PR施策にも応用できる、アンケート調査の有効な進め方

こんにちは。秋本番となる10月を迎えましたが、この時季は、広報/PR業務においては、様々な施策が生まれやすいシーズンでもあります。

例えば、秋の新作発表やハロウィンに代表される大型イベント。また、秋の行楽シーズンなど、季節要素に関連したものだけでも様々なPRネタに絡めやすくなります。ただ、こうしたネタに困らない時もあれば、なかなかメディアに向けて発信できるネタが生まれにくい時もあるかと思います。

今回は、こうした悩ましい時にもニュース化させやすくできる手法の一つ、アンケート調査を活用したPR施策の有効な取組み方について、ご紹介します。

(※今回ご紹介させて頂く内容は、定量調査によるアンケート調査を想定し解説致します。)

アンケート調査は、“事前準備”が大事

▾予め調査結果を予測し、その結果により実現し得る露出イメージを立てておく

まず、調査実施前に心得ておくべきことは、予め、得られる調査結果を予測し、その結果によって実現し得るメディア露出のイメージを立てておくことです。

行き当たりばったりで調査を実施しても、メディアに刺さる企画および情報データとして機能できなければ、ただの徒労に終わってしまいます。

▾想定する露出のタイミングまでを逆算し、計画的に準備を進める

上記に加えて、もう一つ重要なことは、露出を狙うタイミングまでを逆算し計画的に準備を進めることです。基本的に、アンケート調査は、非常に労力と時間を要します。

調査フローに関する細かな解説は割愛させて頂きますが、調査の実施までにも複数の工程を踏むことに加え、調査後の集計および、その結果に基づいた企画書などへの落とし込み、そして、メディアアプローチの着手という流れになるため、効果的な露出獲得を実現させるためにも、これらの各工程にかかる時間も考慮し、十分な期間をもって計画的に進めることが重要です。

メディアに取り上げられやすい調査結果の導き方

▾アンケート調査の要は、テーマ設定とタイトルにあり

メディアから関心を持たれやすく、露出の獲得に大きく影響してくるポイントの一つが、調査テーマの設定です。特に、トレンド性、季節性、時事性などの要素が盛り込まれたものは、メディアの関心を引きやすいため、テーマ設定の際は心得ておくといいでしょう。

そして、最も重要なポイントが、調査内容のタイトルづくりです。タイトルは、メディアの企画採用の可否を決める大きな判断材料になります。このため、例えば、集計結果が大方予想していたものとは反する、いわゆる“意外性”のある結果が得られた場合、ニュース価値としても十分に高まるので、ぜひ、タイトルづくりにも反映させましょう。

▾オリジナル性をもたせる

つづいて、アンケート調査を行う上では、オリジナル性をもたせることも大事なポイントです。いわゆる、既出の調査事例と差別化を図ることです。周知のことと存じますが、アンケート調査は、非常に多くの企業や団体が実施しているため、事例についても膨大にあります。こうした中で、オリジナル性をもたせるのは困難とお考えになるかもしれませんが、ちょっとした工夫により、オリジナリティある内容に変えやすくできます。

例えば、アンケート対象者のペルソナモデルの要素(性別、年齢、職業、居住地域etc)を変えるだけでも、様々に異なる集計結果を導き出せやすくなります。また、調査に入る前に、同テーマの調査事例をリサーチし大方の事例傾向などを把握しておくことで、似通わないようにすることも重要です。

定期的なアンケート調査実施と集計結果の提供で、メディアから頼られる存在に

PR施策にも応用できるアンケート調査は、メディア獲得のための一時的な手段としてではなく、長期的な目線で捉えることで、メディアから“欠かせない情報源の持ち主”として信頼され、頼られる存在にもなり得ます。

つまり、定期的にアンケート調査の実施と集計結果の発信を行うことで、データや情報が蓄積されることに加え、メディアからも豊富な情報を持っていることを認知させることができます。これにより、取材時にデータを借りたいなどの依頼を継続的に頂けるようになることも珍しくありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は、PR施策としても応用できるアンケート調査に関する有効な進め方のコツについて、ご紹介させて頂きました。

補足となりますが、アンケート調査と一言に言っても、その調査方法は実に様々です。それぞれの調査手法の特徴を活かした良さがあるので、これからアンケート調査の利用を検討されている場合は、事前にどのような手法があるのかなどをリサーチし、実施の目的を明確にしたうえで、最善の手法を見極めてから取り組むことを勧めます。

株式会社コミュニケーションデザイン PRコンサルタント

【ニックネーム】ふじっ虎(ふじっこ)
【これまで担当した業界】歯科医、心理カウンセラー、飲料メーカー、出版、人材採用など
【趣味】ドライブ、スノーボード、フットサル、釣り、芸術鑑賞(ライブ、美術展)、猫と遊ぶ
【プチ自慢】プロOBチームとのフットサル大会の試合で、チームで唯一得点をあげたこと