強み。

―金芽ロウカット玄米を作ろうと思ってから、精米機を開発するまでにはかなりの歳月を要したのでしょうか。

いえ、1年もかかっていないと聞いています。お米の表面をどう処理するかという加工技術に関しては、長年の蓄積がありますので、「こういう米を作りたいという構想」ができれば、精米機自体を開発するのに、そこまで時間は要しません。

―勘違いしていました!ロウ層があるから玄米は食べづらいけど、ロウ層だけを除去する技術が難しくて、どの企業もこういうお米を作れなかったのかと思ったのですが、「玄米を食べづらくしているのはロウ層だから、ロウ層を除去したお米を作ろう」という発想をする人がいなかったということなのですね。

その通りです。さらに、弊社はロウ層を“均等に”取り除くことで、お米としての美味しさも追求しています。均等に取り除かないとお米が割れてしまって、美味しく感じなくなってしまうんですね。これも長年の研究からわかったことです。

このように、どんなお米を作りたいか“発想し具現化できる”というのが弊社の強みで、それで「BG無洗米」や「金芽米」を世の中に送り出すことができたと思っています。

メディア戦略と栄養価への関心から玄米カテゴリー商品のトップに!

新技術により、ロウ層をカット

新技術により、ロウ層をカット。

―発売時はどういったコンセプトを打ち出していたのでしょうか?

日本人は全般的に、“玄米=健康にいい”というイメージがあるのではないかという仮説のもと、「炊きやすく美味しい玄米」ということを訴求していました。

「ロウ層を取り除いているから美味しく食べやすい」と言われても体験しないとわからないと思うんですね。なので、最初に取り組んだのは、読売新聞と朝日新聞に一面広告を出して、消費者にサンプリングし、実際に食べてもらうということでした。それなりに大きな反響はありました。

―2020年3月期の売上高は91億4500万円で過去最高ということですが、「金芽ロウカット玄米」の売上も過去最高だったのでしょうか。

はい、そうです。
「玄米」と聞くだけで、食が進まないという方も多いようで、2015年の終わり頃に「金芽ロウカット玄米」を発表したのですが、すぐに大ヒットとはなりませんでした。発売してから右肩上がりではあったんですが。そこで、2015年頃から広報を強化し、2017年にテレビ東京「カンブリア宮殿」に出演した後は、「金芽米」、「金芽ロウカット玄米」ともに認知も飛躍的に上がり、売上も手ごたえのある増え方をしました。

ただ、やはり爆発的に増えたのは、今年の2月頃からです。新型コロナウイルスが蔓延し、みなさん少しでも体にいいものをと思い、玄米に注目されたんだと思います。2~3月は供給が追い付かないくらいご注文をいただきました。この時は、POSデータでみても玄米カテゴリーの商品が全般的に伸びていたのですが、特筆すべきは6月~7月です。

2019年1月~2020年11月の玄米のPOSデータ

2019年1月~2020年11月の玄米のPOSデータ

他の玄米商品の需要が落ち着く中、「金芽ロウカット玄米」は販売数が伸びています。一度購入してくださった方が玄米でも美味しいということでリピート購入してくださったのではないかと推測しています。

また8月は元々おコメの販売数は落ちる月なのですが、POSデータの前年同月比で150%、出荷実績ベースで116%と大きく成長してそのトレンドが今も続いています。

「言いたくても言えないこと」をインフルエンサーや消費者が自主的に発信してくれる

炊き立ての金芽ロウカット玄米。

炊き立ての金芽ロウカット玄米。

―新型コロナウイルスが蔓延したタイミングで需要が飛躍的に伸びたということですが、御社で広報や宣伝活動などされたのでしょうか。

ほとんどしていません。薬機法が非常に厳しく、健康効果はあまり言えないですし、「免疫」という言葉も使えません。そのため、基本的には、クチコミや玄米と免疫に関する情報を見た方が、「金芽ロウカット玄米」を見つけて購入してくださったのではないかと思っています。

その他、有名なYouTuberさんやインフルエンサーの方々が「金芽ロウカット玄米」というハッシュタグを付けて「愛食しています」と投稿してくださったりもしていました。それを見て購入してくださった方もいらっしゃるかもしれません。

また、「コロナ太り」も話題になりましたが、SNSのダイエットアカウントで「金芽ロウカット玄米いいよ」とお勧めし合ってくれるという現象も起きています。Twitterでは毎日のように「金芽米」や「金芽ロウカット玄米」に関する情報が飛び交っています。

当社から依頼したわけではなく、そもそもインフルエンサーの方々が食べてくださっていて、良い商品と思ってお勧めしてくださっているのがありがたいです。

―今までにご苦労された点は?

やはり言いたいことが言えないということです。毎日少しずつレビューをいただき、数万人の方からのレビューが蓄積されているんですが、これらも弊社から発信することはできないんです。便通が良くなった、口内炎ができなくなったなど。

弊社は、お米を通して、日本人の健康を底上げし、医療費を削減することを目標として掲げていますが、健康につながる理由をなかなか言えないというのが課題だと思っています。

共同研究にも注力し、お米の可能性を追求し続ける

東洋ライスはお米の共同研究にも注力している。

東洋ライスはお米の共同研究にも注力している。

―広報戦略についてお聞かせください。大学など、研究機関との共同研究もされていますが、やはりお米の効果効能を発信する手段の一つとして行っていらっしゃるのでしょうか。

はい、そうです。今は、西洋医学(エビデンス)が重視される傾向にあると思いますが、食の可能性やお米の可能性に理解を示してくださる研究者と一緒に研究を進めています。
現在も東北大学と認知症改善への影響や、同志社大学と肌改善への影響があるか等さまざまな研究をしています。

―御社がレビューなどをみながら、研究テーマを決めているのでしょうか?それとも研究者が決めているのですか?

時と場合によります。今回も弊社が認知症に関する研究をしたいと考えていたタイミングで、その分野の研究者とのご縁ができ、実際に研究を進めることになりました。

海外でも高評価~シンガポールでは厳しい基準をクリア、健康によい商品であると認定

―シンガポールでの販売に注力されているとのことですが、なぜシンガポールなのか。また、その他の海外への進出状況について教えてください。

現在、海外は13か国で販売しています。注力しているのは、シンガポール・台湾・アメリカです。シンガポールは医療という面で一番進んでいると言われていますが、国内では糖尿病がすごく増えていることに危機感を持ち、首相が白米を食べるなと発表されるほどだったようです。それだけ健康に対する意識が高い国ということもあり、日系スーパーから始まり、今は現地スーパーにも「金芽米」と「金芽ロウカット玄米」が置かれています。

ちなみに、「金芽ロウカット玄米」は基準が厳しいと言われている「ヘルシアチョイス」という健康によい商品であること認められた商品だけが付けられるマークをつけて販売しています。

香港はここ2~3年で本格的に展開しており、コメ文化の国ということもあり順調に推移しています。アメリカは、西海岸/東海岸ともに7年前頃より日系スーパーや現地スーパーで販売しています。金額は日本の3倍近くなのですが、日本米への評価が高くこちらでも売れています。

着実に増える小中学校や保育園での導入~「子供の健康」への貢献

「金芽米」と「金芽ロウカット玄米」は各地で導入が進んでいる。

「金芽米」と「金芽ロウカット玄米」は各地で導入が進んでいる。

―2019年に愛知県の小中学校の学校給食に「金芽ロウカット玄米」を導入されたということですが、その経緯をお聞かせいただけますか。

学校給食は、管理栄養士の方の意向が強く反映されるようなのですが、元々「子供に良いものを食べさせたい」との思いから、麦や発芽玄米を混ぜて出されていたようです。ただ、残食が多かったようで、栄養価は高めたまま美味しいご飯が出せないかと考えていた際に「金芽ロウカット玄米」を知ってくださったようで、弊社と話をしながら、導入を進めていったという経緯です。

―子供を持つ身としては、もっと多くの地域で金芽ロウカット玄米の導入を進めてもらいたいですね。(笑)

ありがたいことに、「金芽米」と「金芽ロウカット玄米」は各地で導入が進んでいます。長野県の松本市や和歌山県もいくつかの市町村の学校給食で採用されています。

今、弊社が目指しているのも「学校給食での導入」なんです。子供たちが大人になっても健康でいられるように、「金芽米」や「金芽ロウカット玄米」を通し、子供のうちから体のベースを作ってもらいたいと思っています。それが弊社にできる社会貢献の一つだと考えています。

小中学校の導入実績はそこまで多くないのですが、保育園はすでに多くの保育園で導入されています。あとは「地産地消」ですね。松本市もそうですが、地元のお米を精米する際に「金芽ロウカット玄米」や「金芽米」にしてもらうことで地元の応援にもつながると考えています。

日本企業初!国連でSDGs貢献活動を発表

ホールフード丼。

ホールフード丼。

―2019年11月に日本企業としては初めて国連でSDGs貢献活動を発表されたとのことですが、経緯を教えていただけますか。

「BG無洗米」は弊社の社長がとぎ汁による環境負荷を失くすために開発したとお話しましたが、約30年前にこんなことを考え実現している人はどこにもいなかったと思います。つまり、SDGsが掲げられる遥か前から環境問題に着目し、行動を起こしていたんです。

また、とぎ汁をなくすだけではなく、無洗米にするときに取れる肌糠は、少し熱を加えて顆粒状にして、肥料や飼料として活用しています(米を育て上げた物質という意味を込めて「米の精」と呼んでいる)。これを「アップサイクル」といい、より付加価値の高いものにして還元していくことを意味するのですが、弊社はこれをいち早く行っていました。

アップサイクル。循環型農業。

アップサイクル。循環型農業。

この取り組みをNHKの国際放送番組「NHK WORLD」が取材してくれ、2019年5月の放映時にSDGs策定に関わった国連の方がたまたま見てくださっていたようで、弊社に詳しく話が聞きたいと連絡が入ったんです。そこで、弊社のこれまでの取り組みをお話すると、「とても興味深いから国連で話したらどうか」と提案してくださったのが経緯です。

―実際国連で発表した際の参加者の反応はいかがでしたか?

本会議ではなく、ランチョンセッションで発表したのですが、国を代表するような方々が参加してくださっていたようです。

国連発表の様子。

国連発表の様子。

お米を無洗米加工して、除去された糠を肥料として田んぼに戻し、田んぼを健全にし、そこでできたお米をまた無洗米にして…というサイクルに驚かれたようで「“食の循環”があるということを知らなかった」というお声をいただきました。

目標は日本の医療費削減!

―今後の目標についてお聞かせください。

「金芽米」や「金芽ロウカット玄米」を通し、日本の「医療費削減」に貢献することです。
その目標を達成するために、直近では、未来を担う子供たちにしっかり栄養のあるご飯を食べてもらうため、先ほどお話したような保育園や学校給食での導入を進めていきたいと思っています。

金芽ロウカット玄米について

東洋ライス株式会社「金芽ロウカット玄米」

東洋ライス株式会社「金芽ロウカット玄米」

2015年3月発売。2kgで1,750円(税・送料込み※金芽米オンラインショップ)。玄米の表面にある硬く防水性の高い「ロウ層」を均等に除去することで、玄米のデメリットを払拭。玄米の栄養そのままに、白米のように手軽に炊けて(浸水時間1時間、洗わずに炊ける無洗米仕上げ)、食べやすく、消化性が良い玄米に。
https://www.toyo-rice.jp/genmai/

広報担当者プロフィール

東洋ライス株式会社企画広報部 川上真林さん

東洋ライス株式会社企画広報部 川上真林さん

東洋ライス株式会社 企画広報部
川上 真林(かわかみ・まりん)さん

お昼ご飯に「金芽米」を食べられる上に、世の中に貢献できる事業を展開していることに惹かれ入社。一般事務を経て、入社2年目から企画広報部へ移動。4年目となる現在は、自社SNSの運用やPOSデータの解析等を行う。

東洋ライス株式会社(https://www.toyo-rice.jp/

1961年設立。和歌山県に本社を置く精米機、ならびに米穀メーカー。1991年に環境にやさしい“研がずに炊ける「BG無洗米」”を日本で初めて開発。2015年には、「BG無洗米による米のとぎ汁公害及びCO2排出の削減活動」が評価され「第24回地球環境大賞 環境大臣賞」を受賞。2018年には、業界初の「エコ・ファースト企業」として環境大臣より認定を受ける。2019年には、日本企業として初めてSDGs貢献を国連で発表。お米を通し環境問題や健康問題の解決に向き合う企業。

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