広報の手法には、リリース配信やSNS運用、記者会見など方法は様々ですが、なかでも「取材」と「寄稿」がメディア露出の多くを占めると思います。
しかし「取材」となると毎月何本も連続的に獲得することは難しい場合が多く、メディアの取り上げたいテーマとマッチしなかった場合は数か月先に見送られてしまうケースもあります。
逆に「寄稿」はメディアに取材してもらうのではなく、自ら記事を作成し掲載してもらう方法なので、メディア側の負担が少なく、取材よりも採用される可能性が高まります。
今回はそんな「寄稿」獲得に向けて、筆者が苦労したことなどを交えてご紹介したいと思います。
ポイント① 企画案の作成
まずは執筆可能な内容についてまとめる必要があります。
そのために、毎月一度の定例ミーティングでは執筆者(クライアント)と「どんなことが書けるのか、どんなことが書きたいのか」をテーマに時間を割くことが多いです。
その際に注意したい点として、その内容がメディアやその先の読者のニーズに合っているかどうかということです。
執筆者が書きたいからと言って媒体に通るわけではありませんし、このテーマなら媒体に通るからと言って執筆者の名前で記事が出てしまうことでミスリードになってしまう可能性もあります。
そのためにも、事前に媒体分析や執筆者の業界の時流や話題などはチェックしておきましょう。
ポイント② タイトル案・構成案の作成
ポイント①でまとめた企画案をメディアに提案する際に、より記事化を想定できるよう「タイトル案」と「構成案」にまとめる作業が大事になってきます。
この作業で採用率がグッと上げることができます、逆を言えば面白い内容でもボツにしてしまう可能性もあります。
広報担当しては腕の見せ所の一つとも言えるでしょう。私自身、毎日のルーティンワークとして主要ビジネスオンライン媒体はチェックするようにしています。
「タイパ」が求められる現代社会で通用する時間術
1日24時間を最大限活用するには
〈構成案〉
・出社が増えたことで通勤時間や残業が増えている
・自分にとっての優先順位を決めることが大事
・時間を有効に使えている人の共通点とは
たった数行ですが、記事化する原稿がどんな内容になるのか想像できると思います。
ポイント③ キャッチーなタイトルを作るには
タイトルを考える際のポイントはいくつかありますが、まずは以下を意識しましょう。
1.時事性のあるキーワードを入れる
2.読みやすくし、一目で内容が分かるようにする
上記の例で考えてみた場合、1は「タイパ」が該当します。
時事性のあるキーワードを取り入れることで、メディアの興味を引くことができます。また「なぜ今、取り上げるべきなのか」という必要性を与えることも可能です。
それからこうしたキーワードは、なるべく頭に持ってくると、印象に残りやすくなるので、読者もそのワードに興味を持ってクリックしやすくなります。
2は分かりやすく、理解しやすいようにするということです。
読みやすくするポイントとして、「文字数を増やし過ぎない、漢字を使い過ぎない、読んだときに違和感のない語呂にする」ということを気を付けています。
また、各媒体によってタイトルの文字数が決まっていたり、最後に持ってくるワードが似ていたりなど、それぞれに特徴があります。そういった特徴を、日々チェックして研究することやメディア担当者と関係を築いておくことでその媒体の特徴をキャッチできるようにしておきましょう。
まとめ
「寄稿」を積み重ねていけば、媒体内での連載依頼や、書籍化につながる可能性がありますし、新聞やテレビの取材に繋がる場合もあります。
ただ「寄稿」は「取材」と違い採用率は高いですが、メディア側の負担が少ない分、執筆者(クライアント)の作業時間が多くなってしまいます。文章を書くことが得意な人もいれば苦手な人もいますし、そこまで時間を作れない人もいます。
あくまで「寄稿」は1つの手段として「寄稿」ばかりではなく、「取材」や他の手法と掛け合わせながら進めていくことが大切です。
【ニックネーム】味噌汁マン
【これまで担当した業界】士業、和尚、出版社、自動車など
【趣味】ドライブ、野球観戦、散歩
【プチ自慢】卵を片手で割ることができます