PRマガジンAWARD2021受賞インタビュー、自身をキャラクター化し、メディアからの出演オファーも殺到~「サンコー」広報・ekkyの次なる目標とは

編集長:﨏さん、第2回PRマガジンAWARD「ベストPRパーソン」受賞おめでとうございます。本日は受賞インタビューということで色々とお話を聞かせていただければと思います。よろしくお願いします。

﨏さん:ありがとうございます!よろしくお願いします。

編集長:初めに「PRマガジンAWARD」について、少しご紹介させていただけたらと思います。「PRマガジンAWARD」は広報PRの実務担当者を表彰する賞として新設いたしました。

「第2回 PRパーソン賞」に﨏さんを選ばせていただいた理由は、大きく2つあります。ひとつは、圧倒的なメディア露出量です。2021年度は、TV296回、ラジオ13回、雑誌129回、新聞16回、そのうち「ガイアの夜明け」など企業の特集としての露出がTV26回、雑誌6回と非常に多くのメディアで取り上げられることに成功されています。

ふたつ目が、ご自身をキャラクター化した広報戦略です。ekky(エッキー)というキャラクターを前面に出し、コンテンツ化することで、メディア露出の切り口を広げられたことです。﨏さんが出演したメディアは、TV54回、ラジオ4回、雑誌9回、新聞1回にも及んだそうですね。

このように、他社と大きく異なる広報戦略と素晴らしい実績を称え表彰させていただきました。
本日は、2021年度のPR戦略の振り返りと今後のPR戦略、そして﨏さんがPRパーソンとして大事にしていることを中心にうかがいたいと思っております。

﨏さん:よろしくお願いします。満場一致ということで選んでいただき、とても嬉しいです!

4,500商品中、過去最高の売上を記録した「ネッククーラーNeo」そのヒット商品となるまでの道のりとPR戦略

キャラクター「ekky」が、会社と商品のブランドイメージをつなげる架け橋に

第2回PRマガジンAWARD「ベストPRパーソン」受賞者、﨏晋介さん。

第2回PRマガジンAWARD「ベストPRパーソン」受賞者、﨏晋介さん。

編集長:﨏さんの広報活動により、以前からメディア露出量は非常に多かったと思いますが、2021年度はekkyとしてご自身のキャラクター化に重きを置かれているように思いました。実際、2021年度の広報活動で意識した点やその理由を教えていただけますか。

﨏さん:まさに、私自身のキャラクターを強めることを意識した一年でした。元々、広報として少しはメディアに出させていただく機会があったのですが、より会社のご案内役としてアピールするようになりました。
きっかけは、テレビ番組の制作費が少なくなってきていることです。リポーターさんやタレントさんをキャスティングすると、その分のお金がかかりますよね。そこで、ekkyは面白いキャラクター設定にして、ekkyがご案内役として出演することで番組が成立できればと考えました。

編集長:実際、番組側からそういったニーズのお話があったのですか。

﨏さん:少し前まで、私はテレビ出演時にエプロンをつけていたんですね。でも、ある番組の方から、エプロンだと「実演販売員みたいだ」と言われまして。そこで、当時は今よりも体が大きかったので、お笑いコンビ・ホンジャマカの石塚さんをイメージして、ekkyという文字が描かれたデニムのオーバーオールを着るようになりました。それが2021年3月末からですね。

編集長:キャラクター化をしていく際、サンコーのことに何でも詳しい案内役ということ以外に意識されたことはありますか。

﨏さん:テレビのプロデューサーさんやディクレターさんの気持ちになって考えるということです。番組制作に携わっている方々は、視聴率を落とさないことを何よりも意識されています。チャンネルを替えられないこと、チャンネルを替えた際にとどまってくれることです。
でも、ネクタイをした普通のおじさんが話しているだけだと、面白くないのでチャンネルを替えてしまうのではないかと。お笑い芸人さんとか面白い人が話をしていると「おっ!なんだろう!?」とみてもらえるのではないかと思ったのです。
そこで、広報として話すならキャラもトークも面白くしたほうがよいのではないかと考え、今のekkyのキャラにたどり着きました。

編集長:まさかテレビの視聴率にまでコミットされようとしているとは。(笑)

﨏さん:そうなんです。そこから逆算して自分に何が足りないのかを考え、トークのスキルを磨く努力もしましたし、聞き取りやすい発声ができるよう2021年1月からはボイストレーニングも始めました。芸人さんだったらこういったことを養成所で習っていますので、そういう方の横に自分も並ぶのであれば、最低限のスキルは身に付けないといけないと思ったんです。半年レッスンに通い、自分はしゃべりでどこが苦手なのか、アクセントをどこにつければいいのか学び、ある程度克服できたと思います。

編集長:一瞬、どこを目指されているのだろう?と思ってしまいました。(笑)
広報がアナウンサーさんや芸人さんのようなレベルを求める必要はないと思いますが、会社を代表して話す機会は多いので、わかりやすく魅力を伝えるトーク術は必要ですよね。

他の広報さんにもトークで意識した方が良い点などアドバイスいただけますか。

﨏さん:一番よくないのは、無意識に言ってしまう「えー」「あー」「うー」です。考えがまとまっていないうちに話し始めると言ってしまいますよね。でも例えばテレビだったら、その数秒にもお金が発生していますし、編集できる番組だったとしても、その部分を細かくカットするという作業をさせることになってしまいます。とはいえ、「えー」とか発生してしまった場合は、話し始める前に少し間隔を置いて編集点をつくるということも大事だと思います。

あとは、取材しに来てくれた「テーマが何か」を理解した上で、そのテーマに合ったワードを選んで商品を説明するということです。いつも通りのワンパターンな説明の仕方ではなく、テーマに寄せた話をするだけで、メディアの方が使いやすいコメントになります。

編集長:ekkyというキャラクターを強化したもう一つの理由を今回のPRマガジンAWARDのエントリーで拝見して、すごく納得したんです。それが、毎月新商品がリリースされるので、あの商品もこの商品もサンコーだと一般の方が商品とサンコーをリンクさせるため、ということです。
この考えに至った背景には、様々な商品がたくさんのメディアで紹介される中で、何か課題感があったからなのでしょうか。

﨏さん:例えば、テレビでもたくさん取り上げていただくのですが、商品のイメージは残っても会社のイメージが残らないという課題感はありました。サンコーの名前が読まれなかったり会社のロゴが出ない場合はなおさらです。そこで自分がekkyとして出演することで、同じ会社の商品と認識してもらえればと考えています。

ニュースレターをきっかけに、商品だけでなく会社も紹介してもらえるように

﨏さん「2020年末からニュースレターを配信しており、そこに会社の特徴を記載しています。」

﨏さん「2020年末からニュースレターを配信しており、そこに会社の特徴を記載しています。」

編集長:サンコーさんは基本、商品PRがメインだと思っていたのですが、今のお話は企業PRにつながる部分ですよね。

﨏さん:そうですね。たくさん取材依頼をいただく中で私が意識していることは、商品情報だけではなく、会社の魅力も一緒に伝えるということです。2020年末からニュースレターを配信しており、そこに会社の特徴を記載しています。当時からブラッシュアップしていますが、今ですと

・売上急上昇中
・アルバイト含め全社員が毎週新商品アイディアを提案
・アイディアは工作機や3Dプリンターですぐに試作化
・新しい価値・市場を生み出す

という特徴を打ち出しています。

参考にしたい広報素材
サンコー株式会社 ニュースレター

これをメディアから問い合わせいただいた際に毎回お送りしています。そうすると商品を作っている会社自体が面白いと思ってもらえ、短い尺の中で会社のことにも触れていただけるようになってきました。

例えば、今までは「こんな新商品もあります」だった紹介が「社員全員が毎週アイディアを出すサンコーから出た新商品がこちら」と会社のことまでアピールしてくれる紹介の仕方をしてくれるところが増えました。

編集長:サンコー特集も結構組んでもらえているんですよね。大手企業なら企業名のついた特集もわかるのですが、すごくめずらしいなと。

﨏さん:非常に多いですね。2021年度だけでも情報番組からバラエティ番組まで様々な番組、特集で計26回、サンコー特集を組んでいただいています。
最近もジャニーズの方がサンコーに潜入という企画で、15分くらい取り上げてもらいました。こういったケースは非常に増えており、サンコー本社にあるワンルームの生活感のある部屋を再現したハウススタジオにはたくさんの芸能人がいらっしゃっています。

サンコー本社にある生活感溢れるワンルームを再現したハウススタジオ。

サンコー本社にある、生活感溢れるワンルームを再現したハウススタジオ。

編集長:ただの家電メーカーではなく、面白い会社とメディアに認識してもらうことで、長尺で取り上げてもらえたり、会社の魅力を伝えることに成功されているのですね。

﨏さん:先ほど、ニュースレターの話をしましたが、ニュースレターを出し始めてから、サンコー特集が増えましたし、ニュースレターをベースに台本が構成されることが多いです。実際、テレビのディレクターからも「このニュースレターは完璧だよ!すべて必要な情報が入っている」と言っていただいたこともあります。そのコメントは非常に嬉しかったですね。

編集長:ニュースレターが完璧と評価されたポイントはどこだったのでしょうか。

﨏さん:面白い商品を作っている会社であること、しかも売上が伸びている。なぜそういった商品が作れるのか?という背景には、全社員が毎週新商品のアイディアを出している。というポイントが明記されている点だと思います。

あとは、メディアの方はとてもお忙しいので、文字を読んだときに少しでも疑問が生じるとそれ以上見てくださらないんですね。なので、資料に記載するワードは、極力わかりやすい表現を心掛けていますし、メディアの方が視聴者や読者にそのまま伝えられるような表現を意識しています。

編集長:ニュースレターとは別に、シーズンごとの商品紹介をされている資料もありましたよね?

﨏さん:はい、それはネタ帳という位置づけ配布しているものです。ニュースレターにもシーズンに合わせた商品ラインナップを入れています。ニュースレターなので、毎月メディアの方にお送りしているのですが、同じ内容だと飽きてしまいます。そこで、シーズンに合わせた商品と最新の販売数を掲載し、発行しています。

ニュースレターのポイントは、ekkyの全身写真を1枚目に入れていることです。何度も会うと親近感がわくとおもうのですが、同じ効果を狙っています。文章だけでは顔が頭に浮かばないこともあるので、ekkyに連絡しようと思ってもらえるように写真は入れています。

放映後、サイトへのアクセスが通常の100倍以上になることも

﨏さん「リアルタイムでアクセス数がどのくらい伸びているか、Twitterではどんな反応が多いかをみています。」

﨏さん「リアルタイムでアクセス数がどのくらい伸びているか、Twitterではどんな反応が多いかをみています。」

編集長:それにしても、これだけたくさんのオファーをもらえるのはすごいですね!

﨏さん:ありがとうございます。企画以外のところでいうと、ハウススタジオがあるということもプラスに働いています。先ほどもお話したように、テレビの制作費は少なくなっていますし、どこか部屋をレンタルするより、スケジュールが組み立てやすいということで、多くのメディアに利用いただいています。

編集長:毎年すごいメディア露出件数ですが、放送日や掲載日の把握や、どの媒体でどのくらい露出したかも﨏さんご自身で確認されているのですか。

﨏さん:紙媒体もそうですし、テレビも録画できるものは録画し、ワンセグでみれるものは出先ですべて確認しています。ただ、何の媒体でどのくらい露出したかという細かいところまでは追っていません。私がみているのは、リアルタイムでHPやECサイトへのアクセス数がどのくらい伸びているか、Twitterではどんな反応が多いかをみています。

編集長:メディアをみた消費者の動きを追っているのですね。テレビはやっぱりアクセス数がぐっと上がりますか?

﨏さん:上がりますね。先日も非常に影響力のある番組で取り上げられた際、事前にサーバーを強化していたのですが、それでもアクセスが集中してダウンしました。1時間単位でみると、通常の100倍くらいはアクセスがあったと思います。

特にジャニーズの方が番組に出られていて「これ欲しい、買う」とコメントされると、販売数も非常に伸びますし、クチコミ数も増える傾向にあります。先日も番組内で紹介された電動包丁を、出演されていた方々にプレゼントしたところ、番組内でそのやり取りもあったせいか、その日のうちに同じ商品の注文が700本入るということもありました。

編集長:いくらたくさんユニークな新商品が出て、プレスリリースやニュースリリースを出したとしても、それだけでこれほどたくさんの取材が舞い込んではこないですよね。

﨏さん:そうかもしれません。実際、過去に取材いただいたテレビのディレクターからの紹介で、とご連絡いただくケースも多いです。広報として、即レスポンスや相手の立場になり考えるということを意識しているのですが、そういった人付き合いの中で信頼していただき、ekkyならどうにかしてくれるんじゃない?サンコーさんは取材しやすいよ、という評判からお声がけいただけているのではないかと思います。

YouTubeやTikTokにもチャレンジ!220万回以上再生されたものも

﨏さん「2021年は私個人でYouTubeチャンネルもはじめたのですが、オープニングで動きが欲しく、イラストキャラクターを入れました。」

﨏さん「2021年は私個人でYouTubeチャンネルもはじめたのですが、オープニングで動きが欲しく、イラストキャラクターを入れました。」

編集長:今までのお話以外で、2021年度に注力したことはありましたか?

﨏さん:見せ方を更に意識するようになりました。テレビであれば、どうしたら視聴者が喜んでくれるか、番組が盛り上がるか、そのための振る舞いやトークも工夫しました。
ekkyポーズのその一つです。手の親指と人差し指でeをつくり、残り三本はキー(key)をイメージして伸ばします。そして笑顔!これがekkyポーズです。

親指と人差し指でeを作り、残り三本はキーをイメージし伸ばして笑顔。これがekkyポーズだ!

親指と人差し指でeを作り、残り三本はキーをイメージし伸ばして笑顔。これがekkyポーズだ!

最初にこのポーズをとることで、盛り上がりますし、テンポも良くなります。テレビの出演者がマネしてくれることも多いのですが、そうなると私自身もテンションがあがり、上手く話せるようになるんです。なので、冒頭だけではなく、色んな場面でekkyポーズを入れています。先日は芸人の千鳥さんと撮影させていただいたのですが、ekkyポーズをみて芸人にするようなつっこみをしてくださって、私も嬉しかったですし、盛り上がりました。

ekkyポーズの良いところは他にもあります。普通、企業の方は出演者の方をみて挨拶をしているので、テロップで紹介が入るケースが多いと思います。でも、ekkyポーズをするときはカメラ目線です。そのため、背景切り抜きでタレントさんが紹介されるときのように紹介してもらえます。こうやって紹介されると視聴者さんの印象にも残りますし、やっぱり自分自身も嬉しいです。

余談ですが、お客様から「商品と一緒にekkyさんのサインも入れてほしい」と連絡をいただき、サインを考え書いたこともあります。

編集長:タレントさんみたいですね!

﨏さん:実は、ekkyのイラストキャラクターも作っています。2021年は私個人でYouTubeチャンネルもはじめたのですが、オープニングで動きが欲しく、イラストキャラクターを入れました。YouTuberさんからテレビ同様企画に協力してほしいとお声がけいただき、お仕事させていただくことも多いんですね。アップした動画によくコメントを入れさせていただくのですが、Googleアカウントにもekkyのキャラクターを入れているので、コメントともに表示され、気づいてもらいやすいです。

編集長:YouTube拝見していました!編集とか大変じゃないですか?

﨏さん:そうですね。ただ目的の一つでもあったのですが、自分のトークを客観的にみることができますし、テレビの編集者さんの気持ちもわかるようになりました。あまり得意ではないので時間もかかり…今は休み中です。

そして、YouTubeだけではなく、2021年度はTikTokも始めました。これは個人的な興味からです。スマホで撮影や編集ができるので、YouTubeほど労力がかからないのも取り組みやすいと思っています。また、拡散されるためには、シェアだけではなく、動画視聴完了数も大事なんですね。そのあたりを意識すると再生回数が目に見えて上がっていき面白いです。

編集長:そんなに再生回数も伸びたのですか?

﨏さん:エレクトリックナイフでものを切る動画をアップしているのですが220万回再生されたものもあります。

エレクトリックナイフでモノを切る、TikTokの動画。

エレクトリックナイフでモノを切る、TikTokの動画。

最初は、30分刻みで時間を変え毎日動画をアップし、どの時間帯がいいのかを検証したり、エフェクトをかえてみたりして、反応を見ていきました。

プライベートでバズるという経験はなかったのですが、一気にバズり、いい経験になりました。TikTokの動画自体も20秒ほどでエレクトリックナイフの映像に入れている声は使いまわしているので、編集も2分くらいで労力も少ないわりに拡散されるので面白いですね。ekkyのオーバーオールを着て動画を撮影しているので、拡散されると自分自身のアピールにもなっていると思います。

編集長:30分刻みでテストして、どの時間帯がいいか検証というのはすごいですね。

﨏さん:そうですね、他にも何秒くらいがいいのか、どういった見せ方がいいのかは試行錯誤しました。それこそ、テレビのように予告編から入って本編につなげるという工夫もしており、「終わり」を感じさせないから、いつの間にかループしてしまうような編集をしています。動画が終わると思った瞬間に切り替えられてしまうので。

SNSから取材が舞い込むことも~発信するとの重要性

サンコー本社内の商品開発室。

サンコー本社内の商品開発室。

編集長:SNSにも力を入れた一年だったのですね。

﨏さん:2021年は今お話したこと以外にも「ekky改造計画」というものに取り組み、日経トレンドさんで紹介いただきました。それが、ダイエットです。1年間で26キロの減量に成功しました。痩せるために、まず、サンコーの低温調理器と蒸し器を活用し、食生活を組み立てました。ジムも月2回、計23回通ったり、通勤時に2駅分歩くということもしましたが、基本的には食事生活の見直しによるダイエットです。その様子をSNSで発信していたところ、メディアの方の目に留まり、MONOQLOさんでダイエットのインタビュー記事を掲載いただきました。

他にも、家のリフォームについてSNSで投稿していたところ、それが取材につながりました。2021年に、家を買うと決めてから2日後に見に行った中古の家を即決で購入し、リフォームしたんです。元々インテリアが好きなので、壁紙やスイッチなど自分好みにしていきました。
それをSNSで見てくださったGetNaviの方が、「メーカー広報の家にはどんな家電があるのか?」という企画を組み紹介してくださいました。

発信することの重要性や気づいてくれる人と関係を築いていくことの大切さを改めて実感しました。

編集長:たくさんのメディアに出演されているekkyさんとして、他の広報にアドバイスがあれば是非!

﨏さん:もし、広報としてメディアに出演したい、露出の機会を増やしたいと思っている方がいれば、メディアの方から電話がかかってきたときから、オーディションは始まっていると意識することでしょうか。私はそのつもりでいます。声が通るか、端的に回答ができるかといったところからも、この人物を番組に出していいか判断されると思います。

私は、「この人なら」と思ってもらえるように、ボイストレーニングやトーク力のスキルアップにも励みました。元々ゲームも好きなのですが、自分をゲームの主人公に見立て、敵を倒すためには自分に何が足りないのかといった発想で、仕事においてもたりないスキルを考え、クリアしていくということをしています。メディアは敵ではないですが(笑)

あと、テレビをはじめ、メディアに出られるチャンスというのはそうないです。なので、影響力がないからという理由だけで、取材を断るというのはすべきではないと考えています。単発の効果だけをみて断るのはもったいないです。様々なメディアの取材を受けることで、広報としても経験値が積めるというのは非常に大きなことだと思うからです。

目指すは“しゃべれるコメンテーター”でのレギュラー出演

﨏さん「今は、専門家という立ち位置で、しゃべれるコメンテーターを目指しています!」

﨏さん「今は、専門家という立ち位置で、しゃべれるコメンテーターを目指しています!」

編集長:今後の目標や新たにチャレンジしようと思っていることをお聞かせください。

﨏さん:2022年度になってから、「家電アドバイザー」という資格を取得しました。この資格により、家電製品全般に詳しい人・アドバイスできる人という位置づけでメディアにも企画を提案できるようになりました。例えば、「夏の電気代をおさえる電化製品の使い方」などです。

でも、この資格を取った理由は他にもあるんです。実は、今年はテレビ番組のコメンテーターとしてレギュラー席を狙いたいと思っていまして。それで、2021年度は、どうしたらテレビのプロデューサーが自分を起用するか考えたんですね。面白おかしい人を狙うのであれば、M-1に出るべきなのか?とか。M-1は出ていませんが(笑)TikTokの大喜利ライブに参加したりして、トーク力のスキルアップには励んでいます。もう一つが、「専門家」という立ち位置を狙うということでした。今は「しゃべれるコメンテーター」を目指しています!

編集長:非現実的な話ではないですよね!企業の社長が専門家枠でレギュラーのコメンテーターをしているケースも多々ありますし。どうしても企業広報だと自社の商品について話してくれる人というイメージですが、より専門性を身に付けると、立ち位置が少し変わるかもしれませんよね。

でも、家電芸人も結構いらっしゃるので、そのポジションはちょっとした激戦区かもしれないですね!
頑張ってください!!

PRマガジンAWARD2021「ベストPRパーソン」受賞者

■サンコー株式会社 執行役員・広報部部長
﨏 晋介(えき・しんすけ)さん

営業職として入社。2年目からは営業と兼務する形で広報をスタート。広報については右も左もわからない状態だったため、関連書を5冊程度読み込むところから始める。2020年末から企業の特徴を記載したニュースレターを開始。商品だけではなく、企業としての露出も増加。2021年はテレビをはじめ、450以上のメディア露出を実現。自身をキャラクター化したekkyとしてのメディア出演も増加中。
Twitter:twitter.com/shirokuma_ekky

■サンコー株式会社(https://www.thanko.jp/

2003年6月26日設立。「世の中に無い家電」を生み出すメーカーとして最短14分で炊きあがる、お一人様小型炊飯器「超高速弁当箱炊飯器」や自動で回る卓上無煙焼き鳥器「自家製焼き鳥メーカー2」など、ユニークな家電を次々と発売。アルバイトも含め 全社員が毎週新商品の提案を実施し、毎週2製品、年間100商品を発売する企業としても注目を集める。